2019年

6月23日

投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2019-06-23 21:56:27 (1030 ヒット)

朝は7時半前には電車に乗るのでNHKの朝ドラは観れる時間に居ない。しかしなぜか「あまちゃん」と「ひよっこ」はしっかり観ていた記憶がある。NHKで後日譚「ひよっこ2」をやっていたのでつい見入った。「ひよっこ」は高度経済成長期の自分が若い頃の時代と重なるところが多く感情移入しやすかったのだろう。市井の人情も厚かった時代を肌で感じられた。自分のことだけではなく社会とは言わなくてもせめて周囲の人のために頑張る。そんな素直で伸びやかな精神があったような気がするが、根拠があるわけでもなくそれだけ自分が年をとったのだろう。

学部教育の一環で週末「医学部入試の現状を考える」セミナーが開催されたので出席する。駿台の先生の話もあって現実的だったが山形大学の先生の話はきわめて理念的で感銘を受けた。昔は医学部に入れる子は2つの小学校区のなかで1人だったらしい。なので医学部にはいい意味でのエリート意識があり学生には「利潤」よりも社会や人のため学ぶという意識があったという。今は割と普通の成績でも入れる時代になった。医学教育は非常に難しい時代なのだ。講義をしていてもそう思う。免疫学の講義のはじめには必ず『NMDA受容体抗体脳炎』の話をする。わずか10数年前には原因もわからず「悪魔つき」と言われた病気だ。知識のない(勉強していない)医師にかかった場合は統合失調症と誤診されて治る治療も受けられなかった可能性があったと言われる。IgG4関連疾患の膵炎もそうだ。免疫学の知識がないとかなりの確率で誤診するだろう。でも私は学生に「自分が勉強するのは自分だけのためではなく将来診る患者のためでもある」という医学生としての当然の意識を持たせられないダメ教師なのだと最近実感する。
話がそれた。「ひよっこ」には偉い人の話は出てこない。でも番外編では大学で学びたいが家計に負担をかけたくないので就職するという娘の話が出てくる。もちろん周囲は頑張れと応援してくれて進学する。昭和40年代はまだそんな時代だったのだ。今はずっとよくなった、と思いたい。が、日本の子供の貧困率は先進諸国で最低ラインというのが非常に気がかりだ。

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