いつものように夜中の2時頃目が覚めた。昨日はサンディエゴのUCSDに留学中の谷口君とラホヤアレルギー研究所に留学中の安芸君を訪ねた。谷口君は一昨年より、安芸君は昨年より留学中。谷口君は少し太ったようだ。安芸君のボスのYun-Kaiにも言われていた。二人で空港まで迎えに来てくれた。極寒のsnowbirdに比べるとサンディエゴは春の陽気だった。雲ひとつなく日光がまぶしい。サンディエゴ特にラホヤは風光明媚なところとして知られている。ここで研究生活を送れたらそれだけでも幸せな気がする。ランチを済ませさっそくM.Karinと話をした。彼はNatureにin pressという話をしてくれた。癌の転移にRANKLが重要であることは知られている。彼らはそのソースがFoxp3陽性のTregであることを発見したのだった。彼の話を聞いているとともかく着想がいい。直近の話題を上手に取りこんでうまくstoryを作っている。オーストリアのPenningerのスタイルに似ている。谷口君によると相当細かく大量の論文を読み研究会に出席してはメモをとっているそうだ。頭もいいがさらに相当の努力をしているという。斬新な着想を得るにはその裏できめ細かい情報収集が必要なのだろう。M.Karinですらその努力を怠っていないのだから、ましてや私のような発想に乏しい者はもっと努力しないといけないと感じ入った。
H18年に学位をとった緒方君もKarinのラボにいて5年ぶりくらいに再開を果たす。
その後ラホヤアレルギー研究所を訪問。安芸君らと写真をとろうとすると、安芸君は昔と変わらずに”いやぼくはいいです”と遠慮する。HPにのせないでくださいといいつつしぶしぶ撮影に応じてくれた。そういうことを言われるとすぐに載せたくなる。まず副所長のAmnon Altmanと話をした。彼のところには随分前に久留米の時の卒業生のM君が留学している。彼は釣りばかりしていたと評判だったが安芸君はよく働いてくれているらしい。Yun-Caiは相変わらずマイペースのようだが確実にいい論文を出している。彼自身はM.Karinのような野心的なところはなく対照的で飄々としている。ラホヤが気に入っていてずっとここに居たいと言う。3年前に出来た立派な研究所、ラホヤの住環境、おおむね順調な仕事、家族、これだけ揃っていれば随分幸せなことなんだろう。私にはどれもないかもしれないと思うと愕然とする。Yun-Caiが谷口君と安芸君もつれてお気に入りのChinesesレストランに連れていってくれた。
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