2018年

2月17日

投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-02-17 21:43:39 (1596 ヒット)

 11日日曜日に成田を発ってkeystoneまで17時間ほど。その間意識朦朧としてほとんど寝て過ごした。パスポートコントロールを通る時は入国を止められるのではないかとヒヤヒヤしたが熱は出ていなかったので普通に通過できた。keystoneは海抜3000メートルくらいのところにある。今まで高山病に苦しんだことはなかったのだが今回は頭痛がひどい。ホテルの目の前がゲレンデで皆楽しそうに滑っているが全然羨ましくない。

体調は最悪だったが講演は驚くことの連続で居眠りも出来ない。最も驚いたのはゲノム編集を利用した遺伝子導入が着実に進んでいること。普段我々がT細胞に遺伝子(例えばCAR)を導入するためにはレトロやレンチなどのウイルスベクターを用いることが普通だ。それでも導入効率は5割くらい(他所はもっといい)で遺伝子が大きくなるとすぐに3割以下に落ちる。ところが今回の発表ではエレクトロポレーションでCRISPRを用いたノックインで7,8割遺伝子を置き換えている。2つの遺伝子の同時ノックインでも5割を超える。異次元の世界の話を聞いているようだった。固形がんをめざしたCAR-Tの様々な工夫も紹介された。また制御性T細胞へCARを導入するCAR-Tregも着実に進んでいる。今まで知らないことが多すぎた。免疫学はこれまで「解体して理解する」還元論が主流だった。これからは人工的に創造する免疫学「Synthetic Immunology」あるいは免疫工学の時代になるような予感をさせるシンポジウムだった。特にT細胞は望みの場に移動して、増殖して、機能を発揮し、さらに記憶もできるという究極のマイクロマシンと言えるだろう。


日本に戻る時には治っているだろうと思っていたがまだ喉が痛く咳が出る。成田のクリニックに立ち寄って診てもらった。「喉が赤いですね」。結局咳止めとトローチを出してくれただけだった。「すぐに効くものないですか?」「休むのが一番早道ですよ」。わかってるんですけどね。。

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