西本君の論文がJIにaccept

投稿日時 2013-07-18 01:41:11 | カテゴリ: TOP

 皮膚科から出向してくれていた西本君の論文。4年で終わらずに4.5年かかったが完成度の高い仕事になったと思う。

Dear Prof. Yoshimura: 

I am pleased to inform you that your manuscript titled "Th17 cells carrying TCR recognizing epidermal autoantigen induce psoriasis-like skin inflammation" has been accepted for publication in The Journal of Immunology. 

皮膚抗原特異的なTCRトランスジェニックマウスのT細胞をTh17に分化させてからRagに移入すると乾癬様の症状を示した。当然のように思えるかもしれないが(実際、審査員のひとりは新規性がないと言ってほとんどrejectの感じだった)、これまで本当に皮膚抗原特異的Th17で乾癬が起こせたマウスモデルは存在しない。多くはIL-17はγδT細胞から産生されるacuteな皮膚炎だ。なのでacuteモデルではヘルパーT細胞を標的とした薬剤の効果は十分に検証できない。例えばCTLA4-IgとかRORγtアンタゴニストなどを評価するにはTh17依存性皮膚炎モデルが必要だった。本論文では明確なTh17依存性の皮膚炎を示すことができたし、メカニズムの上でも重要な発見がいくつかった。例えば実際にはTh17をRagに移入するとIL-17陽性IFNγ陽性のTh17/1に変化する。Th17/1がpathogenicなわけだが西本君はIFNγノックアウトマウスと交配することでIFNγ自体は乾癬に必須でないことを明確に示した。これは腸炎と違って極めて驚くべきことで、乾癬におけるTh17/1のpathogenicityの本体はきちんと調べ直す必要があると思われる。

ともかくもacceptになってよかった。Reviewer#1の意見が厳しかっただけにre-reviseがなくてほっとした。学会等の発表では極めて評価が高かった仕事だ。国際皮膚科学会でも優秀賞をもらったものだ。西本君の4.5年の粘りを素直に褒めてあげたい。おめでとう。





 






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