投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-07-10 18:05:28 (1999 ヒット)

 今日は本試験である。事前に講義と授業支援のWebサイトにおいて、中間試験22問中から同じ問題を2問出すこと、グットパスチャー、免疫寛容、それと免疫不全について一題は出すことを事前に通知していた。それだけでもう半部以上出来たようなものだ。ほぼ想定範囲内の問題で今年は本試験で全員合格かもしれないと思っていた。しかも免疫学は本試験の期間のなかでは最後で、その前に土日がある。ところが蓋を開けてみると、できていない。中間試験の問題解答はWebに掲載している。なので最初の2問は点数かさ上げのつもりだったのに書けてない者がかなりいる。土日どうしたんだ?と聞くと『部活があって、、』。試験期間中に部活を優先するとはいい度胸してるじゃないか。
まあまだレポート点がある。ボーダーの学生も挽回できる可能性はある。

でもなかには講義にも出て来ていないのにほぼ完璧に書けている者がいる。さすが慶應、完全に脱帽です。ますます私は必要ないんじゃないかと思ってしまう。

ちょうどNHKの「プロフェショナル」で小児生体肝臓移植の権威、国立成育の笠原群生先生が特集されていた。『笠原は、前進する努力を、一瞬たりとも怠らない。信念は「やるのではない、やりきる」こと。「いっぱい勉強して、いっぱい経験して、初めてやりきることができる」1ミリでも自分が成長しないと、患者さんを助けることができない」』移植で患者が亡くなるのは免疫抑制剤による感染症が原因であることが多いという。免疫抑制剤の知識や移植拒絶の仕組みを理解することは移植外科医にとっても当然必要なことだ。学生さんには君らが勉強しているのは「試験に合格する」ためなんじゃない、(数年後に出会う)患者さんのためなんだ、と言いたい。(そんな偉らそうなこと言える立場でないことはわかってますが)


20回程度の講義のうちで2回出席をとった。始めに出席点はやらない、と公言したので「詐欺行為」と罵る者もいれば、教育主任の先生に実際に訴えた学生もいたそうだ。情けないことこの上ない。実は「出席と成績の関係」を調査するのが本当の目的。何点加点するとか言った覚えはない。他の学生が真摯に取り組んでいることを妬んでどうする。彼らに「一ミリでも自分が成長しないと患者さんを救えない」という笠原先生の言葉は理解できんだろうな。ここまで採点したところ2回とも出席していたものはよく出来ており特に加点する必要はなさそうだ。

 

と、ぼやいていたら当の3年生と見ず知らずの農学部の教官のかたから「落ち込まずに頑張ってください」と励ましのメールをいただいた。全く稚拙な講義しかできないが、少数でも私のメッセージを受け止めてくれる人がいてくれるならまだやれる。タイトルを「情熱を失う」から「失いかける」に変更することにした。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-07-09 13:58:51 (984 ヒット)

 今回の集中豪雨に見舞われた福岡県朝倉市は私の故郷の久留米市の隣町である。三連水車とはぜの紅葉で有名な田園が広がる美しいまちだった。まだ雨が降っているそうでこれ以上被害が広がらないことを祈るばかりだが、久留米もいつか筑後川が氾濫する可能性はあるだろう。線状降水帯というのは最近よく聞くようになった。平成26年の広島、平成27年の鬼怒川でも甚大な被害をもたらして「50年に一度」の大雨を降らせた。しかし「50年に一度」がこんなに頻繁に起こるのはおかしい。異常気象のせいなんだろうが「何処かで毎年起きる」くらいのつもりでいなければいけないんだろう。今年の夏は猛暑になりそうだという。
ひとついいニュース。左横で演題募集している金沢「国際サイトカイン学会」の一般演題が500を超えたそうだ。これから口頭発表の選定など作業が続くが、運営委員のひとりとしてひとまず「借金」を背負わないで済みそうでよかった。天変地異がなければだが。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-07-01 11:47:39 (1350 ヒット)

 先週は弘前、札幌と出張が続いてだいぶお疲れモードだが締め切り間近の原稿や審査が山積みで休む暇がない。そんな時に限ってデスクのiMacの調子が悪い。実は一月くらい前から不穏な動きをしていた。とんでもなく遅い。WORDやExcellすら開くのに時間がかかるし頻繁に停止する。ネットに出ているセーフブートとか様々なことを試みたがよくなるのは一時的ですぐにまた遅くなる。まだ購入して3年くらいだろうが、もし仕事の途中でクラッシュしたら想像するだけでも恐ろしいほど被害は甚大である。そこで新しいiMacを購入することに。新iMacが届いた日についに古いiMacのMailが完全に停止した。新iMacに移行するまでにはまだ時間がかかる。しょうがない。Mailを復旧するためにアカウントから設定し直した。すると何ということか今まで亀の歩みのようだった旧iMacがスイスイと動き始めたではないか。まさかお蔵行きになることを察して急に行儀よくなったわけでもあるまい。要するに原因はMailにあったわけだ。以前の設定がおかしかったとしか思えない。といっても同じ設定のはずのMacBookは問題ない。一体何が悪かったのか見当がつかない。まあ旧iMacも十分使えそうなので学生室で共通Macとして使ってもらおうかとも思う。
もしiMacがものすごく遅くなったと感じたら「Mailのアカウントを全部削除して設定し直す」。これはWebにも出ていなさそうなのでMacが遅くなる対策法として記載しておきたい。
 


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-06-26 19:17:27 (1681 ヒット)

 今日の最後の学生講義ではつい最近Nature に出されていたグッドパスチャー病とHLA-DR1、HLA-DR15の関係についての論文を紹介した。グッドパスチャー病はIV型コラーゲンに対する抗体ができて腎臓を攻撃する典型的なII型アレルギー疾患(自己免疫疾患)だ。この疾患に対してHLA-DR15が感受性をあげ、HLA-DR1は逆に下げることが知られていた。ヘテロで両方持つヒトは感受性が低い。つまりHLA-DR1は優性抑制型のアロタイプでそのメカニズムは不明だった。優性抑制型なので当然Tregの関与が疑われる。この論文ではHLA-DR1とHLA-DR15のトランスジェニックマウスを作製し病変を起こし、実際にHLA-DR1ではTregが増えること、Tregが病変を抑えていることを示している。またヒトT細胞のテトラマー解析を使ってヒトにおいてもその仮説があてはまることを見事に証明している。データがものすごく明快で見事な論文なので思わず「学生講義で使いたい」と思ったのだった。HLA、TCR、Treg、Th1/17などこれまで講義で取り上げたことがたくさん出てくる。講義で学んだ知識で最新の論文を理解することが可能であることを知ってくれたらうれしいのだが。。。
ついでにNature最新号にも大変興味深い話が出ていた。パーキンソン病が自己免疫疾患であることを支持する証拠が得られたと言う。パーキンソン病は神経細胞にαシヌクレインが蓄積して神経変性が起きる。この論文ではパーキンソン病の患者さんのT細胞がαシヌクレインのペプチドを認識することを示している。もちろんこのようなT細胞はαシヌクレインが蓄積した結果生じる可能性は否定出来ない。上のグッドパスチャーのようなモデルマウスをつくれば原因か結果か明快にわかるだろう。抗NMDA受容体抗体脳炎のように今まで統合失調症かと思われていた疾患がつい最近、自己免疫疾患として認識された例もある。パーキンソン病も『神経疾患も免疫病』という例のひとつになるかもしれない。

 


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-06-25 19:46:29 (966 ヒット)

 土曜日、弘前大学の先生に呼ばれて研究会で話をした。青森県は生まれて初めて訪れる県だ。まず、飛行機を降りて涼しく乾燥していることに納得した。一応梅雨はあるそうだがほとんどまとまった雨は無いそうだ。空港からタクシーで弘前に向かう。津軽平野は平坦で広い。車は少なく車線も多い。しかしタクシーの運転手さんは決して制限速度を超えようとしない。私のようなせっかちさは微塵も感じられない。これが青森流なのだろうと感心する。講演のあとは弘前市内の店で郷土料理をごちそうになった。どれも美味しい。初青森なので「ねぶた」を見ようと決めていた(もちろん会館で展示しているもの)。弘前は「ねぷた」で青森が「ねぶた」だそうだ。運転者さんに聞くと「ねぷたは扇型でそんなに立体感が無い。ねぶたのほうがいい」と言うので、翌日またゆっくりと青森市まで行きねぶたの家「ワ・ラッセ」に寄った。想像以上に大きくて迫力がある。これは来てよかった。ここで結構時間を費やしてしまった。本当は青森名物「味噌カレー牛乳ラーメン」を食べるつもりだったのに、時間がなくて食せなかったのがかえすがえすも残念。いつか再挑戦したい。
 自分用に今話題の『いちご煮』のレトルトパックを買って来た。いちご煮とはウニとアワビを『ふんだんに』使ったお吸い物。缶詰よりは安かったのでレトルトにしたのだが、これが看板に偽りあり。肝心のウニがしょぼしょぼ。ウニの形をしていない。箸でつまめないレベル。もともと「いちご煮」というのは赤いウニの塊がイチゴのように見えることから名付けられたそうだが。。いくらなんでもこれは。。いやわずかの金をケチった自分のせいか。

 


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-06-16 13:12:51 (1506 ヒット)

数日前に自己免疫疾患の講義では自然免疫の遺伝性の疾患『自己炎症性疾患』を取り上げた。インフラマゾーム 関連の遺伝子に活性化型の変異が入って周期性あるいは持続的な炎症や発熱が続く場合が多い(インフラマゾーム以外もある)。詳細はこちらのサイトに詳しい。実は広い意味での自己炎症性疾患には『痛風』も含まれる。同じくインフラマゾームの活性化によって起きるからだ。実はここ数週間、あまりに忙しくて病院に行けず尿酸値を下げる薬を処方してもらえていない。何の因果か自己炎症性疾患を取り上げた次の日、大阪大学への出張中に発作が出た。朝目覚めると足が痛く赤い。今回は「かかと」に来た。「かかと」に来たのは記憶している限り初めてだと思う。足首を曲げると激痛が走る。それでも駅までは歩かねばならない。痛いほうの足だけ「カニ歩き」の状態で脂汗を流しながら一歩一歩踏みしめながら歩いている。本人は大真面目というか必死なのだが、おそらくまわりからはものすごく「珍妙なオヤジ」と白い目で見られていたことだろう。だが実際にはそんなことを気にする余裕も無くひたすら苦痛に耐えつつ歩いたのだった。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-06-12 18:04:45 (1442 ヒット)

基礎編が終わって中間試験を行った。今までの5択ではあまりに『前の学生の答えを写す』という行為が蔓延していたので記述式とした。40分では短かったらしい。22問から8問を選んで答えよ、としたのだが途中で6問でもいいと修正した。問題は全範囲をムラなく網羅しているのでかえってどれを選んでよいか迷ったようだ。本試験ではもっと選択の幅を少なくしたい。今回の中間試験は『強制的にでも勉強をしてもらう』という側面が強い。にもかかわらず試験が終わって「問題の解説」を始めると残ったのは30名くらいだった。『自分で勉強すれば十分』と思っているものは無理に「解説」を聞く必要はない、言ったので帰るのは自由なのだが、さすがに慶應の学生は優秀なんだろう。8割くらいの学生は「基本問題なので「解説」など聞く必要も無い」と思ったということだろう。残った30人は「自信がないけどしっかり勉強したい」という者たちなのでボーナス点をあげることにした。きっとアンケートでは、出てきてないのに『聞く必要も無い授業をしやがって』などとボロクソ言われるのだろうな。。

2つのスクリーンを使って90分間X2=180分機関銃のようにしゃべっている。かなりの疲労感である。あと数回なのだがこれでいいのか迷って来た。しゃべらない講義もいいのでは?つまり講義は録画にとってWebでみせて、参加型講義は学生らに発表させるとか論文を読ませるとかのほうがいいような気がして来た。今年は今更かえられないので来年度考えたい。あと3回だ。。。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-06-06 08:22:32 (1584 ヒット)

 今年は学部講義に大きな変更を加えた。ひとつは出席をとらないことにした。私の系統講義は教科書の抜粋がほとんどなので自分で勉強することも可能だ。『自分でやれると思ったら出て来なくてよい』と言い放った。案の定、通常30人くらいで朝早いと20名くらいしか出席していない。しかし出ている者はかなり熱心に聞いてくれているし、出席をとったり寝ている者を起したりするストレスがないので極めて快適である。今まで『無理にでも出席させて勉強時間を確保させる』ことが重要と考えていたがそれは間違いだった。もうひとつは『板書』を導入したこと。小安先生のように板書を中心にしてスライドは補助的に使うのが理想なのだろう。ただ私の文字は汚いのでiPadProを購入してpower-pointで文字が出てくるようにした。iPadProだとさらに手書きで書き足すこともできる。すごい文明の利器だ。講義では資料用の中央のスライドと板書用の側面のスライドの2つが映し出されているのだが、初めての試みなのでまだうまくシンクロできていない。iPadProも頻繁に停止する。資料スライドの順番が板書と異なることもある。このあたりは以降改善したい。しかし学生にとっては板書内のことだけを集中して覚えればよいので試験前にはかなり楽になるだろう。試験は完全筆記とすることにした。もうレポートでの救済などせずに淡々と行なう。講義が終わるとすぐに書き出した板書や問題の解答も記した資料も授業支援システムにuploadしている。しかしこれをdown-loadする学生はやはり30名くらいしかいない。講義にも出ずに板書内容も見ないでは記述試験はかなり難しいと思うが慶應の学生は信じられないくらい優秀なので出ていない者はきっと「自分で勉強すれば十分」と思っているのだろう。それはそれで大いに結構なことだ。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-05-31 17:07:48 (1452 ヒット)

 明日から6月である。講義が始まる。今年は昨年に懲りて出席はとらないことにした。来たい人だけ来たらいい。無理に来させると『教授を変えたほうがいい』と授業中寝ている学生に非難される。講義後の匿名アンケートは全くナンセンスだと思う。こういうのは建設的に活用すべきもので、真面目な意見を出させるために顕名にすべきだと思う。ついでに試験前にするとなおよい。
ともかく講義の準備、論文書きに総説が3つも4つも溜まっている。講演の準備もあれば国際サイトカイン学会のほうも気になる。おまけに会議は増えこそすれ減ることはない。毎年この時期必ず『自転車操業状態』とぼやいている。英語でなんというかと思ったら辞書には『precarious day‐to‐day management 』とあった。もっと面白い表現だと『rob Peter to pay Paul』というらしい。ひとから奪ってでもなんとかやりくりしたい気持ちがよく出ている。私の場合はお金よりも時間だが。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-05-28 11:13:32 (1481 ヒット)

 26日は福岡、九大医学部での講義。昨晩の「角源」のせいで喉が若干痛む。ホストの吉開先生が来春定年で御退官なので医学部講義はこれが最後かもしれない(呼ばれればいつでも行きますが)。それで生医研でのセミナーもセットにしてもらった。講義は前半のヒトコマはサイトカイン全般の話とシグナル伝達。後半はアレルギー疾患に対する治療法の話。特に「未来の治療法」と題して腸内細菌やTregの話を入れてみた。あとで感想を聞いてみると前半90分は詰め込みすぎたらしい。いつものことながら全く反省がない。「こんな細かいこと今覚えなくていい」といいつつ「試験前には暗記するように」というとがっかりな顔をされる。後半はまあ教養講座みたいな話なので楽しめた(に違いない)。生医研セミナーでは七田君、伊藤さんなど九州にゆかりのあるひとの仕事を紹介した。彼らをいつか呼び戻して欲しいと宣伝しておいた。伊藤さんの育志賞授与式では本人ではなく自分が緊張して震えたというのがウケた。

セミナーのあと九大の卒業生らが集まってくれた。なぜかいつもの永松君も来てくれた。10年ぶりの顔もあってなつかしいやらうれしいやらでつい杯が進む。博多は魚も美味しい。福岡の日本酒『田中六五』がうまくてしこたま飲んだ。
翌朝は家人がウォシュレットが壊れた(壊した?)というので修理。TOTOに見積もりをとってもらったら11万円だという。リモコンや自動水洗がついているので少し作業は複雑だが便利屋にとってはたいした障壁ではない。Amazonで安いのを購入して半額で済んだ。これこそまさに「尻拭い」。

そういえば山中教授がノーベル委員会から受賞の連絡を受けた時、自宅の洗濯機を修理中だったという。あやかりたいものだが。。。まあ縁がないな。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-05-28 08:34:53 (1639 ヒット)

 25日はコネチカットで独立した稲葉さんが訪ねて来てくれた。セミナーでは彼女が発見した生殖幹細胞に突起(ナノチューブ)が出ていてニッチ細胞に潜り込んでそこでシグナルを発生するという非常に興味深い話をしてくれた。解説を読んだ時はよくわからなかったのだが、セミナーを聞いてはじめて理解できた。リガンド(DPP)も受容体も突起の先端に濃縮されている。シグナル伝達をやっているとつい受容体は細胞表面に均一に分布すると考えがちだ。試験管内ではそうなのかもしれないが実際の身体のなかではもしかしたらこういう受容体とリガンドの局所的に濃厚な接触は普遍的に存在するのかもしれない。面白い現象をみつけて分子生物学の手法を用いてメカニズムを明らかにするのは「王道」に近い研究手法だろう。さらに普遍化できればものすごい。ぜひ発展させて欲しいものだ。
夜は九州もつ鍋『角源』で一杯。もちろん一杯ですまないが。彼女の京大、久留米、九大から医科研を経て押しかけるようにようにして山下研に留学という波乱の経歴で盛り上がる。もちろん学位審査での武勇伝も。博多名物「もつ鍋」は久しぶりだったようだ。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-05-23 13:20:23 (1817 ヒット)

近藤君のiTscmの論文がNature Communicationsに掲載されました
NCは論文が溜まっているらしく掲載されるまで2ヶ月も待たされた。法外な掲載費をとっているのでどんだけ儲かっているのだろう。しかし論文数が増えれば質もcitation indexも下がる。このままではSci Repと変らなくなるんじゃないか。。
プレスリリースはこちらですAmedからもリリースしてもらいました
わかりやすい解説はこちら
でもちょっと難しすぎたか、あるいは『若返り』などと吹いたのでマユツバの類いと思われたのかいまのところ反応は。。。でも内容は画期的なんだ、と言いたい。

 


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-05-14 10:09:47 (1376 ヒット)

 13日(土)慶應義塾大学医学部100周年記念式典が挙行された。私は出張から駆けつけたのでシンポジウムは聴き逃したが1000人近くかあるいはそれ以上の参加者で盛会だった。しかし式典も祝賀会も混乱もなく感動的にまた和気あいあいと進んだ。裏方のスタッフの方々の周到な準備と献身あってのことだろう。私が最も感激したのは式典冒頭のプロモーションビデオと学生代表の宣誓。5年生と6年生の二人は堂々と聴衆に語りかけるように抱負を語った。あんだけ大勢の前だと私なら足が震えて硬直しただろう。感心した。祝賀会もビデオメッセージ、学生のピアノ演奏、応援団の演舞など様々工夫を凝らしいて飽きさせない。普通の立食パーティなら早めに引き上げようと思っていたのだが最後まで離れられなかった。海外の大会で入賞したという学生のマジックの披露もあった。一瞬でカードが入れ替わる技は確かにすごい。司会のアナウンサーのかたが最後に『医は仁術といわれますがXX君の場合は技術ですね!』。『いやそこは魔術だろう』とツッコミたかった。

(実は司会のかたがナントカ術というのは聞こえたが前の部分がはっきり聞き取れなくてもしかしたら間違っているかもしれません。ーーーあとで確認したら『医は奇術』と言われていたので悪くはない。でも聞き取りにくいのは間違いないので『魔術』のほうがインパクトは大きいのではないか。つまらんことだが。)


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-05-11 16:34:03 (1436 ヒット)

 先ほど免疫学会からまわってきたお知らせメールで大学院生(だった)駒井さんのII論文が『今月の注目論文』に選ばれたことを知った。やっぱりIIではもったいなかったか?来月、学位審査で本人は今から緊張しているので少しは「追い風」になってくれたかもしれない。それにしてもEditor’s Choiceの英語が何か変では。。。
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今回の注目論文は、慶應大学の駒井恭子先生らによる論文、
“Role of scavenger receptors as damage-associated molecular pattern receptors in Toll-like receptor activation”
です。こちらは、Editor’s Choiceとして選ばれ、2月号に掲載されています。
https://academic.oup.com/intimm/article/doi/10.1093/intimm/dxx010/3051985/Role-of-scavenger-receptors-as-damage-associated


“Macrophage scavenger receptors bind HMGB1 and are co-receptors for TLR4”
by Kyoko Komai et al.
https://academic.oup.com/intimm/article/doi/10.1093/intimm/dxx010/3051985/Role-of-scavenger-receptors-as-damage-associated 
HMGB1 has many important functions in the cell nucleus but can be secreted and recognized as a damage-associated molecular pattern (DAMP), e.g. in LPS-induced shock and DSS-induced colitis. Such ‘danger signals’ are recognized by e.g. RAGEs, TLRs and so-called ‘scavenger receptors’, which bind a range of ligands; class A scavenger receptors are mostly expressed on macrophages. HMGB1 is known to bind RAGEs and various TLRs but only binds e.g. TLR4 with low affinity. HMGB1-mediated inflammation is mostly delivered via macrophages, which have two functionally distinct categories (M1 and M2). In their paper, Komai et al. show that HMGB1 is efficiently internalized by M1 and M2 macrophages via various class A scavenger receptors; only M1 macrophages secrete cytokines, though. Scavenger receptors are also required as co-receptors for efficient HMGB1-mediated TLR4 activation and internalization. In vivo, a scavenger receptor antagonist (M-BSA) reduces the lethality caused by LPS and ameliorates DSS-induced colitis.


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-05-11 08:38:57 (1684 ヒット)

 講義の準備をしていたら「アトピー性皮膚炎の治療に抗IL-31モノクローナル抗体(nemolizumab)の第二相試験で有効性が示された」という報告に目がとまった。3月に発表されたNew England Journal of Medicineに掲載された論文で京大の椛島先生が中心になっている。この抗体は中外製薬が開発したもの。実は当時ニュースで見た時はIL-13の間違いだろうくらいにしか考えていなかった自分の不明を恥じる。調べてみるとIL-31もTh2型ヘルパーT細胞から分泌されて特に「かゆみ」との関係が深いのだそうだ。しかもオンコスタチンM(OSM)受容体を使っていて私には因縁がある(まあマウスOSMを最初にクローニングしたというだけですが。そんな些細なことで威張ってどうする!)。教科書的にはTh2からのサイトカインはIL-4,IL-5,IL-13と決まっておりこれまでIL-31はあまり知られておらず私も講義では取り上げていなかった。それが臨床研究から一躍脚光を浴びるとは。今やあらゆるサイトカインや細胞表面分子に対する抗体が試されている時代。むしろ「臨床研究から基礎研究へ」という流れなのかもしれない。

なおオンコスタチンMは最近炎症性腸疾患でも注目されている

ついでながら「ともかくサイトカインを止めればいい」という発想ならやっぱりJAK阻害剤が効くはず。ファイザーのJAK阻害剤Tofacitinibはリウマチで認可されているが我々はIL-4もIL-13も抑えるので「アトピー性皮膚炎にも効くはず」と言ってきた。日本イーライリリーがBaricitinib(JAK1/2阻害剤)(同じくリウマチでは認可)が第二相試験を始めているそうでサイトカイン屋としては注目したい。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-05-11 08:15:34 (710 ヒット)

 またNHKニュースから。政府が発信する避難要請等の緊急情報は格安スマホ(格安SIMのことと思われる)では受信出来ない恐れがあるらしい。なんか弱いものイジメのよう。先日は格安のシェアは5%くらいと言っていたのに今日は「昨年12月段階で8.9%」と言っていた。たぶん利用者はどんどん延びているのだろう。そのうち10%を越えるだろうから格安でもちゃんと伝わるようにすべきでは。普通はYahooなどからも送られてくるので大丈夫とは思うが。それよりも○○バンクの利益が1兆円超えだというニュースがあった。これまでさんざん搾り取られた者としてはそれなら通信料や解約料をもっと下げろと言いたい。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-05-08 23:59:22 (995 ヒット)

 今日のトップニュースはフランス大統領選挙結果だった。まあ大方の(私も)予想どおり。しかし私のような場外の下衆には「39歳の若い大統領の妻は25歳年上」という記事に目がいってしまう。マクロン大統領は言うまでもなく若く金持ちでイケメンである。なんか勇気付けられたひとは多いのでは?実は彼が17歳の時からの純愛を15年かけて貫いたのだそうだまさに仏製映画みたいだがなかなかできることではない。表の現象にしか目がいかない自分はやっぱり卑賤の輩か。

実はディズニーの『美女と野獣』の密かなファンである。私がよく知っているのは1991年のアニメ版だ。むくつけき野獣に対しても献身的なベルに理想の女性像を投影する男子も多いのではないか。ディズニーの映画は『少々の困難はあても結局は若くて美しく強い王子様のお嫁さんになることが女子の理想』というステレオタイプを小さい子に植え付けている、といつもファミニズムの団体に批判されているそうだ。ディズニーはそのたびに「次は改善するから」と釈明しているらしい。「アナと雪の女王」はその答えなのかもしれないが、性懲りも無くプリンセスものを作り続けて成功しているのは、やっぱり人間が根源的にもつ感性、あるいは願望に訴えているからかもしれない。フェミニズム団体の間違いはそれが女子だけだ思っているところ。男子だってプリンセスを救う白馬の王子様になりたいとう願望を持っている。それがいつの間にか女房の言うなりで尻に敷かれている、という現状に、「Beauty and the Beast」の歌を聴いてしばし夢を懐かしむ。マクロン大統領の話からついそんなことを想像した。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-05-04 12:16:49 (1060 ヒット)

 会議は土曜日で終了。日曜日は遠足。紫禁城(故宮博物館)と万里の長城を巡るツアーで主催者がちゃんとツアーコンダクターまで用意してくれていた。どちらも歴史好きのオヤジにとっては垂涎、感涙もののコースだ。特に万里の長城は死ぬまでに一度は訪れたいと思っていた。しかし日曜日は労働節の中日で季節も最高にいい時期。以前ネットで万里の長城からひとがはみ出して落ちそうなくらいの混雑ぶりを見たことがあった。大渋滞を恐れていたのだが幸いなことに紫禁城も長城もそんなに混んでおらずほぼ時間通りに観ることができた。紫禁城から高速で1時間半ほどで万里の長城(Great Wall)に着いた。我々は「男坂」と呼ばれるキツいほうに登ったのだが、頂上の第12敵楼(望楼)まで急峻な階段が続き途中で心臓が破裂するのではないかと思うくらいきつくて、時々休んで1時間くらいかかった。オランダから来た参加者も「何処まで続くんだ」と途中で呆れていたので「ヨーロッパまで続いてるんだ」と言ってやった。幸い12敵楼以降は壁はなかった。万里の長城は世界の七不思議のひとつである。秦の始皇帝が構築したことで有名だが現存するのは明代のものらしい。しかしあちこちにある落書きをみるとそんなに古いものではない。きっと現代に整備し直したのだろう。それでもこんだけのものを2000年以上前にどうやって造ったのだろう。頂上まで行けて感激したがあまりに急な階段で降りるときのほうが怖くて膝を痛めそうだった。イタリアから来たオジサンはこのあとさらに「女坂」のほうまで行っていた。体力も実力か。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-05-04 11:34:26 (1190 ヒット)

 今回の学会は臨床系が半分くらいあったせいか勉強にはなったが直接仕事に役立つ情報は少なかった。そのなかでメモリーT細胞に関する話題が2つあった。ひとつはBo Huangさんで彼は若手の新進気鋭の教授でNature Communicationsなどに論文を発表している。最近はやりの代謝の話で、メモリーT細胞はオキサロ酢酸からグリコーゲンができてそれがさらにペントースリン酸経路に入ってNADPHがたくさん作られる。それが活性酸素を消去する働きがあってメモリーが作られる時に必須だと言う。代謝経路は何度聞いても難しい。学生時代に代謝マップを暗記したことは覚えているが今ではすべて忘却の彼方だ。しかし今後はそうも言っていられないようだ。今は覚えなくてもスマホですぐに呼び出せるのだが、その安易さ故にか、なかなか「理解」や「発想」につながらない。
もうひとつはオーストラリアから来たLaura Mackay若くて美人で写真映りを意識してかHPも会場でも笑顔を絶やさない。どこのポスドクかと思ったらScienceやImmunityを責任著者で出している立派なPIだ。内容はすでに論文になっている遺伝子解析によって皮膚組織に滞在するメモリーが出来るための重要な遺伝子を見つけたという話と組織メモリーT細胞の前期細胞の話。組織メモリー自体ナイーブT細胞に近い遺伝子発現パターンなのだが、その前駆細胞はさらにナイーブに近い。前期細胞のマーカーをいくつか見つけている。最近言われているTscmやTmnpと同じではないか?と質問したら近いだろうという返事だった。中国では食事の席では人々が入れ替わり立ち替わりお酌にやってくる。しかも52度もある危険なヤツだ(白酒というらしい)。このひとそれを物ともせず何度も乾杯していた。容○も酒に強いのも実力のうちか。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-05-02 08:15:20 (908 ヒット)

 今朝(5/2)NHKで「格安スマホ ユーザー満足度高める対策相次ぐ」というニュースを流していた。格安スマホのシェアはまだ5%くらいで伸び悩んでいると言う。そこで対面での販売やユーザーの満足度を高める対策に乗り出す事業者を紹介していた。いやいやそうではなくユーザーの使用状況をよく聞いてその人に合った格安スマホ(通信会社)を紹介すべきだろう。各社それぞれ特徴がある。やっぱり私のような「格安移行代行業」は需要はあると思う。ただ○○○テルは遅いし半額電話の音質が悪すぎるとか、○○Jimioが10分かけ放題を始めたとか、常に細かい情報を持つ必要はある。なお当店はAndroid系は扱っておりませんので悪しからず。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-05-01 20:43:13 (1142 ヒット)

 4月27日から29日まで自己免疫疾患とエピゲノムの会議に出席した。以前から親交のある長沙のDr.Luが呼んでくれたのだった。27日は別の会議で阪大から竹田先生、徳島大学から高浜先生が来られていた。中国の会議というと招待演者には下にもおかない歓待ぶりだ。「先生」を敬う国民性なのだろう。講義の評価で「教授をかえたほうがいい」とか書く学生はきっといないだろう。今回もそうで担当の大学院生が空港まで迎えに来てくれて夜は美味しいところに連れて行ってくれる。参加者は"great hospitaility"と口々に賛辞を送っていたが、講演の内容よりもネットワーク作りに意義を感じているのかもしれない。
空港を降りると2つのことに驚いた。ひとつは気温。北京と言うと緯度は仙台よりやや上で内陸なので寒いイメージだが着いたらいきなり日中30度だった。どうやら春がやたら短いらしい。しかもものすごく乾燥して唇がパリパリになる。もうひとつは広い綿のようなものが大量に舞っているではないか。スモッグではない。タンポポの綿毛のようだがヤナギやポプラのタネだそうだ。街なかもものすごい。中国語で柳絮(リウシュウ)というらしい。昔から北京の風物詩だそうだ。北京の郊外は森に囲まれており道も広くて街路樹もたくさんある。私はこの景色をみるのは初めてなので感作されているはずはないのだが、涙と鼻水が止まらない。これこそ「病は気から」の典型か、あるいは花粉に対する防御反応がここぞとばかり発動したのだろう。ひどかったのは初日と2日目だけだった。
     29日会議が終わって夕方なつかしい人が尋ねて来てくれた。卒業生のA君である。九大の卒業生たちはきっと彼の消息を知りたがっているだろう。そういって写真をupすると言ったら絶対にやめてくれという。『人知れずひっそり生きていきたいのです』とのたまう。北京に3年もいたら中国語はペラペラだろうと言うと「からっきし」だそうで、Dr.Luが中国語で話しかけても全く解らないようだった。北京の街の広さ、建造物のすごさ、人口の多さ、科学研究への投資額をみているとこれからはどうみても中国の時代のように思える。会議の参加者も5年前に比べると中国の生命科学のレベルはかなり上がっていて欧米に近づいていると言っていた。「ここで中国語を学ばないでどうする。もう実験はいいから日本に帰るまでに中国語をマスターしておけ」とアドバイスしたのだが。。。来月には論文を投稿するというのでぜひよいところに通して凱旋帰国して欲しい。
食事の後天安門広場へ二人で行こうとしたが人が多くて途中であきらめた。天安門の壁がライトアップされていたので端のほうで写真をとった。この影でうちの卒業生なら誰かわかるだろう。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-04-24 15:54:36 (1354 ヒット)

 老化マウスと若いマウスの血管をつなぐと老化した組織が若返ることから若い血液には『若返りを促進する物質があるはず』という話はかなり昔からある。しかし実際にその物質を単離して老化を防いだり「若返らせた」という話はそう多くはない。先週Natureのon-lineに出た論文はそういう意味ではかなり画期的な気がする。Wyss-Corayらのグループはヒト臍帯血を老齢マウスに注射すると神経刺激に対する応答や長期記憶応答が高まることを見出してその原因タンパク質ーGM-CSFとTIMP2を同定している。TIMP2を注射するだけで老齢マウスの学習や記憶が良くなっている。TIMP2はタンパク質分解酵素の阻害分子である。どういうメカニズムで記憶が改善するのかまだ不明だが、他に副作用がなければ物忘れが激しくなっている自分などすぐにでも試してみたい話ではあるし、すごく夢のある話のように思える。吸血鬼がいつまでも年をとらないのもこのせいか?ただ今回の研究では若い人の血ではなく臍帯血、つまり赤ちゃんの血ではあるが。。Wyss-Corayからは昔TGFβの量を測定する細胞をもらったことがあるのでよけいに目を引いた。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-04-23 14:02:46 (1536 ヒット)

 いくつになってもヒアリングの審査を受けるのは苦痛である。かなり緊張するほうで、その場もだが前日までの準備と練習のストレスが半端無い。毛が生えているように思われがちだが実はガラス製のハートの持ち主なので一週間くらい前から緊張が続いているのだ。島岡先生の著書に『Fear of public speakingは死の恐怖よりも強い』とあった。同感である。苦手な人がこれを克服するには練習しかない。
先週ある日の午前に某研究費のヒアリングがあった。これが通らないと路頭に迷う者も出てくるしそもそもラボが立ち行かなくなる。準備には最善を尽くし発表は時間通りに終わった。しかし質問には上手く答えられたかどうかわからない。質問者の意図がわからないこともある。基礎研究分野なのにヒトの病気や治療のことを聞かれると困る。「期待」は言うことができるが現実は難しいのでつい口ごもる。実際には共同研究体制を構築しないと臨床検体を手に入れることすら困難なので本来の研究以上にかなりのエネルギーがいる。FTY720の例をあげて「我々が基礎研究で得た成果を臨床の先生がたが応用してくれる、そんな普遍的な成果を挙げて発信したい」と言いたかったのだが伝わったかどうか。
それでも自分ではこれまでの結果と今後の展望をしっかり表現できたつもりなのであまり後悔していない。中間評価では10に1つくらいしかないA+だったのだ。よもや落ちることはないと思うが、落ちていたら、、「もう休んでよい」という先生がたからのメッセージと受け止めて本当に店仕舞の支度を始めるか。
お昼にラボに戻ったら夕方まで放心状態。エネルギーの消耗は激しい。早々と東京医大の先生に差し入れてもらった日本酒を開ける。一本は「獺祭」だった。これはいかん。止められない。3~4人で一升瓶2本を開けてしまった。それくらいヒアリングで緊張していたということだろう。いやただの吞ん兵衛?
でも控え室には高名な先生も複数いたな。やっぱりダメかもしれん。

ところで島岡先生の『走りながら考えよう』いや『行動しながら考えよう』は示唆に富む一冊だ。研究だけではなく人生のいろいろな場面で直面する困難にたち向うときも役に立ちそうだ。ぜひ電子化して欲しい。
このなかで特に気に入っているはKaji Akira先生の『実験の3原則』を取り上げていただいたこと。これは実は先生がお子さんが大学院生になった時に直伝されたことなので本当は門外不出の家伝だったのかもしれない。でもきっとKaji先生もご自身の秘伝が広く伝わって悪い気はしてないと信じたい。また『内向的であることを変える必要はない』『ネガティブな感情や情念は強い行動のドライバー』といった自分の為に書いてくださったのか(誰のこと?なんて言わない)と錯覚するような励ましの言葉が鏤められている。


 

 


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-04-11 00:59:18 (2347 ヒット)

 長らくお待たせしました。七田君の論文がNature Medicineのon-lineに掲載された。JSTからプレスリリースも。結構専門的な内容だから新聞報道 はわからないが、これまであまり光が当たってこなかった『炎症の終息(あるいは収束)』に焦点をあてており、内容はかなり画期的と言える。
これまで脳梗塞数日間の炎症は梗塞領域を拡大させ神経症状を悪化させるとしてきた。しかし炎症はいずれ終息し組織修復に向かわないといけない。もしその仕組みがわかって終息を早めることができれば新しい画期的な治療法になるだろう。七田君は数年前に脳梗塞によって死んだ細胞から放出されるペルオキシレドキシン(PRX)が重要なマクロファージ活性化因子(DAMPs)であることを報告した。PRXのDAMPsとしての機能は次第に認知されるようになってきている。活性化されたマクロファージはIL-1βやIL-23を放出してγδT細胞からIL-17を誘導することで神経細胞死を早める。しかし3、4日もするとPRXを含むDAMPsは脳内から消えて行く。どうやらマクロファージの性質が変化してPRXなどの死んだ細胞成分(すなわちDAMPs)を食べて消化するらしい。また神経成長因子などを分泌して組織修復にも働く。マクロファージがDAMPsを認識し処理する機構はこれまで不明だった。
七田君は蛍光ラベルしたPRXがマクロファージに急速に取り込まれる性質を利用して、まず取り込むことができなくなった変異細胞を単離した。変異細胞と元の細胞を比較することで取り込みに関与する可能性のある遺伝子の候補がいくつか浮かび上がってきた。それらの遺伝子を一つ一つ変異細胞に戻すことで取り込みに重要な遺伝子を同定することができる。極めて難度が高く時間と手間がかかる方法だが七田君は見事にやりきって、細胞表面のスカベンジャー受容体(Msr1)がPRXやHMGB1などのDAMPsの受容体であること、スカベンジャー受容体の発現を規定するのがMafbという転写因子であることを突き止めた。
次にスカベンジャー受容体とMafbの遺伝子欠損マウスを手にいれて、細胞成分(DAMPs)の掃除がうまくいかずに炎症が長引き、脳梗塞症状も悪化することを示した。しかしこれでは治療にならない。Mafbの発現を上げられれば炎症は早く終息するだろう。七田君は色々調べて、ビタミンAの類縁化合物Am80がMafbの発現をあげて結果的にスカベンジャー受容体を増やす効果があることを示した。Am80は脳梗塞発症後に投与しても炎症の終息を早めて治療効果があることを示した。Am80はある種の白血病の治療薬としてすでに使われているのでヒトでも検証可能であろう。

マクロファージが死んだ細胞の成分を取り込むことを見出してから今日まで5年の歳月が過ぎている。実は仕事内容が3年でほぼ完成したのに論文にするのに2年かかっている。なかなか思うようにいかない時代になったものだ。私のようなせっかちな人間には辛い。マウスの入手でもそうだった。スカベンジャー受容体Msr1は東京大学の児玉先生が発見されたもので遺伝子欠損マウスも作成されていた。しかし手を尽くして調べたが国内で持っている人はほとんどなく、唯一某社の研究所で維持されていることを突き止めた。すぐに分与してくれと依頼したものの、社内手続きがどうのこうのと言われて2ヶ月くらい音沙汰なしだった。催促してもまだまだ時間がかかるという。もともと待てる性格ではない。つい頭に来て『そんならいらん』と断ってしまった。しかたない。海外からもらうしかない。文献を調べてスウェーデンのカロリンスカの研究者が持っていることを見つけてメールを書いたらすぐに送ってくれたのだった。ここでトラブっていたらどうなったことか。


 


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-04-07 23:20:35 (1304 ヒット)

 4日に御苑で花見をする。毎年恒例にしてるのだが、年々「あと何回桜が見れるのか」と思うのか桜の季節がいとおしい。まだ満開には少し早い。つい夜桜見物にまで繰り出す。そんなに飲んだつもりがないのに家に帰ったらろれつがまわらなかったらしい。何故か「米がうまい」といって3杯も4杯も「ご飯だけ」おかわりしたらしい。全く記憶にございません。

テレビを見ていたらBSで内分泌代謝の伊藤教授が出ている。オメガ3脂肪酸を一日小さじ一杯とると普通に食べても痩せられるし、花粉症にもいいらしい。明日はもうオメガ3脂肪酸を多く含む○○油はスーパーから消えているだろうと、夜中にスーパーまで買い出しに出かけた。結構値段が張るので一大決心だ。はたして結果はどうだろうか。。

千鳥ヶ淵に出かけた。さすがに人気ナンバーワンらしく駅付近はすごい人手だったが皇居まで行くとだいぶゆったり見ることができた。

 

 

 


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-04-01 11:59:34 (2512 ヒット)

通常4月1日に科研費の結果が開示され各自eRadで確認できる。今日は土曜日なので3日だろうと思っていたらラボの連中に聞くともうわかるという。私のはまだ下旬にならないとわからない。 通ったひとはエイプリルフールの冗談でないことを祈り(本物らしい)、落ちた人は『科研費落ちた。日本○ね!』と叫びたいことだろう。
と軽口をたたいていたらスタッフのひとりの科研費が落ちていた。絶対にいけると思っていたのに。。。やっぱり『日本○ね』と叫ぶか。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-03-29 18:43:36 (1024 ヒット)

 ○mobileとUQ-○○がiPhoneSEを売り出した。これら準大手は親会社と似た戦略で客を呼び込もうとしている。最初の1年はかなり割安だ。SEならSIMロック解除も可能なので2年後解約してさらに格安に乗り換えることも可能。音声も10分あるいは5分以内ならかけ放題。ネットのスピードも最速なのでかなり魅力的ではある。しかし相変わらず『1年目だけ割安、容量も倍、しかし実質2年縛りでかつ解約月でないと法外な違約金を払わされる』といった消費者を馬鹿にしたようなあこぎな商売をしている。日本を代表する企業(親会社のほう)がこういう「知識のない人たちを食い物にする」ような商売はいかがなものか。これまでぼったくられてきた人々を救いたい格安代行業者としては乗りたくない。いやポリシーとして2年縛り自動更新の会社には乗らない。
最近出たこの記事では ○mobileとUQ-○○のiPhoneSEは実質2万5円程度だと言う。いろいろな割引があるものの2年もすれば割高になるし、2年縛りの自動更新はやっぱりいただけない。せめて更新時期をメールで知らせるくらいはやるべきだろう。
AppleストアでiPhoneを下取りに出すときに気をつけた方が良いこと。担当者によって査定額が全く異なる。私の場合、電源が膨れているとか言われて下取りを拒否されたが、何処にも膨らんでいるようには見えない。納得できずに他の店員に見せたら問題ないという。ちゃんと教育されていない店員(どっちが、かはわからないが)がいるのかもしれない。私はApple教の信者なので少々のことは我慢するが、Appleストアの店員のレベルはまちまちのようだ。予想より安いと思ったら離れたところにいる店員か別のショップで見積もってもらったらいい。その上接客が杜撰なのも多い。外国人の店員に話しかけたら順番を待てという。そいつは別の店員とおじゃべりをして時間を潰しているだけ。Jobsも草葉の陰で泣いていることだろう。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-03-25 12:24:06 (1145 ヒット)

 格安SIM移行代行業者よりひとこと。私は某○MM、娘はニクキュウで鳴らした某○○○TELを使っている。機種は同じiPhoneSE。使用開始当初は○○○TELは快適だった。しかし最近2つのスマホを同時に走らせて通信速度を比較したところ、○MMに比べて○○○TELは1.5倍の時間がかかった。耐えられない遅さではないものの、イラつくレベル。最近○○○TELの評判ははかばかしくないので要注意。もちろん個人の意見です。
やっぱり出ました。改善命令。しかもここの半額電話は海外経由のIP電話らしくて恐ろしく音が悪いらしい。
UQのCMがケバケバしい。『割と安いわよ。私たち払ってないけど』。払っているオヤジはむかつく。
 


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-03-24 00:20:23 (1447 ヒット)

 NHKのニュースから。Natureの特集では『日本の科学研究はこの10年で失速し科学界のエリートとしての地位が脅かされている』としている。原因は科学への投資の停滞と非正規雇用の増加などとされている。しかし全部それで説明できるのだろうか。私が博士課程のころは研究費は今と比べると何処も多くはなかった。雇用環境にしても、学振もなく、学位をとってもオーバードクター(無給)でなかなか職はなく、状況は今より良かったとはとても思えない。しかしそのような時代にノーベル賞候補のリストに上がっている研究が生まれているので必ずしも投資だけ増やせばよいという問題ではなさそうな気がする。右肩あがりの時代の恩恵だったか。あるいは『窮すれば通ず』と言われるように困難な状況がバネとなって皆知恵を絞っていたからか。
この問題、研究者の間では結構話題になっていて、昨日も研究会で話に登った。日経バイオテクでも取り上げられていて『交付金を増やせ』だけでは能がない、と言われている。やはり知恵を絞れと言われているが、さてどんな方策があるのか。『貧すれば鈍す』ということわざもあるようだが。
大学教員が落ち着いて研究に専念できる時間が確保されていないからだ、というご意見があった。日頃会議漬けの自分には至極同感であるが、すでに萎縮している頭では時間をもらえてもよいアイデアで出てくるかは疑問だ。せめて若い人たちは研究に専念できる環境を与えるべきだろう。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-03-21 18:39:26 (1311 ヒット)

 このところ土日が出張が続いたのでこの連休は少しのんびりした。というよりちょっと外出したら花粉症のせいか熱が出てぐったりしてしまって家に居ざるを得なかったのだ。快晴で行楽日和だというのに外に出る気がしない。年々ひどくなっているような気もする。
アメリカの科学予算が大変なことになっているらしい榎木先生の記事だ。NIHも20%カットだそうなのでこれから留学を予定している人は気をつけないとラボが閉鎖ということもあり得るだろう。実際にはこれまでも私の卒業生の何人かはそういう憂き目に会っている。この春から独立する卒業生はグラント取れるだろうか。一方でアメリカ以外の国は逆にアメリカを追い抜くチャンスかもしれない。日本は科学研究費を増やすくらいの意気込みがあってもいいのでは。


  
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