2017年

2月8日

投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-02-08 09:31:18 (1315 ヒット)

 ニュースで『脳動脈瘤、薬の治療に道 京大、炎症の仕組み解明』と大々的に宣伝されていた。原著はこちら。ラットやマウスを使った脳動脈瘤のモデルで、プロスタグランジンE2(PGE2)の受容体のうちEP2を阻害すると炎症が収まり発症や症状が改善されるというもの。京都大学の成宮先生、青木先生らのお仕事。マクロファージにおいてPGE2とTNFαが相乗的に働きCCL2というケモカインを分泌させてマクロファージをさらに集積させるらしい。一旦膨らんだ動脈瘤は薬では縮む可能性はないと言われていたらしいが、マクロファージのコントロールで少なくともさらに大きくなるのを防ぐことはできるのかもしれない。でも破裂する前の炎症を引き起こす最初のトリガーは何だろうか?少し前に岡山大学の西堀先生らから、くも膜下出血の場合は組織からのHMGB1がマクロファージの活性化に重要で、HMGB1の中和抗体が有効と言う報告もあった。この場合は破裂した後でHMGB1が大量に放出されてマクロファージが活性化されるのは理解しやすい。感染以外で動脈瘤で炎症が起きる最初の原因はまだはっきりしないようだ。
どうやってマウスやラットに脳動脈瘤をつくるのか調べてみたらいくつか方法はあるらしいが総頸動脈を結紮して高塩分食にして高血圧にするなどかなり緻密な作業が必要らしい。脳梗塞モデルもかなり難しいがこちらも難度が高そうだ。

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