2017年

1月16日

投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-01-16 14:05:57 (3161 ヒット)

 2年ぶりのkeystoneシンポジウム。今回のkeystoneは高山病と時差ぼけ(ただの痴呆という話もあるが)に悩まされた。会議中の昼間は眠くて頭も痛くて何も頭に入らない。逆に夜は眠れない。初日の座長と2日目の朝の自分の発表で主要な仕事が終わるとあとは朦朧として過ごした。ただ最初のキーノートレクチャーでTGFβの世界では重鎮のRik Derynckが瀧本君や若林君の仕事を紹介してくれたのが大変誇らしかった。また日本から某○外製薬の研究所から派遣されたY君と知り合いになれたのも収穫だった。実はY君は私の先輩のK先生のところで学位を取ったので、私とK先生が兄弟弟子とすれば甥っ子弟子にあたる。まだ入社2年目ということで初々しい。ぜひTGFβ関連で薬を作ってもらいたいものだ。
ただ今回の発表でも癌細胞と免疫細胞ではTGFβの働きは真逆であることが明確になってきた。癌細胞自身はTGFβやそのシグナル分子には変異が入ったり発現が下がっていて癌抑制に働く。なのでTGFβやそのシグナルを阻害すれば腫瘍免疫は増強出来るかもしれないが、癌細胞にとっては増殖を促進してしまう。そんなこともあってか実はTGFβ阻害剤の臨床試験はうまくいかなかったらしい。癌の種類を選ばないといけないのだろう。それよりSOCS阻害剤のほうが有効だと思うが。。

往きの便の遅延があって、帰りの乗り継ぎ便のことが気になってしかたなかった。某アメリカン航空のHPでは運行状況を逐一チェックできる。アルバカーキーフェニックスは順調に飛んでいるが、フェニックスーサンフランシスコのA433便はとんでもないことになっている。月曜日から欠航、3時間遅延、欠航、3時間遅延と続いていた。これは絶対に駄目だと思って元日本のナショナルフラッグのJ○Lにメールで相談したら、お前の格安チケットでは変更出来ないから遅延や欠航はアメリカン航空にまかせるしかない、という返事。では自分でアルバカーキからサンフランシスコまでの便を購入するからサンフランシスコから乗せてくれ、と泣いて頼むとそれも出来ないと突っぱねられた。規則はそうかもしれないがただでさえ海外で不安な旅行者にあまりに非情ではないか。『担当者とご相談ください』くらいの希望をかろうじて捨てられないくらいの言葉があっていい(多分担当者も人の子なので接続のAAに乗ってなくても泣いて頼めば日本行きには乗せてくれるだろう。もしそれで拒否されたら今時SNSでJ○Lの評価は地に落ちているはずだ)。いつかもヨーロッパで遅延にあったときにわざわざ国際電話したのにJ○Lの対応は現地の会社の言う通りにしろと言うばかり。そのときは何故かA○Aさんが懇切親切に対応してくれて無事日本に戻れたのだった。J○Lの血も涙もない対応とは雲泥の差だ。アメリカ国内線でもJ○Lは接続が悪いことが多い。国際線でもA○AはすでにJ○Lを抜いて世界でも有数の航空会社になっている。溜まったマイルさえなければいつでもA○Aに乗り換えたいと思っている。私だけではない。A○Aの方がJ○Lよりずっと旅行者に親身になってくれるという話はいくらでもある。J○Lにへばり付いていたのは京セラの稲盛さんが会長をしていたからというただそれだけ。稲盛さんは長く自分が奉職した鹿児島大学の出身だから。残念ながら稲盛イズムは末端までは浸透しなかったらしい。なので今はJ○Lに何の義理も思い入れもない。やはり文字通り(親方)日の丸の旧ナショナルフラッグはどうしても顧客目線になれないらしい。

完全に諦めていたフェニックスーサンフランシスコ便だが何故か金曜日は30分の遅延になっている。これなら間に合う。実際に本番の土曜日は完全に時刻通りに飛び10分ほど早くサンフランシスコに到着した。初詣のおみくじで『吉』を引いたご利益かもしれない。

なぜその問題のA433便はそんなに遅延や欠航を繰り返したのか?このAA433はワシントンDC-フェニックスと飛んでからフェニックス-サンフランシスコと繋いでいる。想像でしかないのだがワシントンは常に定時に出発しフェニックスで遅延か欠航している。ワシントンからフェニックスへの5時間近いフライトの後でフェニックスで検査に引っかかったのだろう。とすれば定時に飛んだとしても極めて危険な便ということになる。私はそれが一番不安だったのだ。実際に土曜日に乗ってみるとAA433便は最新鋭のピカピカの機材だった。木曜日と金曜日の間に何かあったに違いない。私が乗った次の日曜日の便も定時運行だ。さすがにAAも放置できなかったのだろう、と想像する。

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