2019年

6月28日

投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2019-06-28 23:04:44 (874 ヒット)

泌尿器の研究会でT細胞疲弊と免疫チェックポイント阻害の話で講演をする。直前依頼主の同僚の教授から『聴衆は「メモリーT細胞」なんて聞いたこともないと思います』と言われて焦る。急遽前の講演をほとんど聞かず学部学生の講義で使ったスライドと入れ替える。本庶先生とのエピソードを入れて柔らかくしたつもりだが、それでも難しかったようだ。要は『今の最先端の知識ではPD-1の阻害はブレーキを外すとか、疲弊したT細胞を若がらせるとか、そんな単純なことでは説明できない』もっともっと詳しい機構がわかっている、ということを言いたかったのだが。。。初めに『私は学生に嫌われています。講義が難しいと言われる。しかし免疫学は複雑なので誰が講義しても難しい。私のせいではない』と訴えるも笑いもとれなかった。
多少は理解してもらえたのだろうか。呼んでいただいた先生には面白かったと言ってもらえたのだが。。

泌尿器領域では腎癌と膀胱癌でオプジーボが使われている。ところが医師の話ではチェックポイント阻害剤を使うと逆に腫瘍が大きくなる人がいるという。なぜか?と聞かれて答えに詰まってしまった。そういえば河上先生もそんなこと言ってたな。でも詳細は思い出せない。「TregもPD-1を出しているのでTregが増えるんじゃないですかね?」と苦し紛れの説明をすると「がん研のN先生もそう言ってましたね」。なぜか胸をなでおろす。マウスでわかっている理論とヒトは大きく乖離していることがある。わかったつもりでまだまだわかっていないことが多いのだろう。

その翌日は膠原病内科の研究会での講演。こちらは聴衆は免疫の専門家なのでイントロ不要でガンガンデータを示せる。懇親会もでたくさん質問を受けて楽しかった。

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