2015年

1月15日

投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2015-01-15 12:44:00 (2080 ヒット)

 朝出勤するなり七田君が論文を持ってきて『先生、FTY720が脳梗塞を劇的に改善するという論文がでています!』さっそく見てみるとまだ11名のパイロット的な臨床研究だが確かに相当効いている(実験マウスと違ってヒトは比較が難しいとは思うが)。

Fu et al. Impact of an immune modulator fingolimod on acute ischemic strokeProc Natl Acad Sci U S A. 2014 Dec 23;111(51):18315-20. doi: 10.1073/pnas.1416166111

FingolimodとはFTY720のことで新しい免疫抑制剤である。七田君がこの免疫抑制剤がマウス脳梗塞モデルに有効であることを2009年にはじめて報告してから、雨後の竹の子のようにモデル動物での同様の報告が相次いだ。そしてついにヒトでもその有効性を強く示唆する結果が示された。まだ少人数のパイロットスタディではあるが今後大規模な試験が行われて有効性が証明されれば基礎研究に携わるものとしてはこんな果報なことはない。こんなふうに分子細胞レベルの研究が実際の治療にまで発展するような仕事をひとつでも多くできればReviewerにいつも苛められている苦痛も少しは和らぐ(といいのだが)。


 


 

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