2017年

4月23日

投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-04-23 14:02:46 (1359 ヒット)

 いくつになってもヒアリングの審査を受けるのは苦痛である。かなり緊張するほうで、その場もだが前日までの準備と練習のストレスが半端無い。毛が生えているように思われがちだが実はガラス製のハートの持ち主なので一週間くらい前から緊張が続いているのだ。島岡先生の著書に『Fear of public speakingは死の恐怖よりも強い』とあった。同感である。苦手な人がこれを克服するには練習しかない。
先週ある日の午前に某研究費のヒアリングがあった。これが通らないと路頭に迷う者も出てくるしそもそもラボが立ち行かなくなる。準備には最善を尽くし発表は時間通りに終わった。しかし質問には上手く答えられたかどうかわからない。質問者の意図がわからないこともある。基礎研究分野なのにヒトの病気や治療のことを聞かれると困る。「期待」は言うことができるが現実は難しいのでつい口ごもる。実際には共同研究体制を構築しないと臨床検体を手に入れることすら困難なので本来の研究以上にかなりのエネルギーがいる。FTY720の例をあげて「我々が基礎研究で得た成果を臨床の先生がたが応用してくれる、そんな普遍的な成果を挙げて発信したい」と言いたかったのだが伝わったかどうか。
それでも自分ではこれまでの結果と今後の展望をしっかり表現できたつもりなのであまり後悔していない。中間評価では10に1つくらいしかないA+だったのだ。よもや落ちることはないと思うが、落ちていたら、、「もう休んでよい」という先生がたからのメッセージと受け止めて本当に店仕舞の支度を始めるか。
お昼にラボに戻ったら夕方まで放心状態。エネルギーの消耗は激しい。早々と東京医大の先生に差し入れてもらった日本酒を開ける。一本は「獺祭」だった。これはいかん。止められない。3~4人で一升瓶2本を開けてしまった。それくらいヒアリングで緊張していたということだろう。いやただの吞ん兵衛?
でも控え室には高名な先生も複数いたな。やっぱりダメかもしれん。

ところで島岡先生の『走りながら考えよう』いや『行動しながら考えよう』は示唆に富む一冊だ。研究だけではなく人生のいろいろな場面で直面する困難にたち向うときも役に立ちそうだ。ぜひ電子化して欲しい。
このなかで特に気に入っているはKaji Akira先生の『実験の3原則』を取り上げていただいたこと。これは実は先生がお子さんが大学院生になった時に直伝されたことなので本当は門外不出の家伝だったのかもしれない。でもきっとKaji先生もご自身の秘伝が広く伝わって悪い気はしてないと信じたい。また『内向的であることを変える必要はない』『ネガティブな感情や情念は強い行動のドライバー』といった自分の為に書いてくださったのか(誰のこと?なんて言わない)と錯覚するような励ましの言葉が鏤められている。


 

 

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