投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-04-19 12:55:51 (2528 ヒット)

 4/9に新井賢一先生が逝去された。18日お通夜に参列してきた。2週間ほど前に宮島先生の会でお会いしたばかりなので訃報を聞いたときは耳を疑った。新井先生とはDNAX時代からお世話になってきた。直接研究の指導をしてもらったわけではないが、なにかれと目をかけていただいた。医科研の所長をされていた頃訪ねていったら、海外との提携やベンチャーのことなど壮大な話をしてくださった。スケールの大きさに圧倒されて当時はやや気後れしてしまったが、退官後はいつもやさしく声をかけてくれていいオヤジという感じだった。ご冥福をお祈りしたい。
 

先週から息つく暇がないほど忙しい。通常4月はやや余裕があるのだが報告書書きやAMEDの準備が重なった。研究費の切れ目なので申請書も書かないといけない。それに重要な論文の執筆が重なった。論文を書く作業は強いストレスだが頭を整理する作業でもある。以前データを見せてもらったときは「意味ない」と思って気にも留めていなかったことが「ある仮説」で考えるとそれを支持する重要なデータだったんだ、と再認識することがよくある。書くと何が足りないか、次に何をやるべきかも見えてくる。本当は日々の実験や議論の時に「すっ」と出てくると「さすがだ」と思われるし、大変な時間と労力の節約になるのだろうが、この〇〇チュウ頭ではなかなか難しい。こういうところにAIが常にアドバイスして適切な実験を指示してくれるようになれば教官は随分楽になるだろう。いや私のような半ぼけ教授はそもそも要らなくなるかもしれない。
ともかくどうせロクな意見はもらえない、と思いつつも老教授にデータを見せることは重要だろう。彼の記憶の引き出しに残すことが大事なのだ。実験した本人が忘れていることですら集中していて一瞬だけ神がかった教授には思い出せる(こともある)。そのへんの「ひらめき」の仕組みがわかるともっと楽になれるんだろうが。


例えば新井先生の場合、私のようなサイエンス以外のところで影響を受けた者よりも実際に直接実験指導を受けた人たちはもっと強烈なインパクトを受けたに違いない。研究に限らず出会いは極めて重要でその人の人生すら変えることがある。だからアカデミアをめざす大学院生には留学を勧めている。若い人には密着して指導してくれる人のほうがいいような気がする。でも逆にそれが強すぎると指導者の言うことを聞くだけで自分で考えない人もいるかもしれない。人それぞれなので難しいが自分を変えてくれたと思える指導者に出会えることは本当に幸運なんだろうと思える。自分のようなダメ教授でも反面教師としてそれなりに存在価値があるに違いないと思うことにする。
 


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-04-10 21:09:54 (2726 ヒット)

 今年度よりAMEDの革新的先端研究開発支援事業(CREST, PRIME)の総括を仰せつかった。副総括は順天の横溝先生。日本の研究力が低下していると言われる時代。ぜひ世界に誇れるいい研究成果が出るようにサポートしたい。内容は外傷やストレスによる組織損傷に対して生体が他の臓器由来因子や複数の細胞を介して適応、修復していくプロセスを解明し治療に役立てようというもの。

応募案内はこちら。研究開発領域「生体組織の適応・修復機構の時空間的解析による生命現象の理解と医療技術シーズの創出

具体的な領域についての解説(領域概要)は公募要項のp44にある

たぶん探すのが面倒だろうからここに抜粋します
4月23日に説明会あります。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-04-07 17:33:50 (1440 ヒット)

上野の国立科学博物館で「人体」展をやっている。○NKに苦言を呈した手前一度見ておきたいと思って行って見た。ダビンチとかの解剖学の歴史が面白かった。そのなかにレーベンフックの顕微鏡の実物もあり、その小ささに驚いた。レーベンフックはよほど目が良かったのだろう。ついこの間まで微生物学を講義していたのでレーベンフックのことはある程度知っている。「微生物学の父」とも呼ばれている。ちょうど京都大学人文科学研究所の田中祐里子氏の講演があったので拝聴した。やはり文系の先生の講演は上手だ。丁寧に一般のひとにもうまく興味をつなぐように話される。フェルメールの「天文学者」と「地理学者」のモデルはレーベンフックではないか、と紹介するのはお約束なんだろうが「モデルとは違う」という説もあってあれこれ解説されていたのは面白かった(ウンチクがひとつ増えた)。レーベンフックが「最初に見た」とされる原虫や細菌、赤血球、精子など原図を見せながらいろいろなエピソードを紹介された。予定の60分を過ぎても話し続けられたが聴衆は飽きずに聞いていた。質問の時間になって誰かが「レーベンフックの業績はまとめると一体何ですか?』と問われてこれらを最初に見て報告したこと、と答えられた。しかし「微生物学の父」と言われながら彼は発見した細菌が「何をしているのか?」という疑問には一向に関心がなかったように見える。彼はビールに酵母がいることを見つけて酵母はビールから生まれると考えた。酵母がビールを造っているとは思いもしなかったそうだ。しかしレーベンフックはともかく周囲の自然科学者や医学者たちはこんな小さなものが何をしているのか?ということになぜ興味を持たなかったのだろう?そこで思い切って「なぜ彼の発見は機能に結びつかなかったのか?微生物が発酵や病気の原因であることは200年後のパスツールまで待たなければならなかったのはどうしてでしょうか?」と質問した。その答えは17世紀の医学理論体系がなんとか(よく聞き取れなかったがあとで厚かましくもメールで尋ねたらデカルトの粒子論ということだった)でレーベンフックの発見は医学界には全く波及しなかった、といったものだった。あとで調べると田中氏は「近代西洋医学発展史」の研究者なんだそうで、実は同じ疑問を持たれている。レーベンフックももしかしたら「微生物と病気」の関係に気づいていたかもしれない。しかし、やっぱり見たものから想像するだけでは人々を変えることはできず「実験的検証」(病原微生物の場合はコッホの3原則など)という科学的な方法論が確立されるまで長い時間待たねばならなかったのだろう。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-04-06 12:12:36 (1781 ヒット)

 TGFβの免疫抑制作用はよく知られている。しかし低分子TGFβ阻害剤は確か開発が途中で止まったと聞いてる。がん細胞ではTGFシグナルは増殖を抑制するのでTGFβ阻害はがんの成長を促進させる可能性がある。今日のジャーナルクラブでは、TGFβシグナルが入らなくなった腫瘍モデルを使ってリンパ球でTGFβのシグナルを止めると転移を抑制できること、PD-L1抗体との併用で著しく腫瘍を縮小できることを示した論文が紹介された。以前から概念的には知られていることだったがクリアな系でクリアに証明したところがすごいんだろう。当然TGFβ阻害剤と抗PDL1抗体との併用は期待できそうな気がする。その上をいく発想がPD-L1の抑制抗体とTGFβ受容体(TGFβのトラップ)を一体化したバイオ製剤M7824で当然マウスではすごい効果が報告されているCTLA4版もあるSOCSは第三のチェックポイント分子だと言ってきたが、TGFβは第四のチェックポイントか。うちではSmad2/3の欠損マウスを使っていろいろな研究を行ってきたが最近すっかり忘れていた。もう一度マウスを起して腫瘍免疫の観点で実験してみるか。。いやもう遅いだろうな。

どうでもよいことだが、昨晩夜中に一人で仕事をしていると人の気配がする。皆帰ったあとで実験室は閉まっているはず。廊下に出てみると講師のT君がいる。どうしたんだと聞くと奥さんと喧嘩して追い出されたのだそうだ。酒を出して慰めているとまた廊下を「ぱたぱた」とスリッパで歩くようなかすかな音がした。もう10時をまわっている。誰か来たのだろうと調べるが誰もいない。背筋に寒気が走ったが、T君いわく夜中遅くまでいるとよくこんなことがあるのだそうだ。そういえばこの東校舎は地下に病理解剖の部屋がある。一度夜通しカメラを回したらテレビ局が買ってくれるような映像が撮れるかもしれない。T君はたたみかけて「1階はもっとすごくてトイレの入り口のドアがよくひとりでに閉まりますよ」とか言う。いやトイレのドアは普通自動的に閉まると思うけど。。。


あとで聞くとT君は別に奥さんと喧嘩したわけでも追い出されたわけでもなく、酒も自分のものなのだそうだ。トイレも入り口ではなく内部の使用する個室のドアのことだという。まあ飲むと記憶がなくなるので仕方がない。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-04-06 00:26:57 (1470 ヒット)

 コメの消費は減っているというのに精米や炊飯器の開発は熾烈な競争があるようだ。東テレのガイヤやカンブリアでもこれでもかというほどにやっている。私が知っているだけでも「どなべ」「金芽米」「ロウカット玄米」「バルミューダ」「バーミキュラライスポット」。今日はシロカの「かまどさん電気」。実際にかまどさんや金芽米は通販で買ってしまった。普通のコメの倍はする「〇〇の霹靂」も試した。実際に食べて見ると「う〜ん」。確かに美味しいがテレビで食した人が「もう他は食べれない」と言っているほどの衝撃的な差は感じられない。やっぱりご飯の好みは人それぞれ。好きなコメの銘柄を決めて好きな水加減を決めれば普通の炊飯器でもいいのかも。。とくに手入れが面倒などなべとかはおいしさと面倒臭さとの天秤になる。テレ東もこんなにいろいろな企業の紹介を何度もするなら「暮らしの手帳」並みに一度一堂に集めて味だけでなく手入れのことも含めて比較試験をしてくれればいのに。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-03-25 21:43:53 (2130 ヒット)

 ○HKの「人体」シリーズはビジュアルもよくできていて一般の方々にも興味を喚起すると思われる。最新の医学生物学研究の成果をわかりやすく知らせるには非常に価値があるだろう。でも今回の「臓器間のメッセージ物質」では「そう言い切っていいの?」と思えることが多いように思う。例えば筋肉からIL-6が出るので運動すれば痩せるとか、オステオカルシンで若返るとか、がん細胞のエキソソームが転移を促進させたり免疫を抑制している、とか最新の論文があることは知っているが、つい最近の話でこれらが定説になったという話はまだないんじゃないかと思う。ノーベル賞の山中先生が「そうかもしれない」というとみている人は「そうなんだ」と思うだろう。重要な研究領域であることは確かだろうが、今まさに研究途上の話題ではないか?期待が先行したイリシンの例もある。。筋肉のIL-6の時は意見を聞かれたが、私はまだ時期尚早と言ったのだが。。。余計なことかもしれんが一言言っておきたい。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-03-25 12:29:56 (1565 ヒット)

宮島先生の退任記念会でのスピーチ原稿をupしました。

このスピーチの準備に実は相当の時間を費やした。特に「オチ」を考えるのにかなり苦労した。当初は3年ほどまえの須田先生の会で阪大の金倉教授が言ったオチをそのまま使おうと思った。その時の記憶ではすごくウマイとうならせる印象だったのだが、中身が思い出せない。昔の記録をさんざん調べて調べて、『定年退任された教授はこれからは教育と教養を大事にしていただきたい。つまり「今日いくところ」と「今日よるところ」』というものであることがわかった。こうして書いてみると実に面白くない。そこで自分でいろいろ調べたり、あれこれ考えて「定年退職はちょうどよいカルピスの味に似ている、そのこころは現役(原液)に水をさしすぎないように」ということにした。
しかしいざ話し始めると完全にあがってしまった。早口だったせいかせっかくのオチも皆さんぽかんとして通じていなかったかもしれない。「ねずっちです」と胸をはろうかとすら思っていたのにかなり意気消沈した。ネタは悪くないと思うが、やはり一番重要なのは間の取り方としゃべりかただろう。もっと精進しないと。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-03-25 11:17:14 (1522 ヒット)

 今月は退任記念のシンポジウムやパーティで飛び回った。まず上旬8,9は東大の松島先生、続いて10,11と別府で九大塩沢先生(病因研究会を兼ねる)、16日は阪大審良先生、そして昨日は鹿児島大学小宮先生と東大宮島先生。同日に記念の会があるとかなり難しい判断を迫られる。しかも東京と鹿児島では距離的にどちらも参加は不可能。しかしどちらも私に取っては大恩人である。そこで24日午前中に小宮先生にお会いして記念品を渡し、午後に東京に戻って宮島先生の会に出席することにした。鹿児島の会ではノーベル賞大村智先生の講演が予定されていた。小宮先生の計らいで30分ほど大村先生とお話することができた。写真もとらせてもらって大感激だった。
別欄に退任記念誌への寄稿文「小宮節郎先生とのご縁」と「宮島先生とDNAX研究所」をupしました。

しかしさすがに疲れた。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-03-22 21:35:38 (1429 ヒット)

 昨日は祝日で飲んでいい気分で寝床に入った。その直後submitしていた論文の"Decison"メールが届いた。多くの場合非常にdepressされるので就眠時に見るべきではないメールの代表である。そのままうっちゃって朝見直す。Reviewerが四人もついて質問の山ではあるが、思いの外悪くない。驚いたのはひとりの査読者が今まで私が全く気にかけていなかった問題点を突っ込んでいたことだった。この論文ではTregを除去することでいろいろな変化をあーだこーだと言っている。それが全身性の影響なのか局所の影響なのか調べていない。もし全身性なら見ている現象は全く違う機構かもしれないというものだ。指摘されて始めて「なるほど確かにごもっとも」と気がついた。論文の査読は理不尽なことも多く消耗するが、たまにはこういう本人ですら気づかない陥穽を知らしめてくれる優れたコメントがある。私もこういう査読者になりたい、が如何せん普段論文をじっくり読む時間がない。

今晩は卒業生のK歯科大学のY君が訪ねてきてくれた。昔の話や研究の話で大いに盛り上がった。最近使われ出した破骨細胞を抑える抗体製剤やビスホスホネート製剤の副作用で顎の骨が壊死することがあると言う。そのメカニズムを解明して対応策を見つけ出したのだそうだ。これはかなり立派な仕事で講演に呼ばれたりするそうだ。「大学院時代に研究の基本を学んだのでこういう仕事ができました」と泣けるようなことを言ってくれる。

 


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-03-19 20:59:57 (1292 ヒット)

 今日は午後2時から112回医師国家試験の合格発表。慶應は新卒全員合格だそうで流石だ。私事ながら我が家の不肖の子も受験。が、2時すぎに電話しても出ない。2時20分になっても返事なくこれは地雷(禁忌肢)を踏んだに違いないと覚悟して「来年があるから気にするな」とメールしたら2時半に合格の電話。絶対にわざと遅らせたに違いない。

奇しくも本日は学務委員会。進級判定などを行うが多くの先生は厳格厳密だ。情けは本人のためならず。新年度は私も某大型科目の主任を仰せつかっている。見習わないといけない。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-03-15 14:11:33 (1525 ヒット)

Inhibition of Nr4a receptors enhances anti-tumor immunity by breaking Treg-mediated immune tolerance

Hさんは大学院博士課程4年生でもうすぐ卒業なのだが、論文が間に合ってよかった。ノックアウトマウスの解析にとどまらず阻害剤のスクリーニングと個体レベルでの効果の検証までやった大作だ。よく頑張ったと思う。実際に使われている抗がん剤がNr4aを抑制する活性を持つことを見出した点が秀逸だと思う。学会発表で「吉村研がとうとうこっち(腫瘍免疫)に来たのか」と言われたそうだが、実際は2005年頃からSOCS1欠損マウスで抗腫瘍免疫が増強されていることなどを報告している。なので「また流行に乗って」というわけではない。Nr4a活性化剤は報告が多いが阻害剤は見かけない。もっと選択的な阻害剤ならばPD1抗体との併用も期待できるだろう。製薬企業のかた、いっしょにやりませんか?

 多くのがんにおいて制御性T細胞Tregの増加が予後不良と相関していることが報告されている。そこで新しい腫瘍免疫療法としてTregを抑制したり除去する方法の開発やTregをエフェクター細胞に転換する方法の開発が進められている。本研究ではTregの機能を選択的に阻害しうる標的分子として、Tregの発生及び機能維持に必須の転写因子であるオーファン核内受容体Nr4aファミリー(Nr4a1/a2/a3)に着目し、Nr4aによるTregを介した抗腫瘍免疫応答抑制機構の解明とNr4aをターゲットとした新規がん免疫療法の探索を行った。Treg特異的にNr4a1/a2を欠損したマウスは野生型マウスに比べて顕著な腫瘍増殖の抑制が見られた。さらにNr4a1/a2欠損担癌マウスではTregの減少とCD8陽性細胞傷害性T細胞 (CTL)の増加が確認された。続いて、既存薬のライブラリーを用いてNr4aの転写活性を指標にNr4a阻害剤のスクリーニングを行ったところ、古典的抗癌剤 Camptothecin (CPT11) がNr4aの転写活性阻害剤として作用しうることを見出した。またNr4aはTregにおいてPGE2-PKA- cAMP response element binding protein(CREB)経路によって誘導されることから、Cyclooxygenase-2 (COX-2)阻害剤の投与によってNr4aの発現誘導が抑制されTregの免疫抑制活性も阻害されることがわかった。これらのNr4a阻害剤として同定した2つの薬剤をマウス皮下腫瘍モデルに投与すると両薬剤はTregの機能を阻害し相乗的な抗腫瘍効果を示した。以上のことから、Nr4a受容体は腫瘍内でTregの機能を維持することによって抗腫瘍免疫を抑制していること、逆にNr4aを阻害することでTregを介した抗腫瘍免疫応答の抑制機構が解除され、CD8陽性CTLを中心とする抗腫瘍エフェクターT細胞の強力な活性化を誘導できることが示された。Treg制御因子Nr4aはがん免疫療法の新たな標的分子として期待できる。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-03-13 06:44:43 (1197 ヒット)

T細胞はCRISPRによるゲノム編集効率が驚くほど高い。相同組み替えによるノックインが容易だ。理由については考えたこともなかったが、大阪大学の黒崎先生と話していたらことなげもなく「B細胞でも同じでしょう。もともとそういう細胞」と言われた。なるほど、T細胞もB細胞も抗原受容体の遺伝子再構成のためにゲノム編集を行っている細胞だ。その名残が残っているのだろう。このアイデアはT細胞療法を説明する時に役立ちそうだ。でもそのうち自分で思いついたかのように話し出すだろうからここに黒崎さんのアイデアであることを記しておく。でも論文とかどこかに書いてあるかもしれない。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-03-09 00:02:48 (1221 ヒット)

ようやく風邪が治ったと思ったら今度は花粉症で全身倦怠感に悩まされている。
JR九州は九大時代によく利用していた。九州新幹線が開業した時は特急が減って大いに不満であった。開業当初は乗客も少なく、それみたことかと思っていたが近年は黒字だという。九州新幹線のPRビデオは感涙ものだ。国鉄時代には考えられないことだ。三島(三等にかけている?あるいは本土と差別している?)JRと呼ばれてお荷物だったJR九州の改革を成し遂げたのが現会長の唐池恒二だ。今日見たカンブリア宮殿で取り上げられていた。すごい人だ。感激した。「何が一番苦労したことですか?」と質問されて「苦労した記憶はあまりない。楽しかったことしか覚えていない」。これだと思う。
「努力する人は希望を語り、怠ける人は不満を語る(井上靖)」
成功する人とそうでない人、と言ってもいいだろう。

研究の世界も同じだ。人はいないし研究費は足りない。ポストもない。しかし不満を言っても何も変わらない。本当に大きなことをやれるひとは困難な状況をむしろ楽しんでいる(ように見える)。自戒をこめて。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-02-17 21:43:39 (1749 ヒット)

 11日日曜日に成田を発ってkeystoneまで17時間ほど。その間意識朦朧としてほとんど寝て過ごした。パスポートコントロールを通る時は入国を止められるのではないかとヒヤヒヤしたが熱は出ていなかったので普通に通過できた。keystoneは海抜3000メートルくらいのところにある。今まで高山病に苦しんだことはなかったのだが今回は頭痛がひどい。ホテルの目の前がゲレンデで皆楽しそうに滑っているが全然羨ましくない。

体調は最悪だったが講演は驚くことの連続で居眠りも出来ない。最も驚いたのはゲノム編集を利用した遺伝子導入が着実に進んでいること。普段我々がT細胞に遺伝子(例えばCAR)を導入するためにはレトロやレンチなどのウイルスベクターを用いることが普通だ。それでも導入効率は5割くらい(他所はもっといい)で遺伝子が大きくなるとすぐに3割以下に落ちる。ところが今回の発表ではエレクトロポレーションでCRISPRを用いたノックインで7,8割遺伝子を置き換えている。2つの遺伝子の同時ノックインでも5割を超える。異次元の世界の話を聞いているようだった。固形がんをめざしたCAR-Tの様々な工夫も紹介された。また制御性T細胞へCARを導入するCAR-Tregも着実に進んでいる。今まで知らないことが多すぎた。免疫学はこれまで「解体して理解する」還元論が主流だった。これからは人工的に創造する免疫学「Synthetic Immunology」あるいは免疫工学の時代になるような予感をさせるシンポジウムだった。特にT細胞は望みの場に移動して、増殖して、機能を発揮し、さらに記憶もできるという究極のマイクロマシンと言えるだろう。


日本に戻る時には治っているだろうと思っていたがまだ喉が痛く咳が出る。成田のクリニックに立ち寄って診てもらった。「喉が赤いですね」。結局咳止めとトローチを出してくれただけだった。「すぐに効くものないですか?」「休むのが一番早道ですよ」。わかってるんですけどね。。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-02-10 13:34:40 (1383 ヒット)

 インフルエンザが大流行しているという。中国から戻ってお腹の次は喉がやられた。あまりに痛いので大阪出張の帰りに羽田空港のクリニックに立ち寄った。インフルエンザで他の人に広げると悪い。微熱程度だったが検査してらったところ幸い陰性。すぐに治るかと思ったら翌日の仙台出張で悪化した。食べ物はおろかツバを飲み込むのも痛い。朝発表を済ますと今度は仙台駅のクリニックで診てもらった。マイコプラズマの検査を勧められて陰性。医師は喉はそんなに腫れていないですよという。しょうがないのでトローチと喉の消炎剤をもらって東京に戻った。いや喉のリンパ節はかなり痛い。中国からの新ウイルスか。もともと頭が働かないのに拍車をかけて頭が回らない。明日から米国keystoneなのだが。。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-02-05 11:44:32 (1293 ヒット)

 1日から4日まで中国出張。今回は向こうの教授に誘われて西安(昔の長安)を訪れる。当然兵馬俑坑を見に連れていってもらった。始皇帝陵は西安の中心部から車で1時間はかかる。移動手段が限られていた昔によくこんな遠いところに造ったものだ。兵馬俑坑は想像以上にすごかったが、すべて兵馬俑で埋め尽くされているのかと思っていたら、復元されているのは前列の方だけで後ろ3分の2くらいは瓦礫と土に覆われている。とにかく圧倒されるが、むしろ「生きているうちに一度は訪れたい」と切に思っていた場所に来ていることに感激した。西安は地図で見ると中国の奥の方でさびれた町かと思っていたら、とてつもない大都会だった。旧正月が近いこともあってか町中の木々に小型ライトのイルミネーションが施されているし、大きな道の中央に延々と巨大な像が並んでいる。唐の時代の兵士や官吏をイメージした像らしい。そうか兵馬俑だけが特別ではないのだ。中国人はこういうともかく大げさなことが大好きなのだ。始皇帝の血は脈々と受け継がれ、生まれながらにスケールが違うのだと納得する。
中国ではgoogleがブロックされていて地図が出せないので困った。またg-mail系のメールがほとんど使えないことも困った。しかし最も困ったのは検索が全くできなかったこと。googleはおろかyahooでも検索できなかった。会話で日本語を英語に翻訳したり、歴史を話そうとして人名などを確認しようとしても全然動かない。会話が続かない。以前はこんなことはなかったのではないかと思うのだが規制が強化されているのか。最近はスマホに頼りきっていて、何もかも忘れる一方で記憶しようという気が全くなくなっていることを痛感した。
一番最初に中国(上海)に行った時は日本に戻って生まれて初めてというくらいひどくお腹を壊した。最近中国にはよく行くがお腹がやられることはほとんどなくなったので免疫がついたのだろうと思っていたら今回最終日あたりから相当やばくなった。兵馬俑坑で飲んだ石榴(ざくろ)ジュースのせいかもしれない。このあたりはざくろの産地なのだそうだ。日本で100%のざくろジュースなどみたことがない。これは飲まないとと思って5元で買って飲んだ。甘いがタネまで潰してるせいか少し青臭い。連れの教授にも買って持って行ったらfreshかと聞かれて「さあ?」というと「どの店で買った?」と聞かれた。するとその店まで瓶を持って行って搾りたてに取り代えてもらっていた。私は飲んでしまった後なんだけど。。。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-01-28 21:45:33 (1389 ヒット)

 土曜日はリウマチ関係の講演会に呼ばれた。自己免疫疾患の専門家が多いのでTregの話をする。いつも同じ話では申し訳ないので後半は脳内Tregの話をする。データてんこ盛りでちょっと理解し難たかったかもしれない。質問は前半に集中し、せっかく入れた後半の組織Tregの話はあまり話題にならなかった。自分の前の某先生が関西のノリで結構笑いをとっていたので、坂口先生のTregの発見のところで「ノーベル賞の時期にになると某国営放送局からいつも居場所を教えるように言われてるんですよね。私がもらうかも、ということではなくて坂口先生が取られたらコメントが欲しいということですが。」といつもの持ちネタを披露する。結構受けたがもう使い回しすぎか。次のネタを考えないと。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-01-20 12:50:55 (1430 ヒット)

 17,18と奈良女子大学で講義。前回は学部学生が対象だったが今回は食物栄養学科の修士の学生さん。食物なので関連あると思ってアレルギーの話をまずやって、次に一般的に興味があるかと思われる腫瘍免疫の話をした。かなり易しく話したつもりだったが「記号がたくさん出てきて混乱した」。うーん確かにILもCDもナンバーなので意味がわからない。こればっかりは私が決めた訳ではないので。。。
いつものビデオを見せて「衛生仮説」の説明をする。このあたりは「なるほど」といった顔をしてくれて「役にたったかな」という気にさせる。あとで先生に『「衛生仮説」は講義で聞いているはずなんですがね。皆初めて聞いたみたいな顔してましたね。』きっと奈良女の学生さんは優しんだろう。
正門をくぐると100年以上前に建てられたという記念館がある。すでに空気が違う気がする。お昼に生協に連れて行ってもらった。当たり前のことであるが若い女性たちで溢れかえっている。普段見ない光景なのでドギマギしてしまう。先生の部屋で出張の書類にサインをするとその下に「ハラスメント防止のガイドライン」という冊子がしっかり挟んであった。見透かされているのか。。。
2日目の講義は午前中で終わったので午後奈良公園内の興福寺と少し遠いが法隆寺まで足を伸ばした。法隆寺は晴天のなか、観光客も少なくひっそりといい感じだった。「天平の甍」の甍ってこんな感じなんだろうか。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-01-16 01:22:54 (2118 ヒット)

 今日は息つぎすることもできないほど忙しかった(窒息するのか?)。こういう時に限って時間を消費させるメールが来る。〇〇委員会の申請書だ。これが通らないと自分の血液ですら実験に使えない。Webでの申請なのだがこれが複雑怪奇で普通の人なら発狂するレベル(eTaxと同じくらいか)。皆よくこんな難しいシステムでやっていると感心する。要するに何処に何があるのか、たまにしか申請書のページを開かない者にはわからないのだ。よって申請しても不備でダメ出しが帰って来る。何々を書き直してuploadしろという。はいはい、言われた通りに修正して、uploadしようとするがその場所が何処にあるか探すのに一苦労。やっと提出したかと思ったらまたすぐに修正依頼のメールが来た。自分の間違いを認識していないから読んでも意味がわからない。ここでブチ切れて事務局に電話する。説明されているうちに自分のupload先が間違っていたことに気がついたが後には引けない。こっちは気が短んでぃ。こんなんじゃ研究ヤル気を失うぞ。勝手にしろ!(とはさすがに言ってないが)というとなぜか向こうは低姿勢になって「こちらでやっときます」。メールの添付書類で送るようにすれば全く時間を浪費することはなかったのだ。このすばらしい申請システムにいったいいくらかけたのだろう。すでに承認された申請に一行の文言を入れるだけなのに3ヶ月、5,6回の再修正を行った。論文数では中国に追い抜かれるわけだ。憤懣やるかたないが怒っている暇もなく次々と今日中に仕上げるべき案件が出て来る。今日依頼のあった総説もReviewの依頼もすべて断った。今日は厄日かも。


阪大の教授が試験監督中に居眠りいびきをかいて処分されたそうだ。NHKのニュースでもやっていた。職業柄私もよく試験監督するがこれはありうる。学会でなんかではしょっちゅうで周りから顰蹙を買っている。日本の大学教員は疲弊しているのだ。人ごととは思えない。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-01-09 23:36:00 (1603 ヒット)

 とうとう出たか。アルコールは幹細胞のDNAを損傷してがんのリスクを高めるという。「酒は百薬の長」というのは間違いで「がんに関しては安全な飲酒量はなどない」そうだ。酒飲みとしては耳が痛い。そのうち「喫煙者」なみに肩身の狭い思いをするのだろうか。
しかし悪い話ばかりではない。西川先生もお酒が好きで酒の良い面を強調した論文をよく紹介している。「酒を飲めばボケずに長生きする:こんな論文を待っていた!」ではアルコール摂取した人の方が認知機能を維持できているのだそうだ。だが私の場合はよく記憶をなくすしなあ。
しかしこの2つを合わせて考えるともしかして酒飲みは認知症になる前に死ぬってことかも。。

西川先生もこの論文をとりあげているがどうも条件設定が問題で脅かしすぎらしい。西川先生は我々の味方で「酒は体に良い」とする論文は褒め、逆に「酒は体に悪い」とする論文は難癖つける傾向がある。誠に頼もしい援軍だ。


 


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-01-08 09:40:16 (1720 ヒット)

 連休の日曜日。1日中部屋にこもって○○○の申請書を読みコメントを書く。しかし終わらない。残りの数をみると絶望的な気分になる。そして腹が立ってくる。これはどう考えてもおかしい。というのは今回200件の応募で通るのは10件5%程度である。ということは我々が読んだ8割くらいは合同審査会議で話題にも登らない。審査員が何人いるのか知らないが1件せいぜい3名だろう。つまり5段階評価で5か4を取らない限りその申請は見向きもされないのだ。申請された方もつらいだろうが、苦労して読んだ申請のほとんどは結局打ち捨てられるのだから我々もつらい。無理に2や1をつける意味など全くない。3でも難しいだろう。だったらコメントなど書かずにこれはよいと思った20件程度に◎をつけるだけにすればよい。あとは審査会で議論する。これで我々が費やす時間は半分以下になるだろう。今回のように応募件数がものすごく多く採択数が極端に少ない場合は取り入れても良い方法のように思える。もちろんコメントが応募者の次の申請に役に立つということはあるだろう。ならば一人の審査委員が一冬に丁寧に見れるのはせいぜい50件程度として審査員を倍に増やすべきだ。


それにしてもこの分野はなぜこれほど応募が多いのか?結局この領域は人口も多く良い仕事をしている人が多いにもかかわらず研究費が行き届いていないということだと思う。似たような領域をもっと採択して立ち上げてもいいのではないか。
 


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-01-03 11:34:01 (1365 ヒット)

 齢を重ねると頼りになるのは最後は「自分」ではなくて「神様、仏様」。今年は子供の受験やら論文投稿やら「お願い事」満載である。三社参りでは到底足りないと考えて、元旦は実家の近所の名もない社、お地蔵様、それに町の小さな日吉神社に、2日は大渋滞をものともせず本家「太宰府天満宮」に、そして3日は中野の新井薬師と新井天神、それに西町天神に詣って来た。こんだけ拝んだのだからきっと満願成就でしょ。しかしおみくじは中吉や小吉ばかり。「学問」は「怠けず精進せよ」であった。神様はお見通しか?大吉が出るまで引こうかと思ったが、本能寺に奇襲に行く道すがら神社に立ち寄っておみくじをひいたら大凶が出たので大吉が出るまで引き続けたという明智光秀の逸話もあるのでやめにした。それでもご利益欲しい。。

○○○の審査は発狂したくなる。ともかく量が多い。100件近くをすべてコメントを書き入れろという。1件10分でも15時間以上かかる。もとより集中力がない人間なのでやれるのはせいぜい一日10件くらい。この正月でかなりやったと思ったらまだ1/3も出来ていない。しかもどれもよく出来ている。なかなか優劣つけがたい。どれも必死さが伝わってくる。それでも90%くらいは何かダメ出ししなければならないわけでだんだん定型文のようになってくる。これは私だけの問題ではないと思う。審査方法をもう少し検討すべきだろう。
 


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2018-01-01 08:46:14 (1396 ヒット)

 2018年の幕があけた。今年はエピゲノムの資金も最終年で集大成とすべき年。同時に次の目標に向けて新しい一歩を踏み出したい。
今後の免疫関連の研究の動向を占うと、ひとつは「多臓器連関」。腸と精神疾患などの遠隔臓器間の相互作用には液性因子だけではなく身体を動き回って集積できる免疫細胞が欠かせない。臓器を繫ぐ重要な鍵となるだろう。また腫瘍免疫の研究はさらに加速されると思われる。新たなチェックポイント阻害療法は出てくるだろうか。腫瘍免疫を含めて「細胞療法」はますます盛んになるかと思われる。T細胞は「対象を認識」し「その場へ移動して」、「目的を果たす、すなわちがん細胞を殺傷したり過剰な免疫を制御したりできる」と3拍子揃った究極のマイクロマシンだ。我々も新しい視点を提供したいと思ってエピゲノムの支援で安定化制御性T細胞やTscmの研究を行って来た。最近は免疫メタボリズムの研究も盛んだ。免疫老化と加齢についても新展開があるかもしれない(結局自分が今興味をもっていることを羅列しただけじゃないか)。。
一方で次世代シークエンサーを使った遺伝子解析やメタボロームなど自分たちだけではなかなか難しい技術も増えて来た。これからますます共同研究が重要になってくるだろう。AIが仮説をたててくれる時代がそろそろ来るのでは。AIに使われるのではなくうまく使いこなせるとよいが。

うちの教室では久しぶりに大学院生が入ってくる。また卒業する者も数名いる。留学を考えている者もいる。若い人たちが夢を描いて実現できるように手伝いができるように、彼らとともにもうひと頑張りしたい。災害も事故もなく平穏に研究に集中できることを祈りたい。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-12-24 22:42:10 (1487 ヒット)

 クリスマスイブだが今日はほとんどの時間を年賀状書きに費やす。やめたくてもやめられない郵政省の巧妙な罠か。それでも「陸王」の最終回を楽しみに家路を急いだ。「下町ロケット」とほぼ同じ。正義、あるいは「人情」は最後に勝つ。最終回は予想された以上にベタな展開で何一つ驚きがない。にも関わらず涙が出て来るほどカタルシスを感じさせるのはやはり原作も演出もすごいのだと思う。ここは「あきらめなければ必ず勝てる」「どんな時にも勝利を信じる」という最もシンプルなメッセージを素直に受け止めよう。。

「陸王」に「下町ロケット」ほどの入れ込みがわかないのは何故か考えていた。おそらく「下町」では技術系の開発の話にかなりウエイトが置かれていたのに対して「陸王」ではそっちはかなり希薄だったからだろう。マラソンで勝って注文が殺到したのはいいが、完全に壊れたはずのシルクレイ製造機はすぐに造れたんだろうか?飯山が半生をかけたというのに。理系人間にはそんなところが引っかかる。

それにしても最後に「3ヶ月間視聴ありがとうございました」というテロップが出て来たときは衝撃を受けた。え、もう3ヶ月もたったの?時間が経つのが速すぎる。今年は後半忙しかったもんなあ。今週は懇親会や忘年会が続く。。

学生時代にお世話になった山岡育英会に寄稿しました。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-12-16 21:01:56 (1471 ヒット)

 12/16 高知で開かれている皮膚科研究学会のイブニングセミナーで講演する。昨晩「仙台のお酒があるので少しだけ」と言って飲んでまた記憶をなくす。なぜか昨日や一昨日のブログに書き込みをしたらしいが自分が書いた記憶がない。「いよいよ乗っ取られたか!?」

お昼12時頃に高知のホテルに着く。しかし予約に名前がないと言う。どうも担当した会社のひとが自分の名前で予約していたということらしい。気にせずに荷物を預けて歩いて5分ほどの高知城に行く。天守閣は意外と高く街を一望できる。帰りに博物館に行ったがお目当ての維新や龍馬関係の資料は少なく残念。しかも龍馬記念館も改装のために閉館中だそうだ。いかに冬の観光閑古鳥の季節とはいえ、どうするんだぜよ。
お昼、ご当地ラーメン「鍋焼きラーメン」の店に行く。鍋焼きラーメンは須崎市のB級グルメで有名なのだが高知城近くの「あきちゃん」は市職員だった店主が脱サラしてはじめたという店。名前がおなじの「あき」なのでこれは行かないと、ということで「あきちゃん」に行く。いやこれはウマイ。あったまる。あっさり系のスープがいい。しかし「中」を頼んだからかまだお腹にすき間がありそうだ。そこで学会会場近くのご当地ラメーンとして知る人には有名らしい「まんしゅうジャン麺」にまで足を伸ばす。さすがに普通盛りは避けてハーフサイズを頼んだ。それでも十分なボリュームだ。要するに「マーボ麺」だ。ピリリとうまい。日本の未来は辛いぜよ。

皮膚科研究学会はランチョンもイブニングもすべて英語である。免疫学会が「ランチョンは日本語でも良い」というのは甘い。相当にストイックである。でもそのおかげで中国や韓国からかなり来てくれて参加者は1000名を超えると言う。やっぱり覚悟の問題か。「なんちゃって」は来なくても海外から集めればよいというのはひとつの見識だろう。でも講演するほうは大変。もともと下手な英語で無理にcAMPでinnateとTregをまとめた。最後はかなりごちゃごちゃして話してる自分ですら「こんな面倒くさいことになってどうしよう」と思ったほどだった。まとめの図を急遽入れたのだがわかっていただけただろうか。。。要するに「cAMPが上がれば炎症は抑制される。下げれば炎症は強く(Tregは弱く)なり抗腫瘍効果はあがる」ということが言いたいだけなのだ。いずれにしろ皮膚科のひとたちは筋金が入っている。
その晩は「懇親会」に出たが人が一杯。やはり「地酒」コーナーがあって10種ほど並べてあった。人が多くてとても全部は飲めなくて3つくらいでやめて早々に「ひろめ市場」に行ってカツオのたたきを買って帰った。外を歩いている人は少なかったのにこの市場の中は呑んべえの活気で溢れていた。高知、なかなか熱いぜよ。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-12-14 20:49:36 (1613 ヒット)

 仙台の2日目に某agentから「今日が締め切りなのにまだ評価書が提出されていない」と催促のメール。完全に忘れていたし大きな書類なので持ち歩けない。しょうがない。3日目はパスさせてもらって8時の新幹線で大学に戻って仕上げることにした。
ラボに戻ると重くて大きな小包が置いてあったので「おお!お歳暮の酒か!」と喜んだらこちらも某◯◯◯からの「不幸の手紙」ならぬ「不幸の小包」でした。およそ100件。Nスペの石井先生と同じく今年も正月休みなしか。。。
一度でいいから「ちゃぶ台返し」やってみたい。「たいがいにしろよ」とか言ってみたいよね。せめて審査員は倍にして謝礼もアメリカ並みにして欲しい。
今日の朝日新聞に『飲酒翌日「二軒目どこへ?」それって依存症予備軍かも』という記事があった。完全に身につまされた。自分もよく記憶をなくす。昨日のXX学会の懇親会では地酒12種類の飲み比べのコーナーがあって全部試飲してしまった。大会長など引き受けられないほど余裕がなくてストレスまみれなのだ。やはり○○チュウハイマークラブから抜けるのは難しい。。。


どうも昨晩酔ってドンデモな書き込みをしたらしい。朝気がついて削除した。記憶がない。だいぶ重症のようだ。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-12-13 12:31:33 (1534 ヒット)

12/12 仙台は朝から雪だった。今日はXX学会の評議員会。私は次次回の大会長候補の3名のうちの一人に選ばれていることを知った。もちろん候補にあげることについての打診は一切ない。もとより大会長などという重責を担える器でないことは自分が一番よく知っている。そこで理事長から「候補者から一言あれば」と言われてすかさず立ち上がり「私は教務等の学内業務が忙しすぎて受けたとしても十分な活動ができない。辞退させていただきたい。」と発言した。本当のことをストレートに述べたがこれは前代未聞のことだったらしい。多くの方は私の決死の訴えを理解して下さって今回の大会長は免れた。しかし予想された通り「けしからん」という考えのかたもおられたようで10数票入っていた。まあだいたい誰か想像できるけどね。「できないものはできない」という当たり前のことを正当に主張する機会を与えられるのは民主主義のこの世のでは当然の権利であるはずだ。学会だけが「指名されたら受けるのが当たり前」という不文律はおかしくないだろうか。推薦されたのに辞退するって我がままなのでは?という声もあろうが、私はこれまでプログラム委員、広報委員長、各種選考委員と普通の会員に比べるとかなりの時間をXX学会のために費やしてきたと思う。その自分がこれ以上無理と言っているのだ。過労死したら学会が労災認定してくれるのだろうか。
後ろの方で「それでも選ばれたらどうする?」と言われたので「退会します」と答えると「お前はXX学会の貴の岩か!?」となぜか大爆笑だった。その晩の各グループの飲み会に格好の話題を提供したような気がする。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-12-08 20:17:39 (1570 ヒット)

昨晩更新しようとしたが力尽きて寝てしまった。昔の留学仲間との同窓会で飲みすぎたからだ。来週は仙台、高知、名古屋と学会や会合が続く。気力体力胃力が試される時期だ。
今回の神戸での分子生物学会、生化学会合同大会はCombio2017と銘打って20以上の生命科学系の学会が協賛し、その学会主催のシンポジウムが十数個開かれている。なのでやたら人が多い。またセッションの数も半端ではない。神戸の国際会議、ホテル、展示場など「市民広場駅」周辺をハジからハジまで総動員である。実際に行ってみると何処に行って何を聴いたらよいのかさっぱりわからない。「大きいことはいいことだ」というのが昔あったが、これはちょっとやりすぎなんじゃないかとブーたれる。私は免疫学会から「お前やれ」と言われたのでシンポジウムを組織したのだった(忙しくて共同座長を選ぶのを忘れた)。分生、生化が中心なので転写因子や分化のことをやっておられる先生にお話を依頼した。免疫の話はただでさえ面倒なのにさらに転写因子やエピゲノムの話である。12/7(木曜日)午前9時。聴衆が少なかったらどうしようと不安ではあったがトップバッターのK先生の時には200席の会場がほぼ埋まっていたので安堵した。終了後お昼を食べようとK先生とレストランを探したが当然何処も長蛇の列。延々と歩いてやっと見つけた。K先生はなんと昼間からXXXを注文。おお、K先生もアルチュー○○○○クラブの同士だったか!私もうれしくなって禁断の液体に手を出してしまった。ひとりでこんだけのシンポジウムを切り回したのだから褒美くらいあげてもいいだろう。


前日夜神戸に入った。ご当地ラーメンシリーズとして「神戸牛ラーメン」をいただいた。これはうまい!写真は「うま」ではなく「牛」のようだが体つきは牛らしくない。

ラボに戻ったら教室の皆がケーキを用意してくれていた。何か一言と言われたので「来年も皆さんと祝えるように生き延びたい」。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-12-04 21:10:38 (1213 ヒット)

 金曜日、九州のM大医学部の2年生に2コマ講義。週末を挟んで月曜日にK大学歯学部で同じ講義を行った。一こま目はサイトカイン全般を90分で要領よくまとめたもの。かなりすっきりしていて我ながら完成版に近いと思えるものだ。昨年と比べて面倒と思われがちな細胞内シグナル伝達等は大幅に省いて時間を短縮している。どちらの大学でも一応免疫学の基礎は学んでいるので一度は聞いたことがある話。だからかすこぶる評判がよく「これまで習ったことが整理できた」と両方の学生さんに評価してもらえた。しかし2コマ目の「脳梗塞をモデルにした組織損傷後の炎症の話」は明暗分かれた。この講義は前半のサイトカインやT細胞の知識が実際の研究にどう生かされているか紹介し研究に興味をもってもらおうという趣旨だ。M大学は医学部生だからなのだろうか、食いつきがいい。あまり寝ているものはいない。相当高度な内容だったのではないと思うがアルツハイマー病との対比などおそらく初めて聞く話なのだろう、それなりに熱心に聞いてくれたと思う。しかし歯学部では惨敗だったように思う。半分くらい寝ている。起きている者も顔色を伺うとかなり退屈げだ。やっぱりテーマが歯学部向けではなかったか。この講義では出席カードを途中先生が回収するのだが、ひとりの女子学生が遅れて持って来た。先生に「爆睡しとったやろ」と言われて受け取ってもらえずしょげていた。「ゴメン。私のテーマの選び方が悪かった。許して。」と心の中で詫びる。来年は興味を持ってもらえるような内容に変えたい。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2017-11-25 22:45:40 (1452 ヒット)

 25日午前、眼科のシンポジウムに呼ばれて京都で講演を行った。海外からの招待演者もいるので発表はすべて英語。普段聞き慣れない眼科の用語にかなり戸惑う。おそらく自分の話も臨床系の学会の先生にとってはなかなか理解しがたいのだろうと納得?する。なにはともあれこの時期の京都である。最も紅葉が美しく最も混雑するシーズンである。会場が南禅寺近くのホテルだったのでシンポジウム終了後、蹴上-南禅寺-永観堂-哲学の道-銀閣寺という定番コースを歩くつもりだった。しかしともかく人が多い。銀閣寺までたどり着けず若王子あたりでギブアップ。永観堂はとくに混雑がひどい。さらに拝観料をこの時期だけ1000円に値上げしている。あこぎではないか?まあ京都では泣く子と○○には逆らえないのでしかたないか。永観堂といえば「もみじ」ばかりではなく「みかえり阿弥陀如来像」で有名である。これは「永観おそし」と我々を叱咤激励しつつそれでも待って下さっているありがたい仏様なのだ。もちろん私もお賽銭をあげて「論文が通りますように」とお願いして来た。願掛けのために一心に祈っていると横でおばはんが「振り返っているというより顔を背けてるみたいやな」。言われてみればそう見えなくもないが。。。ばちがあたるで!


  
« 1 (2) 3 4 5 ... 14 »