2016年

9月27日

投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2016-09-27 01:04:07 (4120 ヒット)

 本日AMED−CRESTとPRIMEの研究開発領域「微生物叢と宿主の相互作用・共生の理解と、それに基づく疾患発症のメカニズム解明」の採択課題が発表された。採択者は順当なところで大きな驚きはないかもしれないが、たまたま何気なくNHKの『ガッテン』をみて腰を抜かすほど驚いた。まだ年端もいかない高校生が出てきて『蚊を興奮させて吸血モードにするのは足の裏の常在菌』ということを発見したというのだ。彼は妹と外に出た時に自分は刺されないのに妹はよく蚊にさされることから、妹が身につけているものの中に蚊を引き寄せるものがあるのだろうと考えた。そこで自作の装置で蚊の誘引実験を行った。妹の身につけている様々なものを試してなんと靴下が蚊を集めることを見つけたのだ。これだけだと足の臭いか、と思われがちだが、いろいろな人の靴下を比べて『臭い』とは関係ないことに気がついた。そこで『菌』ではないか、と思ったそうだが、なぜ『菌』に思い至ったのは説明されなかった。NHKの好きな腸内細菌の番組をみていたのかも。彼は足の常在菌をプレートに塗って調べたところ、蚊に刺されやすい人は常在菌の種類が多いことを見つけた。常在菌の多様性によって産生される化学物質が蚊を興奮させるのではないか、という。これはすごい。世界的にみても大発見なのだそうだ。その化学物質の同定は時間の問題だろう。やっぱり研究は『目のつけどころ』なのではないか。お金では『発想』は買えない。普通は思いつかんよなあ。ぜひPRIMEくらいあげて研究してもらってはどうか。
なお足を消毒したら蚊に刺さされにくくなったという。私は皮膚科教授直伝の「ノー石鹸」を実践しているのできっと蚊に刺されやすいだろう。通常、細菌叢の多様性はフローラに例えられて多様性が大きいほど健康であると考えられている。しかし必ずしもそうばかりとは言えないこともあるのだと教えられた。

『蚊を興奮させる常在菌の発見』は実はひと月前の放送で私が見たのは再放送だった。周回遅れで恥ずかしい。

しかしそんな世界的大発見、テレビで公にしちゃっていいのか?論文とか特許にしないとマネされるのではないか?と思って文献を調べてみた。するとヒトの皮膚のバクテリアがつくる物質のカクテルがマラリアを媒介するハマダラカを誘引する
という論文はあった。高校生の発見は誘因する以上に蚊を興奮させて吸血モードにするところがすごいんだろう。

印刷用ページ このニュースを友達に送る

投稿された内容の著作権はコメントの投稿者に帰属します。