2018年

4月27日

投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-04-27 16:48:56 (1700 ヒット)

 金沢大学がん進展制御研究所の田所先生、平尾先生の研究が『Cell Stem Cell』のオンライン版に掲載されている。プレスリリースもされている。SpredはRas-ERK経路の負の制御因子でLegius症候群の原因遺伝子である。私はマウスを供給したくらいで大した貢献はしてないが、「Spred1がメタボによる幹細胞の傷害、がん化を防ぐ機能を持つことの発見」というすばらしいお仕事に少しでも関与できたことは望外の喜びだ。田所先生がこの仕事を始められたのはおそらく5年以上前だと思う。大変丁寧にコツコツデータを蓄積された大作だ。でも一番のキモはやはり高脂肪食でSpred欠損マウスの骨髄幹細胞が腫瘍化することの発見だろう。これは割と最近の発見で、やはり田所さんの粘り強く鋭い観察眼のたまものだろう。メタボが気になる私も、多分SPRED1は正常だろうから少し安心させられるが、いずれにしろ過食はがん化の危険を高めるということだから注意しないといけない。さらにこの研究では腸内細菌との関係にも焦点が当てられている。メタボの影響は腸内細菌叢の変化をもたらし、これが腫瘍化に関係しているらしい。腸内細菌が遠く離れた骨髄にまで影響していることは驚きだが、造血幹細胞の腫瘍化を促進する菌もしくは菌の産物がわかれば予防にもつながるかもしれない。今後の展開が楽しみな優れた研究だと思う。

田所先生、平尾先生による日本語の詳しい解説はこちら。

AMED-CREST/PRIME説明会の動画
配信されている。めちゃめちゃ緊張してソワソワしているし滑舌悪すぎで恥ずかしい。ともかく多くの革新的、魅力的なご提案をお待ちしています。

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