2009年

10月10日

投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2009-10-10 12:22:19 (5815 ヒット)

 昨年まで九大で学振PD、現在佐賀大学医学部助教の中谷真子さんの論文がJ. Immunolにacceptになりました。

SOCS3 in T and NKT cells negatively regulates cytokine production and ameliorate ConA-induced hepatitis

主要な実験のほとんどを九州大学の1年半の間で、reviseの実験は佐賀大学で行ってくれました。私やreviewerの厳しい要求によく耐えて粘り強く頑張ってくれた成果だと思います。実験を支えていただいた佐賀大学の吉田裕樹教授に感謝したいと思います。

この論文ではT細胞特異的SOCS3トランスジェニックマウスがNKT依存性のConA肝炎に耐性を示すことからNKTにおけるSOCS3の機能を明らかにしました。SOCS3は明らかにNKTの活性化を抑制しインターフェロンγやインターロイキン4の産生を抑制します。しかし実際どのような仕組みで抑制するのか?TCR刺激やSTAT3が大きく変化するわけでもない。さんざんin vitro実験をやりましたが、残念ながら最後までわからなかった。これには我々のまだ知らないNKT活性化とSOCS3による調節の機構があるのでしょう。将来の課題としたいと思います。


  revise実験で忘れられないのは、中谷さんがわざわざ慶應に実験の相談に来てくれた時のこと。学会の帰りなので1日しかない。ちょうどマウスがいるのでそれを使って佐賀で実験しようということになった。しかし東京から佐賀へサンプルを届けると宅急便で2日かかる。私は2日も無駄にするな、この場でマウスをさばいて脾臓を持って行け、これなら明日すぐに実験にとりかかれると主張した。日曜日にもかかわらず橋本君を呼び出し臓器をとりだしてもらった。中谷さんには鬼、と言われながらも発砲スチロールの箱を持たせて駅まで見送った。ところが案の定飛行場の荷物検査でひっかかってしまった。それはチューブの赤い液体の中になにやら黒い物体が浮いていたら普通の人は怪しむよな。結局私が安全を保証するという一筆を書いてFAXして認めてもらったものの、中谷さんは3時間以上空港に足止めされて佐賀行きはなくなり、福岡行きの最終便に乗せられるはめに。もう2度と口を聞いてくれないかもしれないと思っていたが、まあ最後はacceptになったので勘弁してもらえているだろう。




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