2016年

9月28日

投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2016-09-28 19:44:01 (5605 ヒット)

 科研費の説明会でこれまでの自身の応募と審査員の経験から若手向けに『科研費申請のコツ』を伝授するように頼まれた。最近ひとの申請書の添削等やっていないので基盤Bとか基盤C、ましてや若手A,Bの情報に疎い。そこでネットでまず調べてみた。するとかなり親切な情報がたくさん出てきた。皆さんは以下のページを参照されるとよい。
(1)科研費.com (http://科研費.com)
(2)日本の科学と技術(http://scienceandtechnology.jp/archives/4461
しかし大抵書いてあることは同じだ。『読み手に易しく』『審査員の立場にたって』がすべての基本。私が強調したのは
(1)タイトル(的確、具体的に)と業績欄に力を注ぐ。
(2)図や予備データを加え視覚効果をあげる。
(3)文章は短く、論理的に。
(4)誤字脱字は極力減らす。
(5)分野外のひとにもわかりやすく。このために略語はなるべく減らす。
(6)同僚や家族等に読んでもらう。採択されたら気持ちだけでも御礼はしたほうがいい。半年前のことだから忘れてる?いやいや覚えてるよ。
といったことだ。どのサイトや本にも書いてあることばかりなので10分で終わると思ったら40分もしゃべってしまった。当たり前のことが多いので聞いているほうも辛かっただろう。しかしこの準備に一日かけてしまったので自分の科研費を書く時間がなくなってしまった。
申請書の添削例をと思って探していたらK君の学振申請書が出て来た。なつかしい。添削に四苦八苦、いや十八苦くらいしたものだ。科学以前に国語に問題があるのかもしれない。そのK君ももう社会人。立派にやっているだろうか。あまりになつかしいので書き留めておく。
(添削前)『申請者はtolerogenic DCの発生に興味を持ち研究を行っている。まずその誘導に必要な因子として焦点を当てたのが生体において発生・恒常性維持の多彩な調節機能をもち、免疫制御においても必須の役割を果たす分子のTGF-βである。
(添削後)『申請者はtolerogenic DCの発生に必要な因子としてTGF-βに着目した。TGFβはT細胞の免疫制御機構において必須の役割を果たす。
添削前は理解できないわけではないが文学的と言うか、意味を汲むのに相当の時間がかかる。添削後は簡潔で読んだ瞬間に理解出来る。もし添削前のような文章が並んでいたら審査員は読む気はしないだろう。皆さん注意して欲しい。 


なんと科研費.comでは有料の添削もしてくれるらしい。HPを立ち上げているのは生物系の先生だそうだ(現役?)。私も定年になったらこの商売してもいいかも。添削後のDC採択率はほぼ100%だったから。

 

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