投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-03-25 11:17:14 (1506 ヒット)

 今月は退任記念のシンポジウムやパーティで飛び回った。まず上旬8,9は東大の松島先生、続いて10,11と別府で九大塩沢先生(病因研究会を兼ねる)、16日は阪大審良先生、そして昨日は鹿児島大学小宮先生と東大宮島先生。同日に記念の会があるとかなり難しい判断を迫られる。しかも東京と鹿児島では距離的にどちらも参加は不可能。しかしどちらも私に取っては大恩人である。そこで24日午前中に小宮先生にお会いして記念品を渡し、午後に東京に戻って宮島先生の会に出席することにした。鹿児島の会ではノーベル賞大村智先生の講演が予定されていた。小宮先生の計らいで30分ほど大村先生とお話することができた。写真もとらせてもらって大感激だった。
別欄に退任記念誌への寄稿文「小宮節郎先生とのご縁」と「宮島先生とDNAX研究所」をupしました。

しかしさすがに疲れた。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-03-22 21:35:38 (1382 ヒット)

 昨日は祝日で飲んでいい気分で寝床に入った。その直後submitしていた論文の"Decison"メールが届いた。多くの場合非常にdepressされるので就眠時に見るべきではないメールの代表である。そのままうっちゃって朝見直す。Reviewerが四人もついて質問の山ではあるが、思いの外悪くない。驚いたのはひとりの査読者が今まで私が全く気にかけていなかった問題点を突っ込んでいたことだった。この論文ではTregを除去することでいろいろな変化をあーだこーだと言っている。それが全身性の影響なのか局所の影響なのか調べていない。もし全身性なら見ている現象は全く違う機構かもしれないというものだ。指摘されて始めて「なるほど確かにごもっとも」と気がついた。論文の査読は理不尽なことも多く消耗するが、たまにはこういう本人ですら気づかない陥穽を知らしめてくれる優れたコメントがある。私もこういう査読者になりたい、が如何せん普段論文をじっくり読む時間がない。

今晩は卒業生のK歯科大学のY君が訪ねてきてくれた。昔の話や研究の話で大いに盛り上がった。最近使われ出した破骨細胞を抑える抗体製剤やビスホスホネート製剤の副作用で顎の骨が壊死することがあると言う。そのメカニズムを解明して対応策を見つけ出したのだそうだ。これはかなり立派な仕事で講演に呼ばれたりするそうだ。「大学院時代に研究の基本を学んだのでこういう仕事ができました」と泣けるようなことを言ってくれる。

 


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-03-19 20:59:57 (1278 ヒット)

 今日は午後2時から112回医師国家試験の合格発表。慶應は新卒全員合格だそうで流石だ。私事ながら我が家の不肖の子も受験。が、2時すぎに電話しても出ない。2時20分になっても返事なくこれは地雷(禁忌肢)を踏んだに違いないと覚悟して「来年があるから気にするな」とメールしたら2時半に合格の電話。絶対にわざと遅らせたに違いない。

奇しくも本日は学務委員会。進級判定などを行うが多くの先生は厳格厳密だ。情けは本人のためならず。新年度は私も某大型科目の主任を仰せつかっている。見習わないといけない。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-03-15 14:11:33 (1481 ヒット)

Inhibition of Nr4a receptors enhances anti-tumor immunity by breaking Treg-mediated immune tolerance

Hさんは大学院博士課程4年生でもうすぐ卒業なのだが、論文が間に合ってよかった。ノックアウトマウスの解析にとどまらず阻害剤のスクリーニングと個体レベルでの効果の検証までやった大作だ。よく頑張ったと思う。実際に使われている抗がん剤がNr4aを抑制する活性を持つことを見出した点が秀逸だと思う。学会発表で「吉村研がとうとうこっち(腫瘍免疫)に来たのか」と言われたそうだが、実際は2005年頃からSOCS1欠損マウスで抗腫瘍免疫が増強されていることなどを報告している。なので「また流行に乗って」というわけではない。Nr4a活性化剤は報告が多いが阻害剤は見かけない。もっと選択的な阻害剤ならばPD1抗体との併用も期待できるだろう。製薬企業のかた、いっしょにやりませんか?

 多くのがんにおいて制御性T細胞Tregの増加が予後不良と相関していることが報告されている。そこで新しい腫瘍免疫療法としてTregを抑制したり除去する方法の開発やTregをエフェクター細胞に転換する方法の開発が進められている。本研究ではTregの機能を選択的に阻害しうる標的分子として、Tregの発生及び機能維持に必須の転写因子であるオーファン核内受容体Nr4aファミリー(Nr4a1/a2/a3)に着目し、Nr4aによるTregを介した抗腫瘍免疫応答抑制機構の解明とNr4aをターゲットとした新規がん免疫療法の探索を行った。Treg特異的にNr4a1/a2を欠損したマウスは野生型マウスに比べて顕著な腫瘍増殖の抑制が見られた。さらにNr4a1/a2欠損担癌マウスではTregの減少とCD8陽性細胞傷害性T細胞 (CTL)の増加が確認された。続いて、既存薬のライブラリーを用いてNr4aの転写活性を指標にNr4a阻害剤のスクリーニングを行ったところ、古典的抗癌剤 Camptothecin (CPT11) がNr4aの転写活性阻害剤として作用しうることを見出した。またNr4aはTregにおいてPGE2-PKA- cAMP response element binding protein(CREB)経路によって誘導されることから、Cyclooxygenase-2 (COX-2)阻害剤の投与によってNr4aの発現誘導が抑制されTregの免疫抑制活性も阻害されることがわかった。これらのNr4a阻害剤として同定した2つの薬剤をマウス皮下腫瘍モデルに投与すると両薬剤はTregの機能を阻害し相乗的な抗腫瘍効果を示した。以上のことから、Nr4a受容体は腫瘍内でTregの機能を維持することによって抗腫瘍免疫を抑制していること、逆にNr4aを阻害することでTregを介した抗腫瘍免疫応答の抑制機構が解除され、CD8陽性CTLを中心とする抗腫瘍エフェクターT細胞の強力な活性化を誘導できることが示された。Treg制御因子Nr4aはがん免疫療法の新たな標的分子として期待できる。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-03-13 06:44:43 (1172 ヒット)

T細胞はCRISPRによるゲノム編集効率が驚くほど高い。相同組み替えによるノックインが容易だ。理由については考えたこともなかったが、大阪大学の黒崎先生と話していたらことなげもなく「B細胞でも同じでしょう。もともとそういう細胞」と言われた。なるほど、T細胞もB細胞も抗原受容体の遺伝子再構成のためにゲノム編集を行っている細胞だ。その名残が残っているのだろう。このアイデアはT細胞療法を説明する時に役立ちそうだ。でもそのうち自分で思いついたかのように話し出すだろうからここに黒崎さんのアイデアであることを記しておく。でも論文とかどこかに書いてあるかもしれない。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-03-09 00:02:48 (1208 ヒット)

ようやく風邪が治ったと思ったら今度は花粉症で全身倦怠感に悩まされている。
JR九州は九大時代によく利用していた。九州新幹線が開業した時は特急が減って大いに不満であった。開業当初は乗客も少なく、それみたことかと思っていたが近年は黒字だという。九州新幹線のPRビデオは感涙ものだ。国鉄時代には考えられないことだ。三島(三等にかけている?あるいは本土と差別している?)JRと呼ばれてお荷物だったJR九州の改革を成し遂げたのが現会長の唐池恒二だ。今日見たカンブリア宮殿で取り上げられていた。すごい人だ。感激した。「何が一番苦労したことですか?」と質問されて「苦労した記憶はあまりない。楽しかったことしか覚えていない」。これだと思う。
「努力する人は希望を語り、怠ける人は不満を語る(井上靖)」
成功する人とそうでない人、と言ってもいいだろう。

研究の世界も同じだ。人はいないし研究費は足りない。ポストもない。しかし不満を言っても何も変わらない。本当に大きなことをやれるひとは困難な状況をむしろ楽しんでいる(ように見える)。自戒をこめて。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-02-17 21:43:39 (1713 ヒット)

 11日日曜日に成田を発ってkeystoneまで17時間ほど。その間意識朦朧としてほとんど寝て過ごした。パスポートコントロールを通る時は入国を止められるのではないかとヒヤヒヤしたが熱は出ていなかったので普通に通過できた。keystoneは海抜3000メートルくらいのところにある。今まで高山病に苦しんだことはなかったのだが今回は頭痛がひどい。ホテルの目の前がゲレンデで皆楽しそうに滑っているが全然羨ましくない。

体調は最悪だったが講演は驚くことの連続で居眠りも出来ない。最も驚いたのはゲノム編集を利用した遺伝子導入が着実に進んでいること。普段我々がT細胞に遺伝子(例えばCAR)を導入するためにはレトロやレンチなどのウイルスベクターを用いることが普通だ。それでも導入効率は5割くらい(他所はもっといい)で遺伝子が大きくなるとすぐに3割以下に落ちる。ところが今回の発表ではエレクトロポレーションでCRISPRを用いたノックインで7,8割遺伝子を置き換えている。2つの遺伝子の同時ノックインでも5割を超える。異次元の世界の話を聞いているようだった。固形がんをめざしたCAR-Tの様々な工夫も紹介された。また制御性T細胞へCARを導入するCAR-Tregも着実に進んでいる。今まで知らないことが多すぎた。免疫学はこれまで「解体して理解する」還元論が主流だった。これからは人工的に創造する免疫学「Synthetic Immunology」あるいは免疫工学の時代になるような予感をさせるシンポジウムだった。特にT細胞は望みの場に移動して、増殖して、機能を発揮し、さらに記憶もできるという究極のマイクロマシンと言えるだろう。


日本に戻る時には治っているだろうと思っていたがまだ喉が痛く咳が出る。成田のクリニックに立ち寄って診てもらった。「喉が赤いですね」。結局咳止めとトローチを出してくれただけだった。「すぐに効くものないですか?」「休むのが一番早道ですよ」。わかってるんですけどね。。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-02-10 13:34:40 (1377 ヒット)

 インフルエンザが大流行しているという。中国から戻ってお腹の次は喉がやられた。あまりに痛いので大阪出張の帰りに羽田空港のクリニックに立ち寄った。インフルエンザで他の人に広げると悪い。微熱程度だったが検査してらったところ幸い陰性。すぐに治るかと思ったら翌日の仙台出張で悪化した。食べ物はおろかツバを飲み込むのも痛い。朝発表を済ますと今度は仙台駅のクリニックで診てもらった。マイコプラズマの検査を勧められて陰性。医師は喉はそんなに腫れていないですよという。しょうがないのでトローチと喉の消炎剤をもらって東京に戻った。いや喉のリンパ節はかなり痛い。中国からの新ウイルスか。もともと頭が働かないのに拍車をかけて頭が回らない。明日から米国keystoneなのだが。。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-02-05 11:44:32 (1275 ヒット)

 1日から4日まで中国出張。今回は向こうの教授に誘われて西安(昔の長安)を訪れる。当然兵馬俑坑を見に連れていってもらった。始皇帝陵は西安の中心部から車で1時間はかかる。移動手段が限られていた昔によくこんな遠いところに造ったものだ。兵馬俑坑は想像以上にすごかったが、すべて兵馬俑で埋め尽くされているのかと思っていたら、復元されているのは前列の方だけで後ろ3分の2くらいは瓦礫と土に覆われている。とにかく圧倒されるが、むしろ「生きているうちに一度は訪れたい」と切に思っていた場所に来ていることに感激した。西安は地図で見ると中国の奥の方でさびれた町かと思っていたら、とてつもない大都会だった。旧正月が近いこともあってか町中の木々に小型ライトのイルミネーションが施されているし、大きな道の中央に延々と巨大な像が並んでいる。唐の時代の兵士や官吏をイメージした像らしい。そうか兵馬俑だけが特別ではないのだ。中国人はこういうともかく大げさなことが大好きなのだ。始皇帝の血は脈々と受け継がれ、生まれながらにスケールが違うのだと納得する。
中国ではgoogleがブロックされていて地図が出せないので困った。またg-mail系のメールがほとんど使えないことも困った。しかし最も困ったのは検索が全くできなかったこと。googleはおろかyahooでも検索できなかった。会話で日本語を英語に翻訳したり、歴史を話そうとして人名などを確認しようとしても全然動かない。会話が続かない。以前はこんなことはなかったのではないかと思うのだが規制が強化されているのか。最近はスマホに頼りきっていて、何もかも忘れる一方で記憶しようという気が全くなくなっていることを痛感した。
一番最初に中国(上海)に行った時は日本に戻って生まれて初めてというくらいひどくお腹を壊した。最近中国にはよく行くがお腹がやられることはほとんどなくなったので免疫がついたのだろうと思っていたら今回最終日あたりから相当やばくなった。兵馬俑坑で飲んだ石榴(ざくろ)ジュースのせいかもしれない。このあたりはざくろの産地なのだそうだ。日本で100%のざくろジュースなどみたことがない。これは飲まないとと思って5元で買って飲んだ。甘いがタネまで潰してるせいか少し青臭い。連れの教授にも買って持って行ったらfreshかと聞かれて「さあ?」というと「どの店で買った?」と聞かれた。するとその店まで瓶を持って行って搾りたてに取り代えてもらっていた。私は飲んでしまった後なんだけど。。。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-01-28 21:45:33 (1375 ヒット)

 土曜日はリウマチ関係の講演会に呼ばれた。自己免疫疾患の専門家が多いのでTregの話をする。いつも同じ話では申し訳ないので後半は脳内Tregの話をする。データてんこ盛りでちょっと理解し難たかったかもしれない。質問は前半に集中し、せっかく入れた後半の組織Tregの話はあまり話題にならなかった。自分の前の某先生が関西のノリで結構笑いをとっていたので、坂口先生のTregの発見のところで「ノーベル賞の時期にになると某国営放送局からいつも居場所を教えるように言われてるんですよね。私がもらうかも、ということではなくて坂口先生が取られたらコメントが欲しいということですが。」といつもの持ちネタを披露する。結構受けたがもう使い回しすぎか。次のネタを考えないと。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-01-20 12:50:55 (1415 ヒット)

 17,18と奈良女子大学で講義。前回は学部学生が対象だったが今回は食物栄養学科の修士の学生さん。食物なので関連あると思ってアレルギーの話をまずやって、次に一般的に興味があるかと思われる腫瘍免疫の話をした。かなり易しく話したつもりだったが「記号がたくさん出てきて混乱した」。うーん確かにILもCDもナンバーなので意味がわからない。こればっかりは私が決めた訳ではないので。。。
いつものビデオを見せて「衛生仮説」の説明をする。このあたりは「なるほど」といった顔をしてくれて「役にたったかな」という気にさせる。あとで先生に『「衛生仮説」は講義で聞いているはずなんですがね。皆初めて聞いたみたいな顔してましたね。』きっと奈良女の学生さんは優しんだろう。
正門をくぐると100年以上前に建てられたという記念館がある。すでに空気が違う気がする。お昼に生協に連れて行ってもらった。当たり前のことであるが若い女性たちで溢れかえっている。普段見ない光景なのでドギマギしてしまう。先生の部屋で出張の書類にサインをするとその下に「ハラスメント防止のガイドライン」という冊子がしっかり挟んであった。見透かされているのか。。。
2日目の講義は午前中で終わったので午後奈良公園内の興福寺と少し遠いが法隆寺まで足を伸ばした。法隆寺は晴天のなか、観光客も少なくひっそりといい感じだった。「天平の甍」の甍ってこんな感じなんだろうか。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-01-16 01:22:54 (2097 ヒット)

 今日は息つぎすることもできないほど忙しかった(窒息するのか?)。こういう時に限って時間を消費させるメールが来る。〇〇委員会の申請書だ。これが通らないと自分の血液ですら実験に使えない。Webでの申請なのだがこれが複雑怪奇で普通の人なら発狂するレベル(eTaxと同じくらいか)。皆よくこんな難しいシステムでやっていると感心する。要するに何処に何があるのか、たまにしか申請書のページを開かない者にはわからないのだ。よって申請しても不備でダメ出しが帰って来る。何々を書き直してuploadしろという。はいはい、言われた通りに修正して、uploadしようとするがその場所が何処にあるか探すのに一苦労。やっと提出したかと思ったらまたすぐに修正依頼のメールが来た。自分の間違いを認識していないから読んでも意味がわからない。ここでブチ切れて事務局に電話する。説明されているうちに自分のupload先が間違っていたことに気がついたが後には引けない。こっちは気が短んでぃ。こんなんじゃ研究ヤル気を失うぞ。勝手にしろ!(とはさすがに言ってないが)というとなぜか向こうは低姿勢になって「こちらでやっときます」。メールの添付書類で送るようにすれば全く時間を浪費することはなかったのだ。このすばらしい申請システムにいったいいくらかけたのだろう。すでに承認された申請に一行の文言を入れるだけなのに3ヶ月、5,6回の再修正を行った。論文数では中国に追い抜かれるわけだ。憤懣やるかたないが怒っている暇もなく次々と今日中に仕上げるべき案件が出て来る。今日依頼のあった総説もReviewの依頼もすべて断った。今日は厄日かも。


阪大の教授が試験監督中に居眠りいびきをかいて処分されたそうだ。NHKのニュースでもやっていた。職業柄私もよく試験監督するがこれはありうる。学会でなんかではしょっちゅうで周りから顰蹙を買っている。日本の大学教員は疲弊しているのだ。人ごととは思えない。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-01-09 23:36:00 (1578 ヒット)

 とうとう出たか。アルコールは幹細胞のDNAを損傷してがんのリスクを高めるという。「酒は百薬の長」というのは間違いで「がんに関しては安全な飲酒量はなどない」そうだ。酒飲みとしては耳が痛い。そのうち「喫煙者」なみに肩身の狭い思いをするのだろうか。
しかし悪い話ばかりではない。西川先生もお酒が好きで酒の良い面を強調した論文をよく紹介している。「酒を飲めばボケずに長生きする:こんな論文を待っていた!」ではアルコール摂取した人の方が認知機能を維持できているのだそうだ。だが私の場合はよく記憶をなくすしなあ。
しかしこの2つを合わせて考えるともしかして酒飲みは認知症になる前に死ぬってことかも。。

西川先生もこの論文をとりあげているがどうも条件設定が問題で脅かしすぎらしい。西川先生は我々の味方で「酒は体に良い」とする論文は褒め、逆に「酒は体に悪い」とする論文は難癖つける傾向がある。誠に頼もしい援軍だ。


 


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-01-08 09:40:16 (1712 ヒット)

 連休の日曜日。1日中部屋にこもって○○○の申請書を読みコメントを書く。しかし終わらない。残りの数をみると絶望的な気分になる。そして腹が立ってくる。これはどう考えてもおかしい。というのは今回200件の応募で通るのは10件5%程度である。ということは我々が読んだ8割くらいは合同審査会議で話題にも登らない。審査員が何人いるのか知らないが1件せいぜい3名だろう。つまり5段階評価で5か4を取らない限りその申請は見向きもされないのだ。申請された方もつらいだろうが、苦労して読んだ申請のほとんどは結局打ち捨てられるのだから我々もつらい。無理に2や1をつける意味など全くない。3でも難しいだろう。だったらコメントなど書かずにこれはよいと思った20件程度に◎をつけるだけにすればよい。あとは審査会で議論する。これで我々が費やす時間は半分以下になるだろう。今回のように応募件数がものすごく多く採択数が極端に少ない場合は取り入れても良い方法のように思える。もちろんコメントが応募者の次の申請に役に立つということはあるだろう。ならば一人の審査委員が一冬に丁寧に見れるのはせいぜい50件程度として審査員を倍に増やすべきだ。


それにしてもこの分野はなぜこれほど応募が多いのか?結局この領域は人口も多く良い仕事をしている人が多いにもかかわらず研究費が行き届いていないということだと思う。似たような領域をもっと採択して立ち上げてもいいのではないか。
 


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-01-03 11:34:01 (1355 ヒット)

 齢を重ねると頼りになるのは最後は「自分」ではなくて「神様、仏様」。今年は子供の受験やら論文投稿やら「お願い事」満載である。三社参りでは到底足りないと考えて、元旦は実家の近所の名もない社、お地蔵様、それに町の小さな日吉神社に、2日は大渋滞をものともせず本家「太宰府天満宮」に、そして3日は中野の新井薬師と新井天神、それに西町天神に詣って来た。こんだけ拝んだのだからきっと満願成就でしょ。しかしおみくじは中吉や小吉ばかり。「学問」は「怠けず精進せよ」であった。神様はお見通しか?大吉が出るまで引こうかと思ったが、本能寺に奇襲に行く道すがら神社に立ち寄っておみくじをひいたら大凶が出たので大吉が出るまで引き続けたという明智光秀の逸話もあるのでやめにした。それでもご利益欲しい。。

○○○の審査は発狂したくなる。ともかく量が多い。100件近くをすべてコメントを書き入れろという。1件10分でも15時間以上かかる。もとより集中力がない人間なのでやれるのはせいぜい一日10件くらい。この正月でかなりやったと思ったらまだ1/3も出来ていない。しかもどれもよく出来ている。なかなか優劣つけがたい。どれも必死さが伝わってくる。それでも90%くらいは何かダメ出ししなければならないわけでだんだん定型文のようになってくる。これは私だけの問題ではないと思う。審査方法をもう少し検討すべきだろう。
 


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-01-01 08:46:14 (1384 ヒット)

 2018年の幕があけた。今年はエピゲノムの資金も最終年で集大成とすべき年。同時に次の目標に向けて新しい一歩を踏み出したい。
今後の免疫関連の研究の動向を占うと、ひとつは「多臓器連関」。腸と精神疾患などの遠隔臓器間の相互作用には液性因子だけではなく身体を動き回って集積できる免疫細胞が欠かせない。臓器を繫ぐ重要な鍵となるだろう。また腫瘍免疫の研究はさらに加速されると思われる。新たなチェックポイント阻害療法は出てくるだろうか。腫瘍免疫を含めて「細胞療法」はますます盛んになるかと思われる。T細胞は「対象を認識」し「その場へ移動して」、「目的を果たす、すなわちがん細胞を殺傷したり過剰な免疫を制御したりできる」と3拍子揃った究極のマイクロマシンだ。我々も新しい視点を提供したいと思ってエピゲノムの支援で安定化制御性T細胞やTscmの研究を行って来た。最近は免疫メタボリズムの研究も盛んだ。免疫老化と加齢についても新展開があるかもしれない(結局自分が今興味をもっていることを羅列しただけじゃないか)。。
一方で次世代シークエンサーを使った遺伝子解析やメタボロームなど自分たちだけではなかなか難しい技術も増えて来た。これからますます共同研究が重要になってくるだろう。AIが仮説をたててくれる時代がそろそろ来るのでは。AIに使われるのではなくうまく使いこなせるとよいが。

うちの教室では久しぶりに大学院生が入ってくる。また卒業する者も数名いる。留学を考えている者もいる。若い人たちが夢を描いて実現できるように手伝いができるように、彼らとともにもうひと頑張りしたい。災害も事故もなく平穏に研究に集中できることを祈りたい。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-12-24 22:42:10 (1475 ヒット)

 クリスマスイブだが今日はほとんどの時間を年賀状書きに費やす。やめたくてもやめられない郵政省の巧妙な罠か。それでも「陸王」の最終回を楽しみに家路を急いだ。「下町ロケット」とほぼ同じ。正義、あるいは「人情」は最後に勝つ。最終回は予想された以上にベタな展開で何一つ驚きがない。にも関わらず涙が出て来るほどカタルシスを感じさせるのはやはり原作も演出もすごいのだと思う。ここは「あきらめなければ必ず勝てる」「どんな時にも勝利を信じる」という最もシンプルなメッセージを素直に受け止めよう。。

「陸王」に「下町ロケット」ほどの入れ込みがわかないのは何故か考えていた。おそらく「下町」では技術系の開発の話にかなりウエイトが置かれていたのに対して「陸王」ではそっちはかなり希薄だったからだろう。マラソンで勝って注文が殺到したのはいいが、完全に壊れたはずのシルクレイ製造機はすぐに造れたんだろうか?飯山が半生をかけたというのに。理系人間にはそんなところが引っかかる。

それにしても最後に「3ヶ月間視聴ありがとうございました」というテロップが出て来たときは衝撃を受けた。え、もう3ヶ月もたったの?時間が経つのが速すぎる。今年は後半忙しかったもんなあ。今週は懇親会や忘年会が続く。。

学生時代にお世話になった山岡育英会に寄稿しました。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-12-16 21:01:56 (1458 ヒット)

 12/16 高知で開かれている皮膚科研究学会のイブニングセミナーで講演する。昨晩「仙台のお酒があるので少しだけ」と言って飲んでまた記憶をなくす。なぜか昨日や一昨日のブログに書き込みをしたらしいが自分が書いた記憶がない。「いよいよ乗っ取られたか!?」

お昼12時頃に高知のホテルに着く。しかし予約に名前がないと言う。どうも担当した会社のひとが自分の名前で予約していたということらしい。気にせずに荷物を預けて歩いて5分ほどの高知城に行く。天守閣は意外と高く街を一望できる。帰りに博物館に行ったがお目当ての維新や龍馬関係の資料は少なく残念。しかも龍馬記念館も改装のために閉館中だそうだ。いかに冬の観光閑古鳥の季節とはいえ、どうするんだぜよ。
お昼、ご当地ラーメン「鍋焼きラーメン」の店に行く。鍋焼きラーメンは須崎市のB級グルメで有名なのだが高知城近くの「あきちゃん」は市職員だった店主が脱サラしてはじめたという店。名前がおなじの「あき」なのでこれは行かないと、ということで「あきちゃん」に行く。いやこれはウマイ。あったまる。あっさり系のスープがいい。しかし「中」を頼んだからかまだお腹にすき間がありそうだ。そこで学会会場近くのご当地ラメーンとして知る人には有名らしい「まんしゅうジャン麺」にまで足を伸ばす。さすがに普通盛りは避けてハーフサイズを頼んだ。それでも十分なボリュームだ。要するに「マーボ麺」だ。ピリリとうまい。日本の未来は辛いぜよ。

皮膚科研究学会はランチョンもイブニングもすべて英語である。免疫学会が「ランチョンは日本語でも良い」というのは甘い。相当にストイックである。でもそのおかげで中国や韓国からかなり来てくれて参加者は1000名を超えると言う。やっぱり覚悟の問題か。「なんちゃって」は来なくても海外から集めればよいというのはひとつの見識だろう。でも講演するほうは大変。もともと下手な英語で無理にcAMPでinnateとTregをまとめた。最後はかなりごちゃごちゃして話してる自分ですら「こんな面倒くさいことになってどうしよう」と思ったほどだった。まとめの図を急遽入れたのだがわかっていただけただろうか。。。要するに「cAMPが上がれば炎症は抑制される。下げれば炎症は強く(Tregは弱く)なり抗腫瘍効果はあがる」ということが言いたいだけなのだ。いずれにしろ皮膚科のひとたちは筋金が入っている。
その晩は「懇親会」に出たが人が一杯。やはり「地酒」コーナーがあって10種ほど並べてあった。人が多くてとても全部は飲めなくて3つくらいでやめて早々に「ひろめ市場」に行ってカツオのたたきを買って帰った。外を歩いている人は少なかったのにこの市場の中は呑んべえの活気で溢れていた。高知、なかなか熱いぜよ。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-12-14 20:49:36 (1599 ヒット)

 仙台の2日目に某agentから「今日が締め切りなのにまだ評価書が提出されていない」と催促のメール。完全に忘れていたし大きな書類なので持ち歩けない。しょうがない。3日目はパスさせてもらって8時の新幹線で大学に戻って仕上げることにした。
ラボに戻ると重くて大きな小包が置いてあったので「おお!お歳暮の酒か!」と喜んだらこちらも某◯◯◯からの「不幸の手紙」ならぬ「不幸の小包」でした。およそ100件。Nスペの石井先生と同じく今年も正月休みなしか。。。
一度でいいから「ちゃぶ台返し」やってみたい。「たいがいにしろよ」とか言ってみたいよね。せめて審査員は倍にして謝礼もアメリカ並みにして欲しい。
今日の朝日新聞に『飲酒翌日「二軒目どこへ?」それって依存症予備軍かも』という記事があった。完全に身につまされた。自分もよく記憶をなくす。昨日のXX学会の懇親会では地酒12種類の飲み比べのコーナーがあって全部試飲してしまった。大会長など引き受けられないほど余裕がなくてストレスまみれなのだ。やはり○○チュウハイマークラブから抜けるのは難しい。。。


どうも昨晩酔ってドンデモな書き込みをしたらしい。朝気がついて削除した。記憶がない。だいぶ重症のようだ。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-12-13 12:31:33 (1519 ヒット)

12/12 仙台は朝から雪だった。今日はXX学会の評議員会。私は次次回の大会長候補の3名のうちの一人に選ばれていることを知った。もちろん候補にあげることについての打診は一切ない。もとより大会長などという重責を担える器でないことは自分が一番よく知っている。そこで理事長から「候補者から一言あれば」と言われてすかさず立ち上がり「私は教務等の学内業務が忙しすぎて受けたとしても十分な活動ができない。辞退させていただきたい。」と発言した。本当のことをストレートに述べたがこれは前代未聞のことだったらしい。多くの方は私の決死の訴えを理解して下さって今回の大会長は免れた。しかし予想された通り「けしからん」という考えのかたもおられたようで10数票入っていた。まあだいたい誰か想像できるけどね。「できないものはできない」という当たり前のことを正当に主張する機会を与えられるのは民主主義のこの世のでは当然の権利であるはずだ。学会だけが「指名されたら受けるのが当たり前」という不文律はおかしくないだろうか。推薦されたのに辞退するって我がままなのでは?という声もあろうが、私はこれまでプログラム委員、広報委員長、各種選考委員と普通の会員に比べるとかなりの時間をXX学会のために費やしてきたと思う。その自分がこれ以上無理と言っているのだ。過労死したら学会が労災認定してくれるのだろうか。
後ろの方で「それでも選ばれたらどうする?」と言われたので「退会します」と答えると「お前はXX学会の貴の岩か!?」となぜか大爆笑だった。その晩の各グループの飲み会に格好の話題を提供したような気がする。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-12-08 20:17:39 (1549 ヒット)

昨晩更新しようとしたが力尽きて寝てしまった。昔の留学仲間との同窓会で飲みすぎたからだ。来週は仙台、高知、名古屋と学会や会合が続く。気力体力胃力が試される時期だ。
今回の神戸での分子生物学会、生化学会合同大会はCombio2017と銘打って20以上の生命科学系の学会が協賛し、その学会主催のシンポジウムが十数個開かれている。なのでやたら人が多い。またセッションの数も半端ではない。神戸の国際会議、ホテル、展示場など「市民広場駅」周辺をハジからハジまで総動員である。実際に行ってみると何処に行って何を聴いたらよいのかさっぱりわからない。「大きいことはいいことだ」というのが昔あったが、これはちょっとやりすぎなんじゃないかとブーたれる。私は免疫学会から「お前やれ」と言われたのでシンポジウムを組織したのだった(忙しくて共同座長を選ぶのを忘れた)。分生、生化が中心なので転写因子や分化のことをやっておられる先生にお話を依頼した。免疫の話はただでさえ面倒なのにさらに転写因子やエピゲノムの話である。12/7(木曜日)午前9時。聴衆が少なかったらどうしようと不安ではあったがトップバッターのK先生の時には200席の会場がほぼ埋まっていたので安堵した。終了後お昼を食べようとK先生とレストランを探したが当然何処も長蛇の列。延々と歩いてやっと見つけた。K先生はなんと昼間からXXXを注文。おお、K先生もアルチュー○○○○クラブの同士だったか!私もうれしくなって禁断の液体に手を出してしまった。ひとりでこんだけのシンポジウムを切り回したのだから褒美くらいあげてもいいだろう。


前日夜神戸に入った。ご当地ラーメンシリーズとして「神戸牛ラーメン」をいただいた。これはうまい!写真は「うま」ではなく「牛」のようだが体つきは牛らしくない。

ラボに戻ったら教室の皆がケーキを用意してくれていた。何か一言と言われたので「来年も皆さんと祝えるように生き延びたい」。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-12-04 21:10:38 (1204 ヒット)

 金曜日、九州のM大医学部の2年生に2コマ講義。週末を挟んで月曜日にK大学歯学部で同じ講義を行った。一こま目はサイトカイン全般を90分で要領よくまとめたもの。かなりすっきりしていて我ながら完成版に近いと思えるものだ。昨年と比べて面倒と思われがちな細胞内シグナル伝達等は大幅に省いて時間を短縮している。どちらの大学でも一応免疫学の基礎は学んでいるので一度は聞いたことがある話。だからかすこぶる評判がよく「これまで習ったことが整理できた」と両方の学生さんに評価してもらえた。しかし2コマ目の「脳梗塞をモデルにした組織損傷後の炎症の話」は明暗分かれた。この講義は前半のサイトカインやT細胞の知識が実際の研究にどう生かされているか紹介し研究に興味をもってもらおうという趣旨だ。M大学は医学部生だからなのだろうか、食いつきがいい。あまり寝ているものはいない。相当高度な内容だったのではないと思うがアルツハイマー病との対比などおそらく初めて聞く話なのだろう、それなりに熱心に聞いてくれたと思う。しかし歯学部では惨敗だったように思う。半分くらい寝ている。起きている者も顔色を伺うとかなり退屈げだ。やっぱりテーマが歯学部向けではなかったか。この講義では出席カードを途中先生が回収するのだが、ひとりの女子学生が遅れて持って来た。先生に「爆睡しとったやろ」と言われて受け取ってもらえずしょげていた。「ゴメン。私のテーマの選び方が悪かった。許して。」と心の中で詫びる。来年は興味を持ってもらえるような内容に変えたい。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-11-25 22:45:40 (1444 ヒット)

 25日午前、眼科のシンポジウムに呼ばれて京都で講演を行った。海外からの招待演者もいるので発表はすべて英語。普段聞き慣れない眼科の用語にかなり戸惑う。おそらく自分の話も臨床系の学会の先生にとってはなかなか理解しがたいのだろうと納得?する。なにはともあれこの時期の京都である。最も紅葉が美しく最も混雑するシーズンである。会場が南禅寺近くのホテルだったのでシンポジウム終了後、蹴上-南禅寺-永観堂-哲学の道-銀閣寺という定番コースを歩くつもりだった。しかしともかく人が多い。銀閣寺までたどり着けず若王子あたりでギブアップ。永観堂はとくに混雑がひどい。さらに拝観料をこの時期だけ1000円に値上げしている。あこぎではないか?まあ京都では泣く子と○○には逆らえないのでしかたないか。永観堂といえば「もみじ」ばかりではなく「みかえり阿弥陀如来像」で有名である。これは「永観おそし」と我々を叱咤激励しつつそれでも待って下さっているありがたい仏様なのだ。もちろん私もお賽銭をあげて「論文が通りますように」とお願いして来た。願掛けのために一心に祈っていると横でおばはんが「振り返っているというより顔を背けてるみたいやな」。言われてみればそう見えなくもないが。。。ばちがあたるで!


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-11-12 12:24:01 (1420 ヒット)

 金沢の疲れを引きずりながらも(齢なのかかなりきている)8-10日と韓国ソウルで開かれた韓国免疫学会の国際シンポジウムに参加する。1000人以上の参加だそうで、会場は若い人たちの熱気に包まれていた。以前も感じたことだが韓国の科学は今すごい勢いで上昇機運に乗っているような気がする。ポスターの採点を依頼されたのだが、なかにはNIとかImmunityに出してもいいような相当のレベルのものが含まれていた。
9日は呼んでくれたDr.Leeの大学( Sogang University。会場の大学はSejong大学で別。よく似ている)で講演を行った。最も驚いたのは学生の礼儀ただしさ。エレベータで乗り合わせた学生は先に降りる時に私と先生に頭を下げてでていく。講演は学部学生や大学院生が50名くらいきていたが多くは免疫以外の学生だそうだ。おそらく単位のために来ている学生も多いだろう。なじみのない話だったと思うが、ひとりも寝る者がいない。私の講演が面白くて、ということではないだろう。やはり儒教の国なのか。目上のひとを大事にする文化なのだろう。うちの学生にも見せたかった。

 11日は慶應医学会シンポジウムで午後出ずっぱり。12日日曜日は免疫学会「きしもと」プロジェクトの評価会。全く休みがない。頭が働かない。それに比べると特に臨床系の先生方はタフだ。海外0泊3日でも平気なように見える。自分は向いていないのかもしれない。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-11-06 00:39:49 (1960 ヒット)

 今日のNHKスペシャル「人体」第2集”脂肪と筋肉が命を守る”。脂肪組織の中をマクロファージが動き回る様子はすごいなと思わせる(大阪大学の石井先生のところで撮影されたものだろう)。免疫とメタボは大きな研究課題のひとつだろう。ただ最後の方に出て来た最新の説は違和感があった。運動するとなぜメタボや動脈硬化によいか?それは運動すると筋肉からIL-6が分泌されて免疫細胞(おそらくマクロファージ)の活性化を抑えるからだ、という。この論文だろうか?うーん、ちょっと納得できないな。IL-6が高いと確かに痩せるかもしれない(カゼをひいたら食欲もなくなり痩せるようなもの)。逆にApoE欠損マウスの動脈硬化はIL-6欠損によってさらにひどくなる。しかしそれは血中LDLレベルが上昇するためであってIL-6が免疫細胞の暴走を抑える(マクロファージの活性化を抑える)というのと違うんじゃないだろうか。抗炎症効果はIL-6よりはIL-10のほうが強い。EJCIの論文でも運動でIL-10が上がるとしている。なぜIL-6が抗炎症の主因と言えるのかはよくわからない。またIL-6阻害剤であるアクテムラを処方されているリウマチ患者さんではLDL値が高くなる傾向はあるものの、心血管障害の上昇は認められていない。しかし代謝は複雑で難しい。ちゃんと調べてみないと迂闊なことは言えない。

運動すればメタボは改善する。一方で60分以上の昼寝の習慣があるとメタボや2型糖尿病になりやすいという疫学調査結果もある。メカニズムは不明ながら〇〇な女房を持つ中年オヤジは皆知ってた?


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-11-03 00:24:20 (1460 ヒット)

 3日目は自分が司会のワークショップ。90分で9人に発表してもらったが、通常遅れ気味で90分で終わることはない。今回も10分程度オーバーした。ところが次のセッションのスタートまで10分の余裕しかない。いくらなんでもこれは短すぎた。いったい誰がこんなスケジュールにしたのだろうと憤慨した。それはお前だろう、というオチですが。

4日目。午前のシンポジウムは最先端の話が聞けて素晴らしかった。特にD. LittmanのIL-17と神経系(自閉症)の話はまだマウスレベレとはいえ今後の方向性を示唆しているように思う。昨日は「代謝」が盛況だった。常在菌と代謝。これはここしばらく外せないトレンドだろう。
バンケットでは素晴らしい演者を選んだとお褒めの言葉をたくさんのかたからいただいた。big  nameを闇雲に集めたという批判はあるかもしれないが、たぶんシンポジウムの講演者を見て参加するかどうかを決めた人も多いと思う。よくこれだけの演者を集めた。そこだけは自分を褒めてあげたいと思う。それにしても今回の学会運営支援会社(「株式会社コングレ」ではありません!)は期待はずれだった。言いたくはないが頭に来たことは多い。初日のregistrationの場所がどこにも表示されていない。ホテルの方に来て迷っている人も多いので私が立って場所を説明した。学会支援会社に文句をいうと『HPに出しています』。主催者の私でも見つけられないところに掲示して何の役に立つというのだろう?keynoteレクチャーが始まるのにRegistartionにはまだ長蛇の列。Registrationはあとでよいので先に会場に行ってくれと叫んだ。私はもう2度と使うことはないだろうが、もし次回学会を開催される方がおられたらリストからはずすべき学会運営支援会社はお教えできると思う。気配りの出来る、経験豊富ないい学会運営サポート会社(担当者)に出会えるかどうかで学会を開催する側の負担は相当違う。

5日目。さすがに人が少なくなった。それでも腫瘍免疫のセッションはかなり盛り上がったと思う。Carl JuneのCAR-T療法の話はものすごくパワフルだった。

事務局の不備もあってかなり疲れた。私自身はもう二度と頼まれても学会開催に関与しない。これだけは断言できる。その昔、W先生が会長の時に福岡で副会長として日本X疫学会を開いた。このときの疲労感も今も忘れられない。ただしこのときは現在のX疫学会の参加者数の3倍以上と言う記録に残る人数を集めた。今と違って教室員は総動員だった。終わったあとで慰労会を盛大にやったことはなつかしいが。。。もし日本X疫学会が私を会頭に推したら私は迷わず退会するだろう。要するに気配りに疲れる小心者には向いてないのだ。必ず無理をする。でも無理に寿命を縮めることはないのだ。なので関係者の皆さんは絶対に(次期大会長などを)私に投票しないように。そういう資質は全然ないのです。


4日目のバンケットは夜8:30には終了。welcome receptionのように料理が足りなかったら困ると思って自身はほとんど手をつけなかった。おなかがすいた。ご当地ラーメンがマイブームなので金沢駅付近の「麵屋大河」に行く。夜10時なのに行列ができている。味噌ラーメンの店だ。待てない人間なので行列を見るとすぐに店を変えるたちなのだが、きっとうまいに違いないと待つことにする。20分ほど待たされた。辛めの赤味噌ラーメンを頼む。辛目といっても普段辛口ばかり食べている者にとっては別段驚くべき辛さではない。しかしうわさに違わずうまかった。狭いので待たなければいけないがおすすめです。

小松空港で飛行機を待っていると札幌から来られているT先生をみかけた。こちらは早々にビールや酒を飲んですでにほろ酔い、いや酩酊状態。T先生はパソコンに向かって一心に仕事をされている。飛行機に乗ってこちらは爆睡していたのだが目を覚ましてもT先生はまだ仕事をしていた。全く頭が下がるし自分が恥ずかしくなった(と言ってもすでに出来上がっているのでどうしようもないが。。)。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-10-30 23:07:46 (1448 ヒット)

 10/29-11/2金沢で国際サイトカイン学会が開かれている。私はプログラム委員長として本学会の開催に深く関与して来た。一番の懸念は人が集まらずに大赤字になったらどうしようということだ。赤字は組織委員が背負わなければならないとなっている。だからといって黒字なったらその分をもらえる訳でもない。なんとも割の合わない仕事だが長年この世界にいると回ってくる町内会の役員のようなものだ。幸い700名以上のregistrationがあったので借金を背負う心配はなさそうだ。しかし一日目のopening lectureでは750席用意したのに立ち見が出ているし、welcome receptionでは用意した料理はあっという間に無くなってしまった。逆に予想以上に人が集まってこの先どうなるのか不安になった。ところが一夜明けて午前のシンポジウムでは700席程度の邦楽堂の席が8割くらいしか埋まっていない。まともに全員来たら入りきれない計算だった。が、国際学会の常であろうか、観光にでも行っている人も多いのかもしれないと胸を撫で下ろす。逆に午後のワークショップでは人が少なくて盛り上がりが心配になる。全く気が休まらない。invited speakerも70名くらいいる。これだけいると様々な事情で来れない人も必ず出てくる。台風で遅れたひともいた(琵琶湖付近で電車が止まったり、飛行機が遅れたりしたらしい)。北朝鮮からミサイルが来るかもしれないと言われてキャンセルもされた。そのつど手当をするのが私の仕事だ。今回は朝8時半のシンポジウムから夜7-9時のポスターセッションまでびっしりスケジュールが詰まっている。ちょっと詰め込み過ぎたかもしれない。今日はイブニングセッションがあったが疲れ果てたのでパスしてホテルで休んだ。まだ実質一日目。あと3日もあるのだ。無事東京に帰れることを今から願っている。

午前の会場は邦楽堂。枡席(桟敷席?)や提灯があって日本的で珍しいと好評だったがコーヒーコーナーが遠すぎた。係に言ったら次の日から会場のすぐそばに変えてくれた。やってみないとわからないことも多いがそれでもこのくらいは気を利かせて欲しい。

 


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-10-26 15:08:51 (1602 ヒット)

 血液内科から派遣されていた笠原君の論文が先ほどacceptされた。
Generation of alloantigen-specific induced-Treg stabilized by vitamin C treatment and its application for prevention of acute graft versus host disease model

笠原君はiTregを移入することで骨髄移植の際のGVHDを緩和できないか、という課題に取り組んで来た。あまりに熱心なので1年余計にかかったが、いつものように内容的にはIIにはもったいないと言える。様々な理由でIIがどんどん増えていくのだが、別に雑誌のIFで内容が決まるわけではない(と胸を張りたい)。今回はreviseにかなりの時間とエネルギーを注いでくれた。私ももちろん言い続けたのだが、reviewerから「ヒトのデータは必要」と言われたのでようやっとやってくれたものだ。しかし実際にはrevise実験で得られたヒトT細胞のデータがこの論文で最も価値があるものかもしれない。

 笠原君は安定な抗原特異的iTreg(この場合はアロ抗原)を作るために様々な条件検討を行った。遺伝子導入も行ったが、これまで試験管内でFoxp3を誘導すると言われていた遺伝子でも個体に移入してGVHDを起こさせるとことごとくFoxp3がなくなっていった。しかしビタミンCをiTreg誘導時に加えるとFoxp3の発現が安定化し、個体に戻してもほとんどFoxp3が減らない”真性”Tregができたのだった。この安定化iTregは見事にGVHDを抑制してくれた。抗原特異的iTregでGVHDのような強烈な炎症を抑制できたという報告はかなり少ない。その点では価値はあるが、なにせビタミンC添加によってFoxp3遺伝子のCNS2という領域のDNA脱メチル化が促進されてFoxp3の発現が安定化することはすでに報告されている。これだけでは『ものすごく驚くべきこと』というわけではない。

 しかしヒトではかなり様相が違っている。ヒトT細胞ではFoxp3は割と容易に誘導されて不安定であると言われている。しかしビタミンCを加えるとFoxp3の発現が一段と高い”真性”iTregが出現したのだった。DNA脱メチル化も部分的にではあるが進んでいる。この”真性”iTregを分離するためのマーカーはまだ見つかっていないがビタミンCを活用することできっとそんなマーカーも見つかるだろう。抗原特異的”真性”iTregを分離できれば様々な免疫疾患に応用できるに違いない。また一歩免疫リプログラミングに近づいたような気がする。笠原君はrevise実験を通じて『他人の言うことに耳を傾ける』ことの重要性を認識したことだろう(と思いたい)。ぜひ胸を張って臨床に戻って、この経験を生かしてもらいたいものだ。

 


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-10-22 17:00:28 (1423 ヒット)

 この頃年をとったせいか怒りっぽくなった。よくキレる。
もう5年ほど愛用しているMacBookAirの電源がやばい。充電しても2,3時間しか持たない。システムレポートを見ると電源状況は「修理交換」が出ている。このMacBookAirは何処に行くにも一緒で海外にも何度も連れて行ったもので愛着がありまだ買い換えるには惜しい。そこでバッテリーだけを入れ替えることにした。昔のごついMacBookなら何度も開けてHDの交換などはやったことがあるが最近の緻密なBookを開ける勇気が出ない。チャットで表参道店への持ち込みを打診。費用(13000円程度)を聞いて予約を依頼したところ、数日先まで予約がいっぱいだという。そこでもっと近い修理可能な正規代理店を聞いたところ新宿のビックカメラを教えてもらい、自分で予約した。もちろん連絡欄に電池交換と書いて。昨日ビックカメラに行ったところ、電池の取り寄せに1週間くらいかかるうえにMacBookAirはその間預からないといけない(つまり1週間使えない)、さらに代理店なので費用も2万円以上かかると言われた。そんな話全く聞いてない。すごすごと帰ったが無性に腹が立った。なぜアドバイザーはそのことを言わなかったのか?知らなかったとしたらなんたる知識不足。『テクニカルなことだけでなく顧客にとって重要な修理費用や期間のこと、直営店と代理店の違いなど営業的に知っておくべきだろう。こんなひどい対応ははじめて経験した。これまでずっとApple製品を愛用してきたがこのアドバイザーの対応をみるとAppleの落日を見る思いだ』と送られてきたAppleチャットサポートアンケートに書いて送ってやった。iPhone8とiPhoneXを同時に発表するとか最近のAppleのやることは理解できない。いやまあAppleは理解できないことは数多くやってきたような気もするが。。。それでも信者はついてきた。iPhone8は案の定売れていないそうだが当然予想できたはずだ。

というわけで意を決してAmazonでバッテリーを購入(翌日着)し、MacBookAirを開けてバッテリー交換を行なった。やってみればネジ(かなり小さい)がなくならないように注意する以外たいしたことはない。10分とかからずしかも半額以下で済んだ。だいぶ自信がついた。便利屋稼業の請負項目にMacの修理も入れられる気がしてきた。
3時くらいまで市ヶ谷で会議。台風が近づいているので今日は早く帰ることにしよう。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-10-20 01:30:27 (1430 ヒット)

 カンブリア宮殿をよく見ている。実は録画までして欠かさず見ている。大手の社長も出て来るが異色と言われる経営者の話はやはり面白い。今日は自然な風の扇風機やスチームトースターで有名なバルミューダ社長の寺尾玄マザーハウスの山口絵里子もすごかったがこちらも負けていない。山口絵里子は中学時代は不良。工業高校に入って女子柔道で全国7位にまで上り詰め、その後大学進学目指して猛勉強。当時早稲田と慶應しか大学名を知らなかったのでこの二つを受けて慶應に進学したのだそうだ。まさにビリギャルを地で行くようなものだ。寺尾玄は高校中退。なんとロックバンドを結成して夢を追っていた。しかし10年で夢破れアルバイト生活に。そこで偶然見た欧州の工業デザインに魅せられて自分でも金属でものを作ってみたくなったのだそうだ。普通思っただけでなかなか実行できないし実行しても誰も協力してくれない。しかし寺尾はそこを情熱で乗り切って協力者を得た。「開拓精神」があると評された。そうか「開拓」か。やっぱり悪魔のささやきでも「開拓」に挑戦すべきなんだと妙に納得した。
寺尾さんの言葉が面白かった。もともと「音楽」をやっていたひとだ。「楽」は「たのしい」という意味だろうが「らく」とも読める。しかし自分のなかでは「らく」と「たのしい」は両立しない。「たのしむ」ためには「苦しいこと」に挑戦して乗り越えないと「楽しさ」は感じられないそうだ。高価になっても細部まで妥協しないし人の真似はしない。どこかスティーブジョブスを彷彿とさせるひとだった。

「バルミューダ」。魔の海域バミューダ・トライアングルから来ているのかと思ったら魚の「バラクーダ」あたりから来ているらしい。


  
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