2019年
9月21日
14日からの3連休はオーストラリアのシドニーで開かれた国際炎症学会(WCI)に参加する。南半球は冬から春になりかけの頃で前半は非常に良い天気で快適だったが後半冷たい雨が降った。学問的には脳梗塞研究で著名な研究者と知り合いになれたことが一番の収穫だった。私が慢性期の脳Tregの話をしたら、オーストラリアでは動物愛護の観点から脳梗塞モデルを処置したマウスは1週間以上飼育してはいけない規則なのだそうだ。それで慢性期のことは研究できなかったと悔しがっていた。我々はその規制のおかげで少し得をしたということか。実はマウスは脳梗塞モデルに強く1週間もすると普通に動いている。それを処分するほうがよほど残酷のように思えるが。。
よいことばかりではなかった。初日、街は最近建設されたと思われる高架の道路が縦横に交差しており、GoogleMapで調べても会場までの行きかたがよくわからない。道路や線路を越えられないのだ。ようやく会場に着いたものの、3つほどの巨大なコンベンションセンターが並んでおり、しかも学会の看板が一切なくどこでやっているか全くわからない。散々探し回って基調講演を聞き逃してしまった。またプログラムの冊子が全くなくすべてアプリでダウンロードしなければならない。これは日本でも普及しているのだが、ここではすぐにはデータが入って来なくて、なぜか時々勝手にスマホに送られてくる。全部のプログラムが見れるようになったのは1日後。自分がどこで発表すればよいかもわからず焦った。船で英国領事館まで行ってパーティーをやるというので期待していたら雨でバスでの移動に変更になった。夕方の通勤時間帯にぶつかり大渋滞に巻き込まれ1時間くらいかかって到着したように思う。帰りはなんと自分らで勝手に帰れという。折り畳み傘が壊れて泣きそうになった。参加者の多くはオーストラリアからなので彼らには勝手はよくわかるのだろうが、難儀なことが多かった。会場は有名なダーリング湾の近くで夜景が美しかったのでよしとすることにしたい。