2019年

8月3日

投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2019-08-03 14:32:34 (989 ヒット)

富山大学学長の齋藤先生の話は衝撃的で勉強になった。母親が妊娠時にウイルスなどの感染を受けると胎児脳に影響が出る事はよく知られている。ジカウイルスの小頭症ほどではなくても自閉症や統合失調症の発症リスクが上がるそうだ。その仕組みとしてマウスモデルでは母体が感染を受けると胎児脳でIL-6やIL-17が増加しこれが神経細胞に悪影響を与えることが示されている。最近ヒトでもサイトカインと小児の神経障害が疫学的に証明されつつあるのだそうだ。例えば妊婦のIL-6レベルが生まれて来た子供の脳機能に影響するという報告がある。またダウン症とインターフェロンの関係も報告されている。先生は妊婦の炎症は積極的に抑えた方がよいと提案されている。ではどうして母体の感染で胎児の脳でサイトカインが上がるのか?それはまだよくわかっていないらしい。齋藤先生はサイトカインそのものは胎盤を通過しないが炎症細胞は通る場合があるという。
妊娠や胎児には炎症はすべて悪いのかというとそうでもなく、受精卵の着床や発生には樹状細胞やサイトカイン(LIFなど)は必要らしい。このインターフェロンサイトカイン学会は会員数が減少しておりこれからどうするか議論されているが、サイトカインはどんな生命現象にも重要で課題は無限だと思わせる講演だった。

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