2018年

3月22日

投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-03-22 21:35:38 (3432 ヒット)

 昨日は祝日で飲んでいい気分で寝床に入った。その直後submitしていた論文の"Decison"メールが届いた。多くの場合非常にdepressされるので就眠時に見るべきではないメールの代表である。そのままうっちゃって朝見直す。Reviewerが四人もついて質問の山ではあるが、思いの外悪くない。驚いたのはひとりの査読者が今まで私が全く気にかけていなかった問題点を突っ込んでいたことだった。この論文ではTregを除去することでいろいろな変化をあーだこーだと言っている。それが全身性の影響なのか局所の影響なのか調べていない。もし全身性なら見ている現象は全く違う機構かもしれないというものだ。指摘されて始めて「なるほど確かにごもっとも」と気がついた。論文の査読は理不尽なことも多く消耗するが、たまにはこういう本人ですら気づかない陥穽を知らしめてくれる優れたコメントがある。私もこういう査読者になりたい、が如何せん普段論文をじっくり読む時間がない。

今晩は卒業生のK歯科大学のY君が訪ねてきてくれた。昔の話や研究の話で大いに盛り上がった。最近使われ出した破骨細胞を抑える抗体製剤やビスホスホネート製剤の副作用で顎の骨が壊死することがあると言う。そのメカニズムを解明して対応策を見つけ出したのだそうだ。これはかなり立派な仕事で講演に呼ばれたりするそうだ。「大学院時代に研究の基本を学んだのでこういう仕事ができました」と泣けるようなことを言ってくれる。

 

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