2021年
12月25日
12/25 大阪、京都に続いて東京、福岡でもオミクロンの市中感染が見つかったそうだ。症状が出ない人が多いだけでもはや蔓延しているとみてもいいだろう。すでに第6波は来ている(死者重傷者はほとんど出ていないが)。政府は市中感染が見つかった都市では無料でPCRを行うそうだが、ねずみ算式に濃厚接触者も増えて保健所はまたパンクし、多くの人々が生活に困窮する事態となるだろう。無症状者まであぶり出したらすぐに「感染者」の数は増えるのは欧米で見られた通り。こんな弱っちい風邪のために濃厚接触というだけで軟禁生活は御免こうむりたい。非正規の若者や女性がさらに困窮し、学生はまたオンライン授業に逆戻りか。政治家は票になる高齢層しか見てないと言われる。多くの良識ある専門家が指摘している通り2類のままでは単に医療崩壊を促進するだけになるだろう。いや一旦崩壊しないと学習できないのかもしれない。
南アフリカでは無症状なら隔離や検査は行わないと決めたそうだ。現実的で妥当な対応と思われる。シンガポールでも同じく規制を緩和するという。アメリカは隔離期間を10日から5日に短縮する。これらもデータに基づいた合理的判断といえる。イギリスの27日の発表ではオミクロン感染が累計15万人(疑い35万人)入院407名、死者は39名である。致死率0.025%。SGTFというオミクロンの疑いのあるケースを母数にするとこの半分、0.011%になる。これでロックダウンなどと騒ぐことが全く理解できないが、政府はパニックになっているわけではなく騒ぐにはそれなりに(利害関係の)理由(例えば支持率が上がるとか)があるに違いない。しかし南アフリカではもう収まりそうで、オミクロンでは弱っちくすぎてデルタを完全に駆逐できないかもしれない。あまりに早期に感染が終了するので獲得免疫系を十分刺激できないのかもしれない。そうなると何度でも罹る普通の風邪と同じか。なんにしろクリスマスプレゼントを貰い損ねた日本の対応を見ていると新年が近いのに(自称)専門家、すなわち(自称)預言者である私には暗い未来しか見えない。
なおタイトルの「オミクロンなんか怖くない」は我々の世代の代弁者だった庄司薫のエッセイ「狼なんかこわくない」をもじった。決して石野真子の歌ではない。
フランスでも感染10万人を超えたそうで、こちらも検査を増やしたせいだろうとも言われている。恐怖を煽りたい(自称)専門家は嬉しそうに第6波はすごいのが来ると騒いでいる。打率1割以下の先生も久々出てきて理解できない不思議なことを言っている(オミクロンの致死率が確定したの?)。3回目の接種を急いだほうが良いというのは賛同するが、彼らには無症状も重症も全く同じ「恐怖」なのだろう。感染者数よりも重傷者数で考えよう、とほんの一瞬尾身先生が口走ったがもみ消されたか忘れたのか。またまた(自称)専門家が跋扈できる状況が整いつつある。
12/26日曜日なのに43人。重症者は増えていないが確実にPCR陽性者は増加中。必ずPCR陽性(感染者数)の第6波は来る。本当の問題は重傷者と死者数だがマスコミも政府も自称専門家もそちらは関心がない。
濃厚接触の受験生は試験を受けさせないと言っていた文部科学省が一転、別室での受験を認めることにしたそうだ。幸いこの政権は聞く耳を持っているようなので若者や困窮者や弱い立場の人たちはSNSなどを通じて政府に合理的、科学的な判断を促すように声を上げることが大事なのだろう。本当に弱い立場の人たちを見て欲しい。このコラムはいつもできるだけ客観的な資料を元に、合理的な根拠を与えることで彼らを支援し、代弁しているつもり。
12/28 今日は大掃除。一年のススとコロナ騒動の憂鬱を吐き捨てたい。イギリスの新聞ガーデアンはオミクロンを『殺伐とした新年か、パンデミックの終わりの始まりか?』と題して解説している。いつものようにDeepLで翻訳して要約すると『今年の流行は、昨年の冬とどの程度似ているのだろうか?一見したところ、この2年間は驚くほど似ており、英国ではわずか数週間のうちに患者数が急増した。しかし、Covid-19による入院や死亡は、今年は今のところ非常に少なく、最新の研究では、この新しい変異型は、以前のウイルスよりも重症化するケースが少ないと示唆されている。レスター大学の呼吸器科学教授であるジュリアン・タン博士は、「この変種はウイルスが人間に適応して、より穏やかな症状を作り出すプロセスの最初のステップだと思います」と言う。「ある意味では、ウイルスが人々に感染してもあまり病気にならないようにすることは、ウイルスにとって有利なことなのです。このウイルスはすぐにパンデミック型から脱却し、より穏やかで、より感染力の強いものになり、より脆弱な人々へのワクチン接種を考えるだけでよくなると思います」。
普通の「専門家」はそのように考える。コロナ騒動が終わって欲しくない「(自称)専門家」はいつまでも「感染者数」ばかりを言いつづける。彼らは何のためにワクチンを打ったのか理解できていないばかりか、困窮する人たちへの思いは微塵もなく、自分たちが医療崩壊を誘導していることに気付いてもいない。
誤解を恐れずに言うと免疫学的に最大の防御効果を得るにはワクチン接種後に感染すること。強い抗体やT細胞免疫が得られる。オミクロン感染でもデルタ株に対する免疫が得られるそうだ。原著論文(査読前)はこちら。やはりワクチンを打っていた方が強い抗体が得られている。もしオミクロンがイギリスの報告で示されたように極めて軽症ならオミクロンによるブレークスルー感染が広がった方が早くコロナ騒動は終息する可能性は高い。アメリカやイギリスなどはその方針で進んでいる(望んでそうしたかはわからないが)、強い規制や自粛はむしろ終息を遅らせるという逆説的なことになる。