トップ  >  私はどうやっても生きて行けそう(2010年ぼやき)

 先日ものすごく困ったことが起こった。夕方、外出して戻った時に教授室の鍵を紛失したことに気がついた。たまたま教授室にアパートの鍵も置きっぱなしで要するにもし教授室に入ることができなければ夜ねぐらもない、という事態だった。相当あせった。あちこち探しまわるがスペアもない。鍵の110番しかないか、1万円くらいするそうだがしかたない、とあきらめかけた。しかしそれもしゃくにさわる。なんとかならないものか、これまでも幾多の機械を修理してきたではないか、とない知恵を絞ってみることにした。ドアノブを無理にまわして壊すことを試みたが全くだめ。ピンもトライしたが素人ではやっぱり歯が立たない。しかしよくよく鍵をみているとその構造からこの鍵の弱点が見えてきた。予想通りそこを突くとあっけなく鍵は開いた。なんということだ、自分にはこんな才能もあったのかとひとりで感激した。言われてみればなんてことはない方法なのだが、オレは教授をクビになったとしてもたぶん生きて行けるな、と変なところで自信をもってしまった。いや、想像される意味ではなくて、どんな困難なことにぶちあたっても必ず何かしら解決策を考え出すことができる、と言う意味である。もちろん同じ方法では二度と開けられないように補修を施したことは言うまでもない。この記事を見て私の部屋に入ろうと思ってもまず無理であることを付記しておきたい。

プリンタ用画面
友達に伝える
投票数:51 平均点:10.00
前
不破留寿之大夫
カテゴリートップ
TOP
次
山岡育英会寄稿(2009年)夢をあきらめないこと