セレノプロテインP

投稿日時 2017-10-12 00:06:07 | カテゴリ: TOP

 10,11日と横浜みなとみらいで某製薬会社が主催の炎症,NASHを中心とした研究会があった。肝臓のことはあまりよく知らないし代謝のことが出て来ると複雑でなかなか難しい。そのなかで金沢大学の篁(たかむら)先生の話は非常に面白かった。セレンは抗酸化反応などに必須元素として知られているが毒性が強いことでも知られる。先生の話ではセレノシステインを含む血中タンパク質セレノプロチンPの欠損マウスに運動させたところ運動能力の上昇やミトコンドリアの増加が認められ、運動トレーニングの効果が増強されるというのだ。少し前にNature Medicineに報告された。最近筋肉由来のミオカインが代謝や炎症、神経症状改善にかかわるといった話が盛ん(確かNHKでもやっていた)だが、これは逆で肝臓からのヘパトカインであるセレノプロテインPが筋肉の能力を制限するということらしい。またインスリン抵抗性も(なくなると)改善するそうだ。なので運動の効果をあげるにはセレノプロテインPの産生を抑えるか、その受容体LRP1を阻害すればいいらしい。セレノプロテインPの血中濃度が高い人は運動しても効果がイマイチなのだそうだ。それは私のことかと一瞬思ったが、もっともほとんど運動していないので何の効果も期待できないか。しかしなぜ我々の体ははわざわざ運動の効果を打ち消すような分子を作っているのだろうか?実はセレノプロテインPの本来の機能は抗酸化作用と言われているがあまりよくわかっていないらしい。それにしても篁先生の苗字は読むことが難しい。最初は全くわからなかった。
10日は科研費のことが気になって大学と横浜を往復した。電車に乗っているだけだがくたびれる。どうも長時間の通勤には向いてないようだ。






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