投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2016-12-08 10:17:10 (1155 ヒット)

 12/5-7 沖縄宜野湾市で今年の免疫学会の学術集会が行われた。理事会に出席するために4日から沖縄入りする。とにかく暑い。蒸し暑い。30度を超えたという話もあった。理事会では会費の値上げが承認され年間11000円になった。日本の基礎系学会で最も会費の高い学会のひとつになった。私は値上げの前に経費削減努力が必要なように思うのだが。。翌日のシンポジウムではトップバッターだった。初めて英語で講演する内容でかなり緊張する。前日睡眠時間を削って滅多にしない『発表者ツール』に英語を書き込んだ。これだと自分のモニターに英語が出てくるのでそれを読めばいい。安心していたら発表の直前でスライド画面がスクリーンに映らない。裏方のひとが調整してスクリーンンは写ったのだがなんと『発表者ツール』が解除されて英語のアンチョコが写っていないではないか。焦って発表はぼろぼろだったろう。発表内容はすべて未発表のデータばかり。まさに背水の陣。自ら退路を断ったので一日も速く論文にしなければならない。

宜野湾市のコンベンションセンターはまことに交通の便が悪い。沖縄にはなぜ電車がないのだろうか?宜野湾市にあるのだが那覇から普通でも車で30分。朝ラッシュ時には1時間以上かかる。学会は那覇から会場までチャーターバスを用意した。しかし初日は雨でさらに渋滞がひどく、開始が20分遅れることになった。交通の便が改善されないと次はないような気がする。

学会では製薬会社のリエゾンのひとを捕まえてはSOCS1阻害剤をつくって抗腫瘍免疫増強に使うプロジェクトを持ちかけた。興味を持ってくれたところがあればいくらでも説明したい。
 


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2016-12-08 10:06:02 (1007 ヒット)

12/1は慶應医学賞。今年は人類進化学の権威でネアンデルタール人の全ゲノム解析で有名なペーボ博士と抗PD1抗体で有名な本庶佑先生。なんと私は司会進行役。もともと滑舌が悪いうえ上がり症、しかも本庶先生なのでかなりの重圧だった。式典はつつがなく終了したが、記念講演では両先生ともに予定より早く終了したので質問時間の調整に苦労した。一般のかたからの質問は何が飛び出すかわからないので気が気ではない。本庶先生の時は最後に数日前に私のところに見学に来た1年生が質問したのだがどうも免疫の理解が足りないようで話が噛み合ない。思わず『時間がなくなったのでまだ質問があるなら私のところに来るように』と言っってしまった。免疫に関する質問なら私のところに、というつもりだったのが、『本庶先生のところに』というべきところを『私のところに』と言い間違えたと思われたのか聴衆から笑いが漏れた。ドイツ大使館の来賓の名前も言い間違えたのだが皆さん気がつかなかったという。無事に終了してよかった。昨年の大隅先生は1年後にノーベル賞。来年が楽しみではある。
本庶先生は講演で『100万の種がまかれても芽を出すのはそのうちの1%、木になるのはっそのうちのさらに1%、実を付けるのはさらにその1%。ひとつの実を得るには100万の種が必要』と一見無駄そうでも継続的な基盤研究の重要性を強調されていた。全くその通りだと思う。私は死んで行く99万なにがしの種のほうだろうが、研究者になったからにはその覚悟は必要だろう。でも一方で研究は面白いから続けられるのだろう。
 


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2016-11-27 15:37:09 (1287 ヒット)

どうでもよいことだが、 定年になったらやってみたい仕事のひとつは便利屋である。そもそも昔から機械の修理は得意で、電子部品は無理だが理解出来る範囲であれば出来る限り自分で修理してきた。例えばエアコンの水漏れ。排水チューブにゴミが詰まっていることが多いので掃除機で吸引してやると簡単に詰まりは解決する。鍵を失くしたドアを合鍵を使わずに開けた事もあった。今日はカバンのファスナーを修理した。閉じようとしても下から開いて行くので全く締まらない。もう数ヶ月もいろいろ試しても治らなかったものだ。別にジッパーの歯?が壊れているわけでもなさそうだ。そこでふと思いついてペンチで可動部をあちこち締めてみた。そうすると不思議なことにあっという間に治ってしまったではないか。おそらく可動部が緩んでジッパーが噛み合っていなかったのだろう。数ヶ月解決方法がなかったのだ。これはわれながらすごいと思って自慢したくなってupすることに。しかしそうはいっても最初でないと笑い者だ。ネットで調べてみると実は同じ方法はすでに投稿されていた。。うーんしまらない話になってしまった。
ついでにもうひとつしまらない話。昨日酒屋さんで店員さんが言っていたダジャレ。その店では小瓶のお酒二本をしばってセットで売っていた。客に『これこそニホン酒でしょ』。思わず客は買っていた。他人のネタを載せてどうする!


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2016-11-20 23:32:38 (1337 ヒット)

 11/18 和歌山県立医科大学の先生に大学院講義を頼まれた。和歌山に行くのは10年ぶりくらいだろう。関空からバスを使って和歌山駅に行くのが一番便利がいいようだ。講義は18時からとかなり遅い。これは大学院生の特に修士過程の学生に社会人学生が多く、夕方まで働いているからだそうだ。働きながら学ぶといのは大変だろうが偉い者だ。また臨床からも多く来るそうなので七田君や伊藤さんの脳梗塞の仕事を紹介した。大学院講義ということなので自然免疫の基本的なことから話していたら60分を超えてしまい最後の方はかなりバテてはしょってしまった。高尾山登山の後遺症が抜けない。講義の後に食事に連れて行っていただいたのだが、飲むのがほとんど私だけ。「紀土」という地酒の四合瓶をほぼ一人で開けてしまった。呆れられたに違いない。翌日和歌山城を見学。さすがは徳川御三家の一つ。かなり広い敷地を歩き回ってまた疲労困憊した。
 

 

 

 


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2016-11-15 11:59:30 (1781 ヒット)

 昨晩(11/14)のNHKの「プロフェッショナル、仕事の流儀」。天才発明家道脇裕の話「ゆるまないネジ」を発明。右回りと左回り両方同時に可能なねじ山を持つボルトを作ったのだそうだ。画面を何度見ても全く理解出来ない。どうやって実現できるのだろう。
『不可能は証明されたか?』『答えは常識の外にある』かっこいい。すごすぎる。いつも「答えを常識内にしか求められない」自分が情けなく恥ずかしくなった。今更やれと言われてもできるはずもないが。

いや違うだろう。天才を羨んでどうする。凡才でも「何か」できることがある。普通人でも一生懸命コツコツ努力すれば何か人の役に立つことができる。それを証明することが凡才の際たる自分の使命ではなかったか?論理を超えた天才人たちを相手もしても敵うわけがない。何のひらめきもない私のような研究者は『A-->B-->CならばA-->C』のような論理学の基本とひたすら幸運を信じて実験を繰り返す。そんな愚鈍な私でも続けていればきっと何か産み出せるはずだ。それができなくても新しい芽が生まれるのを支える「一粒の麦」でもいい。それでもなおこの仕事に殉じるのが私の仕事の流儀か。

 


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2016-11-13 13:46:39 (1234 ヒット)

 11/11は関谷君の送別会だった。彼は8年間助教、講師として当教室のNR4a関係の研究の中心として活躍してくれた。15日からは国立国際医療研究センターの室長に転身する。今後のますますの発展を期待したい。送別会は珍しい日本酒飲み放題の店だった。ここぞとばかりに飲んでだいぶ酔った。新ネタのPPAPをもじった『apple+suica=applepay』を披露した。iphoneとsuicaをとりだしてくっつけるやつなのだが、じつはこれ、思いついた時はすでにネットに出回っていた。まあだれでも思いつことだ。他にアイデアもなかったのでだしたのだが、場を盛り上げる(盛り下げた?)のも教授の務め。

翌日、二日酔いも省みず高尾山縦走に出かける。私が陣場山に登ったと聞いて自分らも行きたくなったのか、学生らからもう一度行こうと誘われていたのだった。総勢6名の登山隊となった。今回は朝早くでて高尾山口-->高尾山->一丁平-->小仏城山-->景信山-->明王峠-->陣馬山-->相模湖までのコース。普通に計算すると7時間を超えそうな距離だ。まだ少し紅葉には早いが天気がよくてハイカーも多かった。序盤の高尾山までは少しキツいがなんとか最後のスパートで最初に山頂に着いて「オレが一着だ」と自慢していたのだが、そこまで。それから急速にばてた。一丁平でヘトヘトになり景信山で完全にギブアップした。景信山の最後の急勾配では標識に「山頂まで200m」と書かれていたのだが、絶対に直線距離だろうと毒つきながら足を手で持ち上げるようにして登った。山頂に着いたらもう降りることしか考えられず、同じくリタイアの大学院生のひとりと下山。小仏峠からバスで高尾山口まで戻った。家にたどり着いて一眠りしようと5時半くらいに布団に入ったら気がついたら朝の7時だった。しかし先行隊はすごい。予定通り陣場山まで登りきったという。景信山から陣馬山までは高尾から景信山までと同じくらいの距離がある。我々の倍の道を踏破したのだった。しかしO君は帰りの電車では床にへたり込んで「明日のジョーのラスト」のような状態だったらしい。過信はいかん。
写真は高尾山山頂から見えた富士山。景信山への途中の山道。登頂の証拠写真。

 


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2016-11-09 12:38:58 (1582 ヒット)

 やっぱりトランプ優勢である。New York Timesの予想ではもうほぼトランプ勝利になっている。一番憂慮すべきは移民問題よりも温暖化対策なのではないか。トランプは温暖化はまやかしだと言っている。アメリカが対策に後ろ向きになれば温暖化は加速し、いずれ後戻り出来ない点を超えてしまうだろう。核兵器は簡単には使えないだろうが温暖化対策は無策ならすぐにできる。
3日ほど前にトランプになるだろうと予想した。何故か?もちろんニュースの情報(特にNHKの特集番組)しか知らないのだが、トランプ陣営はしたたかに計算しているのに対して、クリントン陣営に危機感がなく、たいした戦略もないように見えた。とにかく露出はトランプの方がはるかに多かった。数パーセントのリードという報道がかえって慢心させたのでは?神風でも吹かないかぎりトランプ大統領はないと断言されていたかたもおられたが。。

さきほどヒラリーは敗北を認めたそうだ。つらいときにはこのページが少し癒してくれるかも。これで半年におよぶ狂想曲は終わり。私の予言では第二幕はトランプ降ろし。
一部の識者は同じことを考えているらしい


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2016-11-06 13:57:11 (1203 ヒット)

 BSフジで腸内フローラと健康の番組をやっていた。腸内細菌人気は根強い。それで先週Weizman instituteのEran Elinavという人のセミナーを思い出した。本田先生が呼ばれたのだった。これまで 腸内細菌の関係で多くの優れた論文を発表して来た人らしい。今回の話はダイエットしてもリバンドするのは何故か?という問題で、Nature in pressだそうだ。高脂肪食で肥満にしたマウスをいったん正常食で痩せさせてまた高脂肪食にする。すると初めて高脂肪食にした時と比べて2度目に高脂肪食にした時の方がずっと早く肥満になるらしい。その原因が腸内細菌で、高脂肪食にすると腸内細菌叢が変化して正常食に戻してもその変化はすぐには戻らないことを示した。つまり一度肥満になると腸内細菌がそれを記憶してしまい、リバンドしやすくなる体質を作ってしまうらしい。なるほど。自分のダイエットの効果が全然ないのはそのせいだったのかと妙に納得した。いやそもそもダイエットしてないだろ、と言われるとその通りか。早く本田先生に痩せるほうの菌を見つけてもらいたいものだ。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2016-11-06 09:52:26 (1185 ヒット)

5日,6日とキャンパス内では学園祭で賑わっているようだ。 研究室ツアーという新しい試みをやるのでぜひ参加してほしいと言われ引き受けた。13時からだったのだが、午前中別の場所で会議で四谷三丁目から走って駆けつけた。高校生とかたくさんくるのではと思って免疫入門の講義やパンフレットを印刷して準備していたのだが。。。ドアを開けてみると居るのは学部3年生の4人だけ。サクラだけ?ついこの間講義受けたばかりではないか。うーん、やっぱり『免疫学』人気ないのか、それとも学園祭そのものが下火なのか。いや私が「うざいやつ」と学生には人気がないせいか。

さて火曜日は米国大統領選挙。昨日のNHKで特集をやっていた。私の予想はトランプ。別に支持しているわけではないが、勢いのある追いかける側の方が強い。今年のパリーグのソフトバンクと日本ハムに似ているような気がする。
 


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2016-11-03 14:33:31 (1159 ヒット)

 今日のニュースを見ていたら、『飲酒によるがん死者、2012年に36万人 国連機関調査』とあった。『アルコールによってがんが引き起こされる恐れがあることに多くの人が気づいていない』。国立がんセンターの調査でにも日本人についても「特に男性の大酒飲みは飲酒によってがんリスクが確実に高くなる」そうだ。うぐぐ、、私のことか。。そのうちタバコ(喫煙者)みたいに酒(酒飲み)も肩身の狭い思いをさせられるのか。酒は百薬の長ではなかったのか。。。これはウソで「酒を飲むから健康」ではなくて「健康だから酒が飲める」のだそうだ。これからは健康に感謝しつついただくことにしよう。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2016-11-02 08:42:45 (1222 ヒット)

 今日は東京は12月並の寒さだと言う。ついこの間は10月でも真夏日になったとニュースでやっていたのに。温暖化で夏はより暑く冬はより寒くなっているような気がする。気候がおかしいのは皆感じていると思うがどうしたらよいのかわからない。子孫に住みよい環境を残すために少なくとも危機感は必要なんだろう。デカプリオが作った地球温暖化への警鐘の映画『地球が壊れる前に』が11/8まで無料配信されているので紹介したい。ただの映画俳優かと思っていたら国連で演説したりかなり立派なもんだ。ただ記者会見で『あんたがプライベートジェット機をやめたら?』と言って黙り込んだらしいが。。。今年は特に北極海の氷結が遅いらしく冬の天候がどうなるか


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2016-10-31 08:36:05 (1043 ヒット)

 運動不足をなんとかしないといけない。といって運動神経もないし急に始めると心臓に悪いかもしれない。ということで日曜日の朝突然思い立って相模湖まで行って来た。はじめは1時間くらいのウォーキングのつもりだったのに孫山を越えると明王峠まで行きたくなりそこまで行くとあと1時間で陣馬山山頂だというので、つい軽装備をものともせずに山頂まで登ってしまった。実は大学生の頃「京都を歩く会」というサークルに入っていて週末はよく京都周辺の山に登っていた。その頃から「途中の景色を楽しむ」というタイプではなく「休む時間を惜しんでともかく一番に山頂に立つ」ことを目ざす無謀なことをやっていた(仕事も同じ傾向か)。登山口の与瀬神社からいきなりの急勾配でしかも誰とも出会わない。ここで倒れたら誰にも気がつかれずに2,3日放置されたままだろうなと思いながら登る。峠を越えると人が多くなってきた。山頂は見晴らしがよかったが帰りはもっと急勾配で膝が痛い。ガイドHPでは6時間の行程を4時半で完歩した。当然翌日全身筋肉痛で歩くのがつらい。年寄りの冷や水だったか。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2016-10-21 11:51:18 (1430 ヒット)

 秋の健診の結果が戻って来た。先日から足が腫れ上がっているのだが案の定尿酸値は10を超えている。保健管理センターに行ってこれまでのザイロリックにかえて最近評判のテイジンのフェブリクに変えてもらった。どちらも尿酸合成阻害剤だがザイロリックは基質アナログで競合阻害剤だが、フェブリクはアロステリック阻害剤でより強力だと言う。それよりも医師に指摘されたのはトリグリセリド値。通常150mg/dl以下が正常なのに10倍の1500もある。これはいくらなんでも治療レベルということでリピディル(フェノフィブラート)を処方された。スタチン系がコレスレロールを下げるのに対してこちらは主に中性脂肪を下げHDLは上げるらしい。さらに尿酸値も少し下げてくれるらしく私にはありがたい。フェノフィブラートはPPARα(peroxisome proliferator-activated receptor α)に作用してリポ蛋白リパーゼ(LPL)の発現をあげ中性脂肪を脂肪酸に分解してくれるらしい。血中中性脂肪が減るのはいいのだが出来た脂肪酸はどうなるのだろう?肝臓や脂肪組織に蓄積して肥満にならないんだろうか。。糖が不足している時はβ酸化によって脂肪酸は分解されてATPになることは生化学で習った。調べてみると糖が充足している時はやっぱり脂質として脂肪組織に蓄積されるらしい。。。
これで私も高血圧、高尿酸血症、高脂血症。偉大な某免疫学者のS先生はこの3つは『男の勲章よ』と言われていたのだが。。。まだ高血糖が残っているか。

酒を止めて運動するのが一番というのは言われなくてもわかっています。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2016-10-12 08:41:41 (2129 ヒット)

 大隅先生が『浮かれている場合ではない』と会見で発言されたためか、『30年後にはノーベル賞は出なくなる』『金をかけずにノーベル賞受賞者はでるか』といったもっぱら研究費や「役に立つ立たない」といった目的論がさかんに議論されている。これらはもちろん重要なのだが基礎研究と言っても千差万別。酵母や線虫を使った研究とマウスなどほ乳動物を使った研究では必要な資金が全く異なる。その点は考慮して欲しい。また基礎研究への偏った過剰な投資は大阪大学の2億円もの経理不正事件が物語るように大きな弊害を生む。パイは増えなければ分け方を工夫すべきなんだろう(といっても科研費の総額は豊洲の5884億円の半分もない)。研究者は「生かさず殺さず」がちょうど良いのだろうがそのさじ加減は難しい。それより問題なのはそもそも基礎の研究者を志す若者が減っていることである。研究を志向する医学部出身者の減少は随分議論されている(清水先生のレポート)。いわゆるnon-MDの場合、一般的に博士課程に進学する大学院生が減っている大学院重点化政策の失敗が大きいのかもしれない。大学院に入っても就職希望者がほとんど。私は大学院生にはどちらかというと企業への就職を薦めることが多いのだが、『アカデミアに残って好きなことをしたい』という若者が少しはいてもいい。いややっぱり研究費獲得に汲汲としてそういう道に希望を見出せない現状を作っている我々のような世代が悪いんだろう。いい訳ばかりでXX采配のハリル監督みたいと言われそうだ。こっちもさすがに危機的なようだ

NHKの日曜討論でもやっていた。言われていることはどなたも一緒。研究費の討論はもうすでに出し尽くしているのでは。あとはどう実行するかだろう。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2016-10-08 21:43:28 (1478 ヒット)

 ノーベル賞の大隅先生は『私はへそ曲がりの性格なので人のやらないことをやりたかった』のだそうだ。私は『ひとがやっているとついつい自分もやりたくなる』というどうにもつまらない性格で一流の研究者にはなれそうにない。『君の名は』というアニメ映画が大ヒットしているらしく、学生たちが話題にしていた。「若冲展」の時もそうだったが、流行に何の気後れもなく乗ってしまう自分としては見に行かずにおれない。東京のしかもこの信濃町付近の風景がたくさんできて(しかも実際よりずっとうまく魅力的に描かれている)、なるほど中高生ならぬ中高年にもうけるわけだと感心した。最後の二人がすれ違うシーン何処かで見たことがあるなとずっと気になっていたら、ラボから歩いて10分ほどの神社の階段で、何度も前を通ったことがある。さっそく行ってみると若い人たちが大勢写真を撮っているではないか。めちゃくちゃ恥ずかしかったけどやっぱり写真を撮ってしまった。
入れ替わりの話は多いが時間差をつけたのはすごい発想だと思う。
記事をみていると大隅教授と私の共通点があった。奥さんが『ずぼらで適当』と言っていた。そこだけは同じだ。O型なんだろうか。いかん、科研費の申請書を書かなければ。

 

 


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2016-10-08 14:58:56 (1231 ヒット)

 10/8 UCSDからLifanがやってきた。1月にSanDiegoに呼んでくれた男だ。淡路の学会に来るというので帰りに寄ってもらった。セミナーをしてもらって会食に行く。彼はSasha Rudensky(Tregの大御所)のラボで以前ポスドクをしておりそこに留学しているC君の話で盛り上がった。つい最近Sashaの60歳の誕生日の祝賀会があって誕生祝いにC君はSashaの腸内細菌で作ったヨーグルトをプレゼントしたのだそうだ。「記憶によい」とか「子供には毒」と注意書きがあった。本当にSashaの菌(つまり彼の便から分離した??どうやって入手したのか??)を使ったのか結局わからずじまいだった(Lifanも真相は知らないという)。またSashaがそれを食べたのかどうかも不明であった。T君は腸内細菌の専門家で日頃ヒトからも菌を分離しているだろうから『もしや』と思わせることろがえぐい。
Lifanは台湾から両親を呼んでこの土日に富士山近郊に泊まりに行くのだという。四ッ谷の駅まで一緒に両親を迎えに行った。なんて親思いなんだ。あいにくの雨模様だが楽しんでくれるといいが。
写真はLifanからもらったC製ヨーグルトとトイレットペーパー。よい子は真似しないように。

 

 

 


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2016-10-04 00:36:12 (1405 ヒット)

 大隅先生がノーベル医学生理学賞を受賞された。それ自体は大変喜ばしいことであるが、これでノーベル賞の候補となりうる日本人が一人減ったといも言える。医学生理学賞で候補とされる人たちは本庶先生、坂口先生、森先生をはじめほとんどは50歳以上である。個人的な見解ではあるが、現在の40代の若手中堅に将来ノーベル賞を狙えるような世界的な業績を求めるのは極めて難しいかもしれない。しかも研究者を目指す若手は年々減少し、論文の調査でも日本の貢献は低下する一方である。生命科学分野でもそれは著しい。次の10年~30年でも画期的な成果を維持するためには基礎研究の重要性を為政者が認識してくれるとともに生命科学を支える学会の活動も重要な意味を持つだろう。昔も今も学会は若手の登竜門でもあるからだ。日本では分子生物学会と生化学会が代表的な基礎生物学の学会と言っていいと思う。しかしともに若手会員の減少に悩まされている。この2つの似た学会が別々に大会を開いているのはどうも無駄が多いような気がする。アメリカのように一緒になったほうがいいのでは、という意見は多い。幸い大隅先生は生化学会の名誉会員でもあり分子生物学会の理事でもある。またお弟子さんの水島先生は現生化学会理事長だ。先の生化学会でお会いした時に水島先生は粘り強く両学会の融合を目指されていることを伺った。水島先生に賛同する若手は多いと思う。大隅先生の受賞を契機に両学会の発展的融合を期待したい。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2016-10-01 10:50:32 (2214 ヒット)

3日前:あと3日でノーベル医学生理学賞の発表である。NHKから発表時に連絡がとれるようにしておいてくれと頼まれた。残念ながら私がもらう可能性があるからではなく、免疫関係が受賞となった場合のニュース原稿に間違いがないかチェックしてくれということらしい。 トムソンの予想でも『免疫』は強い。おそらく発見50周年の石坂先生の『IgEの発見』、坂口先生の『制御性T細胞の発見』本庶先生の『腫瘍免疫チェックポイント療法』はおおかたの予想に入っているだろう。ただ前回免疫関係が受賞したのが2011年のtoll-like-receptorと樹状細胞。まだ早いかも。大隅先生のオートファジーも森先生の小胞体ストレスも有力候補だがこれもオルガネラ関係に含めるなら2013年の『小胞輸送』がある。癌関係や内分泌代謝が長くもらっていないような気がする。なので私の予想は『癌抑制遺伝子の発見』か『新規ホルモンの発見』。後者ならレプチン、インクレチン、オレキシン、エンドセリンなどか。柳沢先生の受賞もあるかもしれない。

今:今年の医学生理学賞は東工大の大隅良典先生!『オートファジーのメカニズムの発見』に!
しかも単独授賞とはすごい。思いきり予想外しちゃったけどおめでとうございます!慶應医学賞も昨年さしあげておいてよかった


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2016-09-28 19:44:01 (3000 ヒット)

 科研費の説明会でこれまでの自身の応募と審査員の経験から若手向けに『科研費申請のコツ』を伝授するように頼まれた。最近ひとの申請書の添削等やっていないので基盤Bとか基盤C、ましてや若手A,Bの情報に疎い。そこでネットでまず調べてみた。するとかなり親切な情報がたくさん出てきた。皆さんは以下のページを参照されるとよい。
(1)科研費.com (http://科研費.com)
(2)日本の科学と技術(http://scienceandtechnology.jp/archives/4461
しかし大抵書いてあることは同じだ。『読み手に易しく』『審査員の立場にたって』がすべての基本。私が強調したのは
(1)タイトル(的確、具体的に)と業績欄に力を注ぐ。
(2)図や予備データを加え視覚効果をあげる。
(3)文章は短く、論理的に。
(4)誤字脱字は極力減らす。
(5)分野外のひとにもわかりやすく。このために略語はなるべく減らす。
(6)同僚や家族等に読んでもらう。採択されたら気持ちだけでも御礼はしたほうがいい。半年前のことだから忘れてる?いやいや覚えてるよ。
といったことだ。どのサイトや本にも書いてあることばかりなので10分で終わると思ったら40分もしゃべってしまった。当たり前のことが多いので聞いているほうも辛かっただろう。しかしこの準備に一日かけてしまったので自分の科研費を書く時間がなくなってしまった。
申請書の添削例をと思って探していたらK君の学振申請書が出て来た。なつかしい。添削に四苦八苦、いや十八苦くらいしたものだ。科学以前に国語に問題があるのかもしれない。そのK君ももう社会人。立派にやっているだろうか。あまりになつかしいので書き留めておく。
(添削前)『申請者はtolerogenic DCの発生に興味を持ち研究を行っている。まずその誘導に必要な因子として焦点を当てたのが生体において発生・恒常性維持の多彩な調節機能をもち、免疫制御においても必須の役割を果たす分子のTGF-βである。
(添削後)『申請者はtolerogenic DCの発生に必要な因子としてTGF-βに着目した。TGFβはT細胞の免疫制御機構において必須の役割を果たす。
添削前は理解できないわけではないが文学的と言うか、意味を汲むのに相当の時間がかかる。添削後は簡潔で読んだ瞬間に理解出来る。もし添削前のような文章が並んでいたら審査員は読む気はしないだろう。皆さん注意して欲しい。 


なんと科研費.comでは有料の添削もしてくれるらしい。HPを立ち上げているのは生物系の先生だそうだ(現役?)。私も定年になったらこの商売してもいいかも。添削後のDC採択率はほぼ100%だったから。

 


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2016-09-27 01:04:07 (1934 ヒット)

 本日AMED−CRESTとPRIMEの研究開発領域「微生物叢と宿主の相互作用・共生の理解と、それに基づく疾患発症のメカニズム解明」の採択課題が発表された。採択者は順当なところで大きな驚きはないかもしれないが、たまたま何気なくNHKの『ガッテン』をみて腰を抜かすほど驚いた。まだ年端もいかない高校生が出てきて『蚊を興奮させて吸血モードにするのは足の裏の常在菌』ということを発見したというのだ。彼は妹と外に出た時に自分は刺されないのに妹はよく蚊にさされることから、妹が身につけているものの中に蚊を引き寄せるものがあるのだろうと考えた。そこで自作の装置で蚊の誘引実験を行った。妹の身につけている様々なものを試してなんと靴下が蚊を集めることを見つけたのだ。これだけだと足の臭いか、と思われがちだが、いろいろな人の靴下を比べて『臭い』とは関係ないことに気がついた。そこで『菌』ではないか、と思ったそうだが、なぜ『菌』に思い至ったのは説明されなかった。NHKの好きな腸内細菌の番組をみていたのかも。彼は足の常在菌をプレートに塗って調べたところ、蚊に刺されやすい人は常在菌の種類が多いことを見つけた。常在菌の多様性によって産生される化学物質が蚊を興奮させるのではないか、という。これはすごい。世界的にみても大発見なのだそうだ。その化学物質の同定は時間の問題だろう。やっぱり研究は『目のつけどころ』なのではないか。お金では『発想』は買えない。普通は思いつかんよなあ。ぜひPRIMEくらいあげて研究してもらってはどうか。
なお足を消毒したら蚊に刺さされにくくなったという。私は皮膚科教授直伝の「ノー石鹸」を実践しているのできっと蚊に刺されやすいだろう。通常、細菌叢の多様性はフローラに例えられて多様性が大きいほど健康であると考えられている。しかし必ずしもそうばかりとは言えないこともあるのだと教えられた。

『蚊を興奮させる常在菌の発見』は実はひと月前の放送で私が見たのは再放送だった。周回遅れで恥ずかしい。

しかしそんな世界的大発見、テレビで公にしちゃっていいのか?論文とか特許にしないとマネされるのではないか?と思って文献を調べてみた。するとヒトの皮膚のバクテリアがつくる物質のカクテルがマラリアを媒介するハマダラカを誘引する
という論文はあった。高校生の発見は誘因する以上に蚊を興奮させて吸血モードにするところがすごいんだろう。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2016-09-26 20:58:42 (1088 ヒット)

 今日は生化学会でのシンポジウムの座長。慢性炎症がテーマで『さきがけ』採択者を中心に5名の新進気鋭の若手研究者を呼んで話をしてもらう、はずだった。一人N君が来ていない。彼は4番手の予定だった。はじめの2人が終わってもまだ現れない。かなり焦って来た。メールに返事もなく秘書さんに大学に電話してもらったら「学会に行っている』という返事だった。これは事故か新幹線に乗り遅れたに違いない。覚悟を決めて共同座長の先生に『ピンチヒッターお願いします』。かれは隣で準備始めた。ところが3人目の途中でN君が現れた。こっちは冷や汗だが、彼は『予定通りに来ました』と涼しい顔で言う。いい度胸しているじゃねえか。
会場は超満員で演者は皆さすがにレベルが高くすばらしい話だったし質問も結構でた。非常にいいシンポジウムだったと自画自賛する。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2016-09-25 21:56:21 (1569 ヒット)

 9/25 本日より仙台での生化学会に参加している。生化学会は学生時代から会員であり私は『生化学会に育てられた』という意識が強い。分子生物学会は会員になったのはかなり後で実はあまり親近感がない。学生(大学院生)のころの生化学会の学術集会は常に大学の試験休みの頃に開催され、教養部などの講堂や授業で使う講義室で発表が行なわれていた。発表者と聴衆の距離が近く、大学院生は厳しく指導されることも多かった。今年は原点回帰というわけではないだろうが会頭の山本先生の尽力で新しい国際センターに加えて東北大学の教室も使ってちょっと昔をしのばせる。ポスターセッションには若い人たちが多くdiscussionはものすごく熱心だった(まだ残り2日あるけど)。山本先生は『量より質』をめざしたのだそうだ。理事長(水島先生)や評議員の先生方は生化学会を『若い人たちに本当にとって魅力ある学会にしよう』と努力されている。その一環として生化学会ではこの11月から新しい留学支援制度を始めるそうだ。『早石修記念海外留学助成』(まだHPにも出ていない)。なんと500万円を8名に贈呈するという。どの留学助成よりも金額は多い。今会員でなくても申し込み時に会員であればよいという。来年留学を考えているひとはぜひ生化学会に入会して応募して欲しい(もちろん審査があるだろうが)。生化学というと蛋白、核酸とか脂質とか思い浮かべるかもしれないが実は今回の学会でも発表では再生や神経や免疫なども多く幅広い。生命科学であればおそらくなんでもOKだろう。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2016-09-10 10:58:00 (1881 ヒット)

 筆頭著者の知念君は九大の頃の大学院生で卒業後しばらくしてニューヨークのTregの大御所のRudenskyのところに留学した。留学してもう5年以上が過ぎている。NIの論文のタイトルは「An essential role for the IL-2 receptor in Treg cell function』というもので一時NIのHPのトップを飾っていた。内容は実はオーストラリアの国際免疫学会でRudenskyが話したもの。系が複雑でよく理解できなかったが論文を読んでも難しい内容だ。しかし結論は明快だ。これまでTregの抑制機能のひとつは表面に強く発現しているCD25がIL-2を奪うことだ、と言われていたが個体での検証はされていなかった。それはCD25をなくすとTregも無くなってしまうから。そこをTregに活性化型STAT5を強制発現させてTregを生存させつつCD25を欠損させるという大がかりな仕掛けで回避した。その結果TregでCD25をなくすとなんとヘルパーT細胞のほうの抑制はさほど影響をうけなかったがCD8陽性のCTLの抑制がみられなくなった。つまりCTLの抑制にはTregのCD25を介したIL-2消費が重要ということになる。ということはCTLの増殖はIL-2にかなり依存するということで、腫瘍免疫の増強にはTregをなくした上でIL-2の補充が有効ということになる。臨床免疫学会では東大の松島先生からCD4抗体によるヘルパーT細胞の除去が抗腫瘍免疫を増強するという報告があったが、それとあわせて考えると整合性よく理解できるように思える。本人は「Sashaの政治力のおかげ」と謙遜しているが結構立派な仕事ではないか。本当は腸内細菌のほうが本業らしくそちらはまだまとまっていないそうだがぜひ日本で続けて完成させて欲しいものだ。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2016-09-09 23:12:17 (1198 ヒット)

 9/8,9と京王プラザホテルで臨床免疫学会。久しぶりに学会に終日居て充実感を味わった。もちろん大会長やプログラム委員会のトピックスの選び方と講師の人選によるのだろうが、やっぱり日本語での講演、討論はいい。英語が苦手な私にとってはありがたく気楽に質問もできる。似た名前の某学会は完全英語で私には敷居が高く感じられ、そして疲れる。この2日間は本当に勉強になってかつエキサイティングだった。私の講演では第三の免疫チェックポイントSOCS1の阻害剤の重要性(可能性)を訴えた。どこか製薬メーカーが興味を持ってくれないだろうか。20年前にはJAK阻害剤を唱えたが無視された。それが大きな間違いだったことは今回の学会での田中教授の講演でも明らかだと思う。幸いJAKとSOCSの結合構造は解かれている。今からでも遅くないと思うのだが。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2016-09-09 23:04:30 (1762 ヒット)

 一瞬自分のことかと思った。昔は土曜日に大学院生を集めて論文紹介をやっていたが、今では完全に自主性にまかせている。それでもうちの大学院生らは言われなくてもちゃんと出て来てやっている。やっぱり研究は『何よりも面白い』と思えることが大事なんだろう。
それにしてもそもそもうちのラボには大学院生が入って来ない。来年も来そうもないのでそろそろ店じまいかと真剣に思っている。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2016-08-27 12:07:19 (1555 ヒット)

 会期途中でラボから来ている5名と山田先生、関谷君の秋山研の後輩らでレストランに行った。せっかくオーストラリアにきたのでオージー・ビーフのステーキを食べたい!ということで会場近くのステーキハウスに行った。もちろんカンガルーの肉も注文。カンガルーの肉は『ルーミート』と言ってスーパーでも売っているとネットには出ていたのだが残念ながら何軒か行ったがお目にかかることはできなかった。宿の人に聞いても『カンガルー?』と嫌な顔をされたので現地のひとはそれほど食べないのかもしれない。この店のカンガルー肉はクンセイにしてあって臭みがなく美味しかった。トマホークステーキ1.2kg85$とあったので何かと思って注文したら骨付きリブロースステーキだった。骨が重さの半分を占めていたかもしれない。それと普通のステーキ。ワインも美味しかった。
少しは勉強の話もしないといけない。がん免疫のセッションを主に聞いていたのだが途中でびっくりする発表があった。『CIS is a potent checkpoint in NK cell-mediated tumor immunity』地元のWEHIからの発表だ。CISがCD8T細胞のTCRシグナルを抑制するのでCIS欠損マウスは抗腫瘍能が高くなる、という報告は米国NIHから昨年JEMに出されていた。同じくCIS欠損マウスは腫瘍抵抗性なのだが、CD8とは全く異なる話で何故かCISの発現はNK細胞で異常に高く、JAK1に結合してこれを分解するのでNK細胞の抗腫瘍能が増強されるのだと言う。Nature Immunology6月号にすでに掲載されていた。途中でCISはYoshimuraによって発見されSTAT5の抑制因子とされてきた、と発言があったので自分の不勉強をさらすようで恥ずかしかったが、セッション終了後に発表者のHuntingtonに挨拶に行っていくつか質問して来た。初対面で『お前がCISのYoshimuraか!』と喜んでくれた。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2016-08-27 11:34:13 (1239 ヒット)

 8/20-26 オーストラリアのメルボルンで開催された国際免疫学会に行って来た。学生らも4名一緒に参加した。成田からシドニーを経由して飛行機に乗っている時間は計10時間くらいだろうか。何より時差がないのでだいぶ楽だ。当然ながらかの地は冬。事前の予報では15度くらいということでコートは持って行かなかったが、雨も降って結構寒かった。会場は巨大で最新式の機材が揃っていた。しかし驚いたのはポスターだった。写真のようにQRコードがただ並んでいるだけ。現代芸術の展示かと見まがう。このQRコードをスマホやタブレットで読みこむとデータなどの図が呼び出せるのだが、あらかじめ検索しておかないとどれが自分が見たいものかを把握することは困難だ。解説者がいないブースはほぼ素通りだ。これはいかん。後半に入って小さくてもプリントアウトした紙を張り出したブースが多かった。うちの大学院生らもそうしていた。口演のほうも最新の機器が導入されていた。私はミニシンポの座長をしたのだがこの機器の使用方法がわからない。部屋が真っ暗になったり明るすぎたり。ハイテクも使いこなせなければかえって迷惑なものだ。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2016-08-27 11:24:43 (937 ヒット)

 8/19 久々の防災訓練である。今回は火災警報、避難訓練、そして消化器を使った模擬演習だった。避難訓練では”火事だ!”と叫んで皆に知らせる役がある。大学院生の酒井君は声が大きくそれなりに臨場感があったがスタッフの声は小さくて『聞こえまえせん!』。役者さんてすごいなと思う。照れとかあったらできない仕事だろう。
消火ホースを使った放水訓練では実際にホースをもって発射するところを体験できた。つい童心に帰って遠くまで飛ばしてやろうと上に向けたらと怒られた。『道を超えて通行人にかかったらどうすんだ!』


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2016-08-18 12:11:39 (2129 ヒット)

 Yahooニュースのトップで<がん光治療>転移に効果、免疫機能を活性化、という記事が目を引いた。米国NIHの日本人グループの仕事だ。体外から光をあてると多くの癌が一日で消えたと言う。早速原著をみてみると抗CD25抗体に光感受性の色素IRDye700DXを結合してから投与し、近赤外線で色素を活性化してCD25陽性の制御性T細胞(Treg)を除去するものらしい。Treg除去が移植腫瘍モデルを改善することはよく知られているが、光をあてた部分(つまり腫瘍局所)だけに集まっているTregだけを除くことができ、かつそれによって活性化された腫瘍攻撃性のCD8やNK細胞が全身をまわって転移した癌もやっつけてくれる、ということがミソのようだ。Photobomb(光爆弾)と絶妙な解説タイトルがつけられていた。
光を使うだけに、”がん撲滅に光明がみえたか!”。
(じつはこれが言いたかったのです)


しかし実はまだマウスの実験なのでヒトにすぐにあてはめられるかどうかはさらに検討が必要だろう。CD25は活性化したT細胞にも発現しているのでうまく量を加減しないと味方もなくしてしまうかもしれない。
Tregを利用した治療という点では中国(とオーストラリア)からのTregを増やすことでヒトSLEを治療した、という報告はすごい。マウスではなく実際の患者の治療に使っている。これはごく少量のIL-2が受容体であるCD25を発現しているTregを選択的に増やすことができることを利用している。最近の中国の研究レベルの向上は著しい。特に患者を使ったヒト研究は日本は太刀打ち出来ないんじゃないかと思えてくる。


投稿者 : yoshimura1212 投稿日時: 2016-08-05 12:37:35 (1755 ヒット)

 教育統轄センターから書類が届いた。何かと思ったら学生の講義の評価。コメントも結構あったがどれもここまで言うか?という酷評。途中で読むのを止めた。しばらく立ち直れそうにない。うつ病になるかもしれない。いつものことだがアンケートをとると学生は「自分の不勉強は棚に上げて」ここぞとばかり不満を書くので、声を聞くのはあまり意味がないような気もするのだが。もちろん反省する点は確かにある。声が小さいとか階段教室での試験はやめたほうがいいというのもあったので来年改善したい。出席をとることにはおおむね否定的だった。無理に出てこなくてもいいように数枚のレポートにしているのだがそれも不評らしい。他所の医科大学では生きていけないで。スライド一枚に情報量が多すぎるというもあったのでこれは直したい。でも先生が学生の評価でぶれてはいけない。自分のやり方がbestとは思わないがbetterと信じてやるしかない。でもやっぱり酷評は堪えるな。


  
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