2015年

7月15日

投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2015-07-15 13:15:34 (2908 ヒット)

 微生物学の試験はおおむねよくできていたが30問以上間違っていたものに答案を返してやり直させて再提出させることにした。ところが学生らがやってきて『自分の答えはあっている!』という。人間のやることだ。模範解答がずれたりして本来正解を間違いにして間違いを正解にすることもないわけではない。さっそく調べると彼らの言う通りで、何故か91番から96番にミスがある。生来のザル人間である。5,6点低く見積もられてやり直しをさせられた学生には申し訳ないが、『自分の勉強になった』と思って大目にみてくれ。なお40番、致死性のリンパ球増殖性疾患はEBウイルスであり解答は7である。なぜかこれも間違っていた。91番はクロストリジウムとバクテリオロイデスは偏性嫌気性なので1と3が正解。問題を修正するのを忘れたらしい。

ただ阿部先生の問題の71番はIV型ではないかと言って来た学生がいたがよく調べるとやっぱりVI型が正解。『コレラ菌は他のグラム陰性菌の細胞壁(ペリプラズム)に,VI型分泌装置を用いてVgrG-3を注入してペプチドグリカンを加水分解する。』これは私が正しい。

とはいえ褒められたものではない。教授としては学生に間違いを指摘されては恥ずかしい。ザルは一生治らないので常に他の先生にチェックをお願いするようにしなければ。今回模範解答まで見直さなかったのがよくなかった。まあ私のミスで『不合格』となった者はいないのでそれは安心して欲しい。再度見直ししたら皆5~6点あがっていたので喜んでよい。

つらつら考えていたのだが、やはり私に教育にかける時間が足りないのが一番いけなんいんだな。問題はつくっても、解答をつくる(検証する)時間を十分確保できていない。出張続きですべてに余裕がない。でもそうしないと干上がる。ジレンマだがそこをやりきるのが日本の教授
の宿命というものだろう。

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